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介護リフォーム・リメイク・リモデル reform remake remodel renovate


介護リフォーム・リノベーション

住み慣れた家

 住み慣れた家を離れるのは老若男女問わず生活に大きな変化を与えます。

 高齢者施設は全館空調やバリアフリー設備が充実しており、介護や看護のプロが常駐するなど安心安全の水準は高いと言えます。
 ただし、転居を伴うため入所当初は新たなコミュニティへの参加、使い慣れない設備への対応、食事や入浴など集団生活のルール遵守などが強いられます。

 住み慣れた自宅か、『住めば都』という高齢者施設や高齢者向け住居などへの転居か、じっくりと考える必要があります。



介護リフォーム

 在宅介護を選択する場合『介護リフォーム』を検討してはいかがでしょうか。

 お風呂はデイケアで施設利用ができても、トイレやベッドは自宅の物を使わざるを得ません。
 日常生活動作がしっかりされている方は台所にも立ちますし、玄関から外へと一人で出かけることもあります。

 住み慣れた家は、高齢者が住みやすい家とは限りません。
 小さな配慮で長く住み続けられる可能性を高められますので、多くの家庭でリフォームが行われています。

 リフォームは介護保険制度の助成対象となる場合もあります。






介護する人、される人、その家族

介護される人

 介護リフォームは介護を受ける人、または介護を受ける予定の人を中心に検討されます。
 残る数十年の人生、自宅に居る時間も多くなると考えられます。その自宅ではどのような生活を送りたいか、何にこだわりたいか、まずは本人がしっかり考え、意思を示すことが大切です。



介護する人

 多くの方が介護サービスを利用しますが、言い換えると他人を自宅に招き入れることになります。
 誰が来ても仕事がしやすいような物の配置や動線、誰もが気持ちよく過ごせる清潔感やセキュリティなど配慮のポイントはいくつかあります。



家族

 同居する家族が居る場合には生活リズムやスタイルが大きく異なる事への配慮が必要です。
 例えば食事。糖尿病食や減塩食など健康配慮型の食事をする高齢家族と、育ち盛りの子供では食べる物が違うため調理する品数が増えるためキッチンの在り方を家族みんなで話し合う必要があります。






配慮のポイント

高年齢

 年を重ねれば身体に何らかの変化が訪れます。
 老眼や足腰の痛みは40〜50代から現れはじめます。最近では高齢者の運転免許自主返納を勧める動きがあるなど、身体的な変化は避けられないようです。
 『ヒートショック』とは冬場、暖かい部屋から寒い浴室などへ移動した際に起こる身体ダメージです。特に高齢者に多いとされています。



ケガ

 住宅には高齢者のケガの誘因となるリスクが点在しています。
 骨折などのケガをすれば生活は一変します。
 高齢者の場合、まずはケガの予防が大切です。残念ながらケガをしてしまった後は治療期、リハビリ期、その後は症状固定となり杖や車椅子の生活が強いられることもあります。
   車椅子や松葉づえでの生活は平坦ではありません。



病気

 病気、特に医療的ケアを継続的に受ける場合には住居にも配慮が必要になります。
 また、感染症にも罹患しやすい状態となるため住居の空気環境や冷暖房にも配慮が必要です。






介護リフォーム(住宅改修)補助金

介護保険制度

 介護保険制度では住宅改修の金銭的補助をしています。

 支給限度基準額は20万円、9割が償還額なので18万円が支給額です。

 『ひとり生涯20万円まで』が原則です。

補助対象の住宅改修

 介護保険制度における住宅改修は以下の種類に分類される改修です。

(1) 手すりの取付け
(2) 段差の解消
(3) 滑りの防止及び移動の円滑化等のための床又は通路面の材料の変更
(4) 引き戸等への扉の取替え
(5) 洋式便器等への便器の取替え
(6) その他前各号の住宅改修に付帯して必要となる住宅改修

