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ヘルスケア分野と異業種との境界領域最適化

医工連携事業化推進Consulting for Healthcare Business Creation

トップページ > 医工連携事業化推進コンサルティング > 多能工的ナースたちの熱き想いをカタチに


multi skill

多能工

 医療現場では『多能工』という言葉に馴染みはありませんが、既に多能工的なスタッフはたくさんいます。

 多能工とは一人で複数の業務や工程をこなせる工員を指し、製造業や建設業に多く居ます。

 本稿では multi skill を多能工として取扱い、 generalist についてはまた別の機会に議論を深めたいと思います。



町工場

 町工場では少量多品種のオーダーに少人数で応じる必要があるため、工員は多能工化していきます。

 溶接も旋盤も研磨も、いくつもの工作機械を自在に操って製品化していくことができます。
 社員は数名だが、全員が多能工であることが多く、例えば旋盤の仕事が増えて研磨の仕事が少なくなっても、暇になる工員が居る訳ではなく機械の稼働時間が変化するだけで、全員が収益となる仕事を進めて行くことができます。

 建設現場でも複数の作業が重なり合って工程が進む中で、多能工が果たす役割が増えていきます。国土交通省では『マルチクラフター』の名称でリフォーム工事や基礎工事など比較的施工サイクルの短い現場や工程が連続する工事での活用事例などを紹介しています。

経済産業省:2018年版ものづくり白書, 第1部, 第2章 ものづくり人材の確保と育成, 第1節 労働生産性の向上に向けた人材育成の取組と課題
中小企業庁:中小企業白書2018, 第2部 第3章 人材活用面での工夫による労働生産性の向上, 第1節 多能工化・兼任化の取組
国土交通省:マルチクラフター(多能工)を育成しよう



多能工化

 多能工が活躍するのは生産現場だけではありません。

 サービス業でも多能工化(マルチスキル)が進み、ファミレスやコンビニなどでは調理や棚管理などバックヤードと、接客対応するフロア業務の両方ができるよう人材育成しているチェーン店が多い。
 郵便局も民営化に合わせ郵便・金融・保険のすべての業務に誰もが対応できるよう人材育成し、将来の分社化に備えたと聞いたことがあります。

 物販会社の営業マンが毎日倉庫の仕事をしていては非効率ですが、倉庫担当が不在であっても払出や納入対応ができれば、自らの業務効率が上がるだけでなく事業全体を見て仕事ができるようになり、会社全体としても省力化が図れます。

 今後、AIやロボットなどが人間の業務を代行していく中で、人材の多能工化は雇用確保のためにも不可避であり、企業も社員もボーダレスに働く時代になりつつあります。




看護師は多能工

看護師

 看護師の仕事を見て『多能工だな』と思ったのは何十年前だったか、というほど目新しいことではありません。

 看護師の二大業務は『療養上の世話』と『診療の補助』であるとすれば、既にマルチです。

 病棟での一日を見ていても血圧測定、投薬準備、血管ルートキープ、給食の配膳、ベッドメイク、入浴介助、排泄処理、同意書の取得、転院先との調整など専門性の高いものから事務的なことまで、多彩な仕事をこなしていきます。
 看護助手や医療事務らのサポートが入りますが『看護業務』の補助であり、看護師も同じ仕事を並行して実施します。



マルチスキル人材からのニーズ

 従来の医工連携は、専門科目が明確な医師と企業との間で、ターゲットが絞られた開発が行われることが多かったと思います。

 対して看護師からのニーズはごまんとある看護業務の中の1つにすぎないことかもしれませんが、看護業務に携わる100万人以上が共感するかもしれません。

 マルチスキルで多種多様な業務をしているからこそ、不慣れなままの状態が長期化し『面倒くさい』『苦手』と思う業務が存在し続けると考えます。



掃除用具を持つ看護師

 大病院では専門分化が進み分業制がとられているため、棚から在庫品を取るのにもルールがあったりします。

 一方で小規模病院では方針のようなルールはあるが、細かなところまで規定していないことが散見されます。

 例えば『床が濡れている』と気づいたとき、小規模病院では看護師が自ら清掃用具を取りに行って拭き取ることが容易に想像できます。
 大病院では清掃業者をコールして呼ばなければ、清掃用具すらどこにあるかわからない場合もあります。

 医療機関の規模や体制により、同じマルチスキルナースであっても日常的に行う業務が異なります。

 私見ではありますが、小規模医療機関の看護師の方が業務の幅は広いと思います。




看護師に傾聴!!

