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トップページ > 知る・学ぶ・楽しむ > 3Dプリンタで課題解決

 『3Dプリンタは何に使う?』『ウチには要らないでしょう』といったお話をよく聞きます。

 3Dプリンタがツールなので、使いようで価値が変わります。

 3Dプリンタは課題解決策、ソリューションとして高い可能性を持っています。

 その指示を出すのが考案者、人間です。

 今回は課題解決の事例を紹介します。




三次元造形機 - 3D Printer -

3Dプリンタ

 『スリーディープリンタ』という言葉はテレビや新聞で触れたことがある人も少なく無いと思います。

 『3D』とは"three-dimensional"、三次元や立体を意味します。
 普通のプリンタは二次元、すなわち平面を描くものです。
 3Dプリンタは立体を描くことができます。

 3Dプリンタの原理を簡単に言えば、薄い二次元の絵を一層ずつ描いていき、それが何層にも積み重なることで立体を造形していきます。



3Dデザイン

 デジカメの写真やWord文書などを出力して印刷するように、3Dプリンタにも造形するための原稿が必要になります。

 三次元で造形するためには、三次元の原稿が必要なるため、三次元で描画する必要があります。

 3Dプリンタへ出される指示は、一層あたりの厚み(Z軸)と、一層毎の二次元図面(XY軸)になりますが、ユーザーが一層ずつの指示を出すのではなく、三次元で絵を描いてから、専用ソフトで一層ずつのデータに変換します。





ドライブレコーダー on バイク

ドライブレコーダー

 2019年は煽り運転が社会問題化し、逮捕者が出る事件が続発しましたが、いずれも決め手はドライブレコーダーでした。

 事故や事件を客観的に評価する目的以外にも、安全・省エネドライブをしているか監視し、保険料と連動させようという動きも出てきています。

 自動車であれば車内に設置できるので、電源さえ取れれば比較的容易に導入できますが、バイクの場合は風雨に晒され、電源の取得も容易ではないため工夫が必要になります。



シグナスX (CYGNUS X)

 今回はヤマハの125ccスクーター『シグナスX』(CYGNUS X)にドライブレコーダーを搭載する方法を考案します。

 普遍的な原付二種のスクーターなので、両サイドにハンドルとブレーキ、その隣にサイドミラー、中央にメーターがあります。前面にはヘッドライト、運転席側にはキーシリンダやポケット、フックなどが付いています。

 ここに、どうやって搭載させるのか、電源はどうするのか、検討します。



レーダー探知機

 さらに、移動型オービスの登場でも話題のレーダー探知機の搭載についても検討してみました。

 これは、たまたま過去に使用していたレーダー探知機を押入で発見したということで、思い付きで作業を始めました。






機種選定

Amazon

 まずはカメラ選びから始めました。

 よくバラエティ番組で、ヘルメットにカメラを装着してアトラクションにチャレンジする映像を観ますが、あのときに使われているアクションカメラであれば防水性があり、小型軽量で、かつ一定レベルの画質が期待できると思いました。

 アマゾンで『アクションカメラ』を検索すると二千円台から数万円までが出て来ました。

 この中から、APEMANのA66Sという2,980円の機種を選びました。



APEMAN A66S

 このカメラはFull HD 1080P、2インチLCDディスプレイ、40m防水などが主なカメラ機能です。

 アクセサリはバッテリ、カメラケース、ベース、両面テープ、落下防止ワイヤなど今回の目的に必要な物は大体揃っていることがわかりました。

 足りないのはメモリカードくらいです。
 64GBのmicroSDカードを別途調達、充電用のUSBケーブルはスマホ等で使用しているものを共用・兼用することにしました。


APEMAN A66S アクションカメラ

 私たちの調達時はセールで2,980円。2020年1月には販売価格が2,980円になり、更に10%オフクーポンも発行されていました。

 ちなみにGoProの場合、このセットのカメラ抜きのアクセサリのみで3千円くらいしますので、相当に安いなと感じます。

 1080PフルHDなので、4Kには画質で及びませんが、相応にキレイな画像を撮影することができます。

 170度の撮影角度、2インチの液晶画面、バッテリ込みで58gです。

 録画ファイルは"MOV"なので汎用的ではないのが難点かもしれません。後継シリーズはMP4で4K画像です。

microSD 64GB

 メモリはマイクロSDカードの64GBを装着していました。

 録画は最高画質の設定で3分あたり300MB程度です。

 ドライブレコーダーとして使う場合、SDカードが一杯になると録画されなくなってしまう仕様に配慮しなければならないので余裕のあるSDカードを選んでいますが、まめに消去すれば32GBでも十分だと思います。