厚生労働省:介護保険における住宅改修
厚生労働省:福祉用具・住宅改修, 社会保障審議会介護保険部会第60回 参考資料2(平成28年7月20日)






介護リフォーム:トイレ

究極的なプライベート空間

 トイレは誰もが使う共用設備ですが、使用中はされにも干渉されたくない絶対的な領域となります。

 一人でトイレに入る、しかも安全に、そして粗相なく確実に排泄をする。
 そんなトイレ利用を実現するトイレ改修が理想です。



まずは着席状態

 便座に座って用を足す。
 この行為ができる形を作ります。
 座面の高さや形状、ペーパーホルダーや各種操作部、照明点灯、インターホンなど配置、形状、数量などを検討します。



我慢時間逆算

 トイレは尿意・便意を感じてから我慢できる時間は人それぞれです。
 この時間でトイレに座れるための障壁(バリア)を取り除きましょう。
 すると大きくはトイレまでの動線と、入室後の動作に大別できると思います。



入退室

 トイレに限らず『移動』は大きなテーマとなります。
 トイレ幅は80cm弱、更にドアはもっと狭くなります。

 配慮のポイントは開閉しやすい扉、十分な開口(通路)の確保です。
 片麻痺があれば切れ目のない手すりも重要です。



介護者と介助者

 脱衣や着座などに助けが必要な場合、介助者がトイレに入ります。
 一般的にトイレはお一人様用。横に並んで作業(介助)することは規格外です。
 柱芯で3尺なら壁仕上がりでは80cm足らず。これを1m以上に広げるには相応の工事が必要です。



車椅子で入る

 車椅子で宅内を移動しトイレに入るには、通路の段差解消、扉の車椅子通過幅確保と開閉対応が必要になります。
 車椅子から便座への移乗を一人でするならば手すりの設置が、介助者が入る場合はその場所の確保が必要です。
 トイレ内で車椅子を転回(方向転換)するならばその回転スペースが必要です。



家族共用型・専用型

 トイレを家族で共用するのは普通の考え方です。健常者も普通に使えるようにその機能を残存させつつ、課題も解消することになります。

 一方で独居の場合や複数トイレがある場合、トイレを新設する場合には利用者を限定してトイレを改修できます。
 例えば脳卒中。麻痺が右か左かで手すりの配置などが異なります。健常者の利用は想定せず、最高・最適なトイレを追求します。



スリッパ無し

 病院では『脱スリッパ』が推進され、院内でもスニーカーなどの踵のある靴を履くよう勧めている場合があります。
 その理由は『転倒防止』です。
 これは自宅でも同じです。足腰が弱ったから、ケガをしているから、麻痺が残っているから、理由は様々でもスリッパは推奨されないでしょう。
 住宅改修を機に履物についても検討してみてはいかがでしょうか。



工事項目例

 実際のリフォーム工事には以下のようなものが想定されます。
 介護保険で補助対象とされるものに絞ると以下のような項目が挙げられます。

(1) 手すり取付け
(2) 段差解消
(3) 床材変更
(4) 引き戸等への扉の取替え
(5) 洋式便器等への便器の取替え

 自費工事となりますがトイレリフォームでは以下のようなものが想定できます。

(1) 照明自動化 (センサー式)
(2) インターホン取付 (病院でいうナースコールに相当)
(3) 暖房取付 (床暖房が安全)
(4) 消音機取付 (扉をカーテンなど防音性の低いものに変更した場合など)
(5) 消臭器取付 (オゾン消臭器など強力な装置)
(6) 拡幅工事 (トイレ室内での車椅子転回や介助者スペース確保など比較的大掛かりな工事です)
(7) トイレ新設 (庭や押入など畳1枚分のスペースがあれば新設可能です。)