私たちは看護師指向

 私たちは看護師さんの方を向いて仕事をしています。

 下図は2013年に筆者が講演した際のスライドですが、このときには既に看護師とのコミュニケーションが確立されていたため、看護師の学会に招聘していただきました。




看工連携

 私たちは、看護師の声を産業界につなぎ、具現化します。

 看護師の声とは『これが欲しい』という明確な要望だけでなく、不平不満、愚痴、苦手、恐怖など何らかのアクションがあったものを拾い出すところが私たちがユニークとしている点です。
 不満や苦手はニーズと直結していますが、ニーズとして明確に公開されている事が少ないのも現状です。

 経験的には、看護師から100件の不満などを集めると、5件ほどが事業化の可能性を感じられ、すぐにでも企業に紹介していくことができます。
 残る95件は追加調査が必要であったり、既に解決策があったりするものです。中には事業性がないものの社会的意義があるものもあるので、企業への案内は実施し、興味を持つ企業があればマッチングしています。






募集!!ナースの不平不満愚痴

あなたの声が聞きたいです。

 看護師のみなさんのご意見をお待ちしております。

 とりあえず言いたいことは言う、それでスッキリしますか。
 私たちは愚痴を聞きます。

 言ったからには改善にも期待したい、そう思う方も多いでしょう。
 当社医工連携事業に乗せて、解決できるよう努めます。

 何かの反応は欲しい、無反応では言った甲斐が無い、そうでしょう。
 私たちの見解や知り得る現況などはなるべく早くお返しするように心がけています。



立去型・置き去り型

 医工連携や企業マッチングというと『また面倒なことが増える』とお思いの方々も多いでしょう。

 私たちは『立去型』が得意なチームです。
 ある程度の情報は頂かないと先に進みませんが、情報だけ頂ければこちらで進行させて頂くことができます。

 例えば
   『ペンライトの光が丁度よくない、眩しすぎる、白すぎる』
といった不満があり
   『一緒に作るほど熱心ではないが毎日使うものなので良いものがあったら欲しい』
という看護師さんのご要望にお応えします。

 このような事例で、試作品の評価をお願いすることはありますが、細かな波長や光束などの開発工程については無視して頂いて構いません。

言いたい放題、言ってください。



コミットメント型

 自ら開発にも参画したいという看護師さんには、ぜひ参画して頂きたいです。

 最初のニーズ情報をご提供いただいた段階ではわからない背景や競合他社品の問題点などを詳細にお聞きし、仕様を固めて試作に入るところにもコミットメントして頂くことができます。

 ただしオーダーメイド品ではないので、他院のご意見も頂戴して『売れる商品』としていく作業も並行します。共同体のようなチーム編成になることもございますが、その中でもご意見を発して頂ければと思います。

まずはご相談ください。




スキーム事例 (NESオリジナル)


構想

 まずはニーズやアイディアに基づいて仮説を立てて、構想図やラフデザインを描きます。




機能モデル

 どういう原理で挙動する物かを確認します。

 例えば、シリンジと三方活栓を手で動かして液体の流れを確認し、機械の動きを手で試してみる作業です。
 段ボールや紙粘土で作っても良いです。紙に書くより、関係者の共通理解が得やすくなります。右図は実際に段ボールで作ったモデルです。



機能モデル

 何かの作業を機械化する場合の例ですが、仮に電子回路を組んでみたり、なにかのケースを造ったりします。
 右図の白や青のプラスチック部品は、当社の3Dプリンタ造形して提供しました。

 この段階では机上試験(Dry環境)の場合もありますが、雑品であれば臨床やトレーニングセンターなどの実地環境でも試用していきます。



原型試作・実地試験

 現場で使えるレベルの試作品を製造します。
 この時点ではまだ一点モノであったり、一回限りの使用で回収し改良を加えたりします。

 強度やデザインなど、現場での評価を受けて使用に耐えうるかを確認します。



製品試作

 売り出す一歩手前の段階です。
 商品として流通を始められるような物に仕上がってきています。

 電子機器などでは中身は完成度が高い状態、筐体は仮の物を使っている場合もあります。

 この工程で問題が無ければ商品として上市されます。



商品化(販売)

 学術目的や、オーダーメイド品であれば前述の製品化完了時点で終了です。

 しかしここでは商品化されて市場に流通し、誰もが手に入れられることが重要です。

 商品として成功するといくつかのメリットがあります。
   1.欲しい時にいつでも手に入る
   2.欲しいと思った他の医療機関の人も簡単に入手できる
   3.利用者が多ければ安くなる
   4.利用者が多ければ永続性が生まれる(10年後でも商品として存在)

 オーダーメイド品では単価が高く、5年後に同じ物を欲しいと思っても作れるメンバーがいなかったり、予算確保が難しかったりします。
 商品化することで、入手しやすくなり、現場の課題解決策として利便性が高くなります。







療養住環境最適化・強靭住環境
ブラックアウト病院BCP(全域停電医療BCP)
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