APEMAN アクションカメラ 専用互換バッテリ

 専用バッテリ2個と充電器のセットです。

 いつも1,680円で売られていて安いなと思いましたが、Amazonタイムセールで1,428円で売っている日がありました。






取付方法を試行錯誤

試行錯誤

 取り付ける際に考慮・配慮した点は以下の通りです。

▽記録として有効な視界・画角が得られる
▽運転に支障がない
▽走行中に落下してしまう危険性が少ない
▽仮に落下してしまっても事故につながりにくい
▽バイクに穴を開けない
▽長期間使用してもバイクが傷つかない
▽本体や架台などが盗まれにくい

 走行中に画像を確認することはないので、出発時に録画開始の操作をすれば、あとは到着まで無視しても良いので、取付位置はハンドル周りでなくても、例えば車輪横やフットレスト、リアステップなどでも問題はないと考えました。

 幹線道路では時速60kmですれ違うので、相応の風圧があることも想定すべきであり、仮に風圧に耐えられなくてカメラの向きが変わってしまっても、カメラ自体が運連に支障を来たさないように配慮しました。



ミラーアーム

 Amazonで調達したカメラを、スクーターのあらゆる場所に仮置きしてみて、最適な場所を選定しました。

 カメラが充電式のため、毎回脱着することを考えると、高い位置にあった方が作業がしやすいと考えました。

 前方を撮影することを考えると、ミラーのアーム付近が最適箇所であることが明らかでした。

 方法としては2つ考えました。
 1つはアームに直接取り付ける方法。
 もう1つは左右のアーム間にパイプかステーを渡して、そこにマウントさせる方法です。この方法が実現できれば30cm程の場所が確保できるので、将来はレーダー探知機やスマホなどを搭載できるのではないかと考えました。

 簡便なのはアームに直接マウントする方法でしたので、まずは第一弾として直接マウントを実践することにしました。



実測

 カメラもミラーアームも実機があるので、実測して設計に役立てます。

 アームの長さが50mm程しかなかったのですが、直径10mmもある金属製のパイプですので、強度としては問題ないと考えました。



基本構想

 10mmのアームのパイプに、カメラケースのベース部分を固定しようと考えました。

 パイプなので、Ω型のパイプサドルを使うか、クランプする方法を考えてみました。

 パイプサドルは接着面積が少ないので、振動でパイプ表面を傷つけるのではないかと考え、50mmのパイプ面を全面的に覆うことができるクランプ治具を自作することにしました。

 円周が10mm×3.14≒31.4mm、それが50mmあるので15.7平方センチメートル、接着面積としては広そうなので固定性は高く、恐らく100kmくらいの速度でも曲がってしまわないのではないかと思いました。






実施設計

3Dデザイン

 3Dデザインソフト(blender)を使って、ミラーアームのパイプを挟み込む治具を設計しました。

 また、APEMAN A66Sに付属の専用カメラケースのベースがしっかりと嵌合するベースホルダーもデザインしました。

 この治具類は2本のネジで一体になるように固定する計画としました。



3Dスライス

 3Dデザインソフトからは『.stl』(エス・ティー・エル)という拡張子のデータを出力させます。

 そのデータをスライスソフト(Flash Print)にロードし、3Dプリンタへの具体的指示となる座標データのような物に変換します。

 このソフトで作成したデータは『.x3g』(エックス・スリー・ジー)という拡張子のデータで出力します。

 出力したデータはSDカードに保存し、そのまま3Dプリンタへと移します。






3D造形

パイプ取付治具

 ミラーアームへの取付治具は2つ造形します。

 造形途中の画像ではハチの巣状に六角形を描いていますが、その指示は3Dスライスソフトが自動的に行ってくれているので、ユーザーはそこまで細かな設計図を描く必要はありません。