特殊設備

 民家への設置はあまり必要とは思えませんが、医療機関や介護施設等では一般的に設置されている汚物処理専用の設備があります。

 尿器(尿瓶)や差込便器の洗浄、ストーマの洗浄、簡易シャワーなど特殊な設備は多種多様にあります。

 介護をする人がラクになる設備なので、必須アイテムではありません。






介護リフォーム:浴室・洗面

滑らない床

 お風呂は濡れる場所として注意していても、フラついてバランスを崩せば簡単に転んでしまいます。洗面・脱衣室も水濡れの注意が必要な場所です。
 転倒注意と言われても転倒してしまいます。転倒すると大けがをすることもあり、発見が遅くなりがちな場所でもあるので事態が深刻化する事もあります。

 "滑りにくい床材"という便利なものがあります。
 少しでも転びづらい環境を整備することをお勧めします。



段差の無い床

 小さな段差でも転倒してしまう高齢者が多いのはどこかで聞いたことがあるのではないでしょうか。『わずか1cm』と思わず、障壁として捉えましょう。

 段差解消の優等生は"ゼロ"。段差を無くすことですが、必ずしもゼロにできる訳ではありません。
 わざと大きな段差にしてしまい、立ち止まってゆっくり進ませる方法も、結果として転倒予防になります。



暖かい床

 "ヒートショック"は暖かい場所から寒い場所へ移動したとき、例えば脱衣して浴槽の冷えたタイルの上を歩くときや、入浴で温まった身体で脱衣場の冷たい床に足を踏み入れたときに起こります。

 水廻りに適した床暖房があります。



浴室暖房乾燥機

 浴室全体を暖房する器具で、電気式とガス式があります。

 暖房として有効なのはもちろんですが、床を乾かす効果もあるので滑りづらくなります。

 また、浴室に干した洗濯を乾燥機のようにして乾かすことができ、生活のリズムを崩すことなく『水曜は洗濯の日』と決めたら天候に左右されずスケジュールどおり生活ができます。



手すりのある浴室

 日本人は浴槽に浸かる文化があります。習慣として何十年も続けた入浴のスタイルは変わりません。
 浴槽の出入りが転倒リスクの高いシーンになります。しっかり掴まることができる手すりは不可欠です。
 ショールームなどで入浴動作を繰返し、どこに手すりが欲しいか要望を出すことも重要です。



配慮した扉

 浴室の入り口には折れ戸や引き戸が使われる事が多いです。
 出入を考えた場合はどちらでも良いですが、仮に浴槽で卒倒してしまった場合はどうでしょう。
 卒倒者が扉を塞いでしまい開けられないという事が起こらないような位置や形を検討しましょう。



車椅子進入

 介助を付けて入浴する場合、車椅子で浴室まで入れることは理想です。
 そのためには段差解消、車椅子が通行できる通路と扉、浴室内での車椅子の転回などいくつかの条件が課せられます。
 デイサービスの利用など外部リソースの活用も並行して検討してみてはいかがでしょうか。

 洗面台も車椅子対応ができます。
 車椅子が正面から入ると、普通の洗面台では足が当たってしまういボウルに身体を寄せるのは大変です。足元が車椅子対応の洗面台に取り換えると、手洗いや歯みがきがしやすくなります。
 最近は昇降機能付きの洗面台も市販されています。



洗濯機

 家に洗濯機があるのは当たり前、浴室の隣は洗面所で洗面台・洗濯機・脱衣場が一体で当たり前。昔はそうでした。
 高齢の一人暮らしで洗濯ものはどの程度ありますか。
 最近はコインランドリーが増え、また多様な洗濯サービスも利用できるようになりました。
 リフォームを機に、洗面所から洗濯機を消すという選択肢も生まれます。






介護リフォーム:寝室

ベッドルームというよりも生活拠点

 介護や療養の対象者となる方々は、ベッド上での生活時間が長くなります。

 入院を経験された方はご存知かと思いますが、畳1枚ほどのベッド上で就寝はもちろん、テレビを見るのも食事をするのも、見舞客と談話するのもベッドの上です。

 病院であればすべての部屋、すべてのベッドがお世話する対象ですが、住宅になればベッド生活するのは1人、器材庫や汚物室などは無いので全体の動線が気がかりになります。



場所決め

 介護リフォームで寝室を改装するというよりは、全体を見て場所を決めてから寝室化します。

 介護の内容や、世話をする人によっても決定事項が異なります。

 外部の介護サービスを利用することが多いと思いますので、外部の方々に通ってもらっても良い場所を探します。
 リビングは通って欲しくない、あるいは目が行き届くようにリビングの近くが良いなど、個々に事情は異なります。

 トイレも近い場所でなければならないか、ポータブルトイレを使うのか、寝室に合わせてトイレを新設するのか、こうした選択からも場所えらびが異なります。

 おすすめは玄関と同階、日当たりの良い部屋です。



広さ

 4畳半あれば生活はできます。

 隣室や廊下面に大開口があれば救急隊が来ても作業がしやすくなりますが、ほぼ4面が壁でドアも狭いと4畳半ではいざというときの対処に難があります。

 ベッドの幅は1〜1.2mあり、ポータブルトイレは1m弱です。この2つが並ぶには2m以上必要になります。
 4畳半は約2.5m×2.5m、6畳は約2.5m×3.5mです。

 酸素ボンベや喀痰吸引器などが置かれる場合でも6畳あれば十分でしょう。

 オムツなど介護サービスに来られるスタッフさんが、家人に聞かずとも取り出して使えるようにするためには収納が必要です。クローゼットがある場合、ベッドでふさがれないようにベッド配置を考慮するか、扉を交換するなどの対処をしましょう。



リビング的

 介護・療養ベッドはリビングでもあります。

 テレビを見ます、本を読みます、お茶を飲みます。

 清潔感が必要です。意欲的・活動的になる雰囲気が必要です。



住設・電設

 既に居室として使ってきた部屋であれば最低限のコンセントやテレビ配線はあるでしょう。

 身体的な弱者が生活するのでエアコンは不可欠です。
 体温管理が上手ではなくなってしまう可能性があるので扇風機や電気毛布を併用することが多々あります。

 呼吸器系に課題があれば加湿器やネブライザ、喀痰吸引器など電気製品(医療機器含む)も必要です。

 ベッドサイドのコンセントは電動ベッド用に1口、周辺機器ように3口程度あれば足りるでしょう。

 照明器具のスイッチは介護者や家族用に入口に1つ、ベッド横に1つ欲しいです。

 テレビは介護サービスの邪魔にならない位置であり、視力の落ちた人でも見える位置に欲しいです。聴力も落ちているのでヘッドフォンや補助スピーカーを使うこともあります。

 ナースコール的な呼出装置は、家族のストレスにならないか確認してから設置します。
 家族は召使いではないので、呼び鈴1つで24時間呼び出されると過大なストレスになります。



手すり

 概ね必須のように思われがちですが、必需品ではありません。

 ベッドにはベッド柵があり、手すりを代用します。
 歩行器を使っている人は寝室には手すりが要らないかもしれません。

 病院のベッド脇には手すりがありますか?






介護リフォーム:階段・廊下

階段を使うか

 動き回り始めた赤ちゃんのリスク箇所は階段です。足腰がしっかりしていなければ手すりがあっても転落します。
 介護を受ける人も同様です。1階分を昇降する階段は相当にリスクです。なるべく上下階の移動がないように玄関同階で済むようにしましょう。

 玄関など2〜3段の階段には手すりが有用ですが、手すりをつけず、外出する際は家族の手伝いを必要とさせるという事もあるので、症状などをよく観察してから決めましょう。



廊下幅に配慮

 日本間の廊下は壁芯で91cm(3尺)、仕上がりで80cm程なので手すりを付けると有効幅が60cmくらいになります。車椅子や歩行器が通れるギリギリ、ストレッチャーは通れません。



段差解消と安全の不一致

 段差解消=バリアフリーと思われがちですが、かならずしもそうとは限りません。

 例えばパーキンソン病の症状にも見られるすり足歩き。緩いスロープなどでは体重移動と足裏の高さが不一致となって転倒してしまいます。段差であれば気を付けますが、スロープだとわかりづらいことがあります。

 数cmの段差だと転倒しますが、30cmの段差では滅多に転びません。わざと腰かけられる高さまで段差を上げてしまう方法もあります。これも一種のバリアフリーです。



すべらない

 滑りづらくなる床材などがあるので、取り換えることも有効です。

 床にモノを置かない、湿気を逃げやすくするなど環境を整えることも重要です。



何をするかはケースバイケース

 むやみに手すりを付ける、段差を解消するのではなく、対象者と住宅の両方をしっかりと見て、必要な措置を講ずることが重要です。

 教科書通りということはありません。

 専門家の意見を聴き、安全で快適な住環境をつくりましょう。






介護リフォーム:玄関

マンション

 敷地に入って玄関、宅内と入る経路をみたとき、マンションは理想的です。

 道路から建物は段差解消がなされており、玄関の高さまではエレベーターやスロープなどで昇降でき、玄関前のポーチと宅内の廊下との高低差は10cm以内なので車椅子での移動には何ら問題ないです。

 戸建て住宅や小規模のアパートでは未対応な場合が多いので、マンションを1つの理想型として、住宅改修を行います。



道路対我が家

 道路の高さをゼロとした場合、ご自宅の外玄関(ポーチ)、内玄関、廊下の高低差はどのくらいありますか。

 大雨でも浸水しないように数十cmは高低差があるのではないでしょうか。

 車椅子でこの段差を乗り越えるには数十メートルのスロープを作るか、1m角の昇降機が必要です。道路にはみ出さずに設置するのは困難な場合が多いでしょう。

 あとは車椅子と人間を別々に運ぶ方法です。これなら、住宅改修は不要ですが、老々介護では非現実的です。



雨の日

 足腰に自信がなくなると、傘をささずに合羽を着用します。

 それを脱ぎ着できる玄関が必要です。

 足元が濡れてしまいます。濡れても滑りにくい床材も有用です。






リノベーション・リフォーム・リモデル・リメイク

リノベーション (renovate)

 "renovate"は『刷新、革新、修復、回復』などの意味があり、活気づける(refresh)という意味でも使われます。
 生活スタイルの合わせた設備や間取りなどに住宅を進化させる前向きな住宅改装が介護住宅リノベーションです。

リフォーム・リモデル (reform・remodel)

 住宅の改装・改築など作り直して改良することです。賃貸住宅の場合では退去後の原状回復もリフォームの一種とされています。
 リモデルは住宅設備メーカーが壁紙や床材の張替え、トイレや浴室など住設機器の交換などを勧める言葉としてTV-CMでも使われていました。
 いずれも、今あるものを元に戻しながら新しくするイメージのある言葉です。

リメイク (remake)

 公営団地など従来は内装を変えられないと思われてきた物件も、最近では剥がせるシールなどを使ってリメイクされるようになりました。貸し手が事例集を作るほどリメイクは一般化しています。






介護

超高齢社会

 年間出生数270万人近くであった戦後生まれの団塊世代が2025年までに75歳以上となり、一方で近年の出生数は100万人を下回り、少子高齢化は進行しています。

 『健康寿命の延伸』が推進されていますが、健康であっても年齢に伴う老化は不可避です。社会的には運転免許証の返納も推進され生活が不変ということは少ないようです。

 そうした生活の変化を迎えるのは家族の中でも年長者であり、その年長者も子供たち世代も未経験の高齢生活には『先に知っていれば....』『こうすれば良かった』と思えることも多くなります。

厚生労働省:厚生労働白書



家族介護と介護サービス

 2017年に改正育児・介護休業法が施行されました。

 育児については、両親が協力して休暇を取得し子育てするケースは多いと思います。
 一方介護では仕事との両立が難しく『介護離職』という言葉も定着するほどになっています。
 『老々介護』は老夫婦の問題だけではなくなり、90歳以上が200万人超となった現在では子供世代も高齢者であるケースが増加しました。

 プロによる介護サービスの利用者も増加しました。介護保険サービス利用者は2000年頃は約150万人でしたが、2016年には約500万人と3.3倍にも増えています。

厚生労働省:育児・介護休業法について






在宅介護と施設介護

高齢者施設

 文字通り高齢者のための施設です。

 高齢者が生活しやすいように配慮された施設です。






療養環境には何が求められる?

居場所

 患者の居場所、端的に言えばベッドを置く場所が必要です。
 最低限、人間の暮らせる環境があれば療養が開始できます。



安全安心

 患者を見守ることができる環境、転倒転落の恐れがない環境が求められます。
 必ずしも段差のないバリアフリーが必要な訳ではなく、24時間一瞬の隙も無い監視が必要な訳でもありません。



医学的・医療的・福祉的

 患者が守られる環境があった上で、医療や介護を提供する側からの環境要望があります。

 まずは衛生。患者が歩けないとすれば手が届くところにゴミ箱があり、廃棄するオムツはなるべくベッドから遠ざけた場所にストック。飲食物や薬剤等の新旧がわかりやすく管理され期限切れがしっかり廃棄される。それが苦なくできる環境が推奨されます。

 設備としてはエアコンが必須アイテム。熱中症も凍死も、宅内で発生します。

 言い出せばキリがないですが、健康に過ごすための空調や衛生が要求されます。






自宅や高齢者施設と病院との違い

法規制

 病院は開設するにあたり医療法の規制を受けます。

 また、消防法や建築基準法の適用もあり、避難誘導や消火活動に必要な設備が備えられています。



施設の目的

 病院は診療行為をすることが目的の施設です。

 高齢者施設は、高齢者が生活するための施設です。中には療養目的で入所される方もいますが、基本的には高齢者生活を送るために入所します。若者みたいなお爺さんは入所できますが、老けた若者は入所できません。

 自宅は持ち家であれば家主の持った目的が建物の目的になります。集合住宅の場合は共用部分では共同生活、個人宅部分は自由度は高いですが、ペット飼育禁止など規約の中で生活します。



目的に沿った造り

 病院は身体的弱者に合わせた構造のため全館空調やバリアフリーが当然となっています。

 自宅は生活しやすいようには設計していても、医療や介護を受けやすく設計している家は数少ないです。






高齢者施設

マイルーム

 高齢者施設には色々な種類がありますが、ここでは自室を借りるタイプで検討します。

 アパートやマンションと同様に自分の部屋を借りますが、その制約は賃貸住宅に比べて相当に厳しい内容となっていることが一般的です。

 中には家具類の持ち込みが制限されている場合もあります。



医療機器OK? NG?

 即答できません。施設の方針にもよりますし、状況にもよります。

 例えば人工呼吸器装着患者を積極的に受け入れている施設がたくさんある一方で、お断りしている施設もあります。
 受入表明していても、全入所者という訳にはいかず、一定数になったらお断りせざるを得ない場合もあります。



ホスピタルグレード

 高齢者施設はホスピタルグレードではありません(病院を改装した場合は別ですが)。

 消防法などで消火用ポンプを動かすための防災用非常電源は備えていても、医療用非常電源を備えている高齢者施設はなかなか見当たりません。



療養環境最適化

 高齢者施設の自室内、いくつかの要望は叶えることができます。

 例えば独自の見守りシステムを導入したり、転倒してもケガをしづらくなるマットを敷設したり、快適な照明に交換したりはできます。どのアイテムが療養に適するか、私たちにはノウハウがあります。

 当社では施設長との面談に同席するなど、多様なコンサルティングサービスを展開しています。








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