 1つあたり概ね30分、2つで1時間程で造形が完了しました。

 完成後の治具はヤスリ掛けなど一切せずに、そのまま装着しました。



カメラケース用ベース

 APEMAN A66Sに付属しているカメラケースにはツメ付きのマウントがあります。これを利用すれば容易に脱着することができます。
 レール状のところにマウントを滑り込ませ、段差を設けることでツメが引っ掛かる構造となるため、積層型の造形では多少の配慮が必要となりました。

 中央の画像でニッパで切り落としているのはサポート材です。この枝のようなサポート材が無ければ足場のない箇所の造形が出来ません。
 このサポート材はレール上にあるので、造形後はキレイに切り落としてフラットにしなければなりませんので、実物を当てながら滑り具合を確認していきます。






装着

Action Camera on CYGNUS-X

 まずは造形した治具類を手で持ちながら装着感を確認してみました。

 しっくりと嵌合する感じでしたので、ネジ止めしました。

 使用したネジはM6×50mmのステンレスボルト、ネジ頭側にはステンレスのワッシャーを1つ、反対側はワッシャーとスプリングワッシャーを1つずつと、SUS304のナットを2つ取付、なるべく脱落しないように配慮しました。

 治具自体もネジが掛かる程度の穴にしたため、ナットが無くても強く固定される感じがありましたが、プラスチックであるため信頼性は低いので、金属ナットで信頼性を確保しました。




実走

 実走して録画し、ドライブレコーダーとしての真価を問いました。

 前を走行する自動車のナンバープレートはある程度読み取れることがわかりました。車間距離が開くと読みづらいですが、もし事件や事故であれば警察の鑑識の力で読んでくれると信じています。

 ロードサイドの看板や標識も読めました。

 夜間の走行ではピントが合わないことが多々ありましたが、明るさは補正されており、何が起きたのかは十分に理解できる画像でした。

 ナンバープレートを特定できるかが難しいところですが、車種と時刻から、ある程度は絞り込めるのではないかと考えます。



実走動画







レーダー探知機 on バイク

レーダー探知機

 自動車であればダッシュボードに置くだけで設置完了となるレーダー探知機ですが、バイクの場合はそういったフラットな場所も無ければ、落ちた時に後続車両へ迷惑をかける事にもなりかねません。

 今回の搭載時要件としてはレーダー照射される前方への視界が開けた位置への設置、落ちにくい構造、雨天時は容易に取り外しができる、電源コードが届く範囲という事にしました。

 バイクの右側に12Vシガーソケットが付いていたので、必然的に右側に設置することになりました。

 アクションカメラ(A66S)に付属していて使用しなかったアクセサリを流用し、図のような治具を製作しました。レーダー探知機を抱え込むような凸型の治具で、一周を囲んでいるので抱えている状態での脱落はありません。アンテナがあるので引っ掛かるようになっているため、外せる方向は一方向のみです。ややキツめに設計したので、ギリギリで取り付けているため、ズリ落ちる心配は少ないと思います。

 バイクへの取付方法はカメラと同じ方法ですが、ミラーが左右反対なので、左右の勝手を入れ替えて造形しています。






カメラ比較

メーカー APEMAN APEMAn APEMAN Crosstour
型式 A66S A80 A100 CT8500
解像度 1080P 4K / 30fps 4K / 50fps 4K / 30fps
画素数 14メガ 20メガ 20メガ 20メガ
センサー イメージセンサー CMOSセンサー パナソニックセンサー SONYセンサー
EIS
撮影角度 170度 170度 170度 170度
動画形式 MOV  MP4  MP4/H.264 MOV
静止画形式 JPG JPG JPG JPG
タイムラプス
バッテリー容量 1050mAh 1050mAh 1350mAh 1050mAh
同梱バッテリ 1個 2個 2個 2個
防水ケース 水深40m 水深40m 水深40m 水深30m
通信 Wi-Fi Wi-Fi Wi-Fi
アプリ OKCAM YUTUPRO  Live DV
外部マイク
SDカード 別売 別売 別売 別売
2020年1月 2,980円 8,480円 6,999円 5,680円



APEMANとは?

 APEMANとは光学系電気デバイスのメーカーです。

 創設者(fouunder)でCEO(chief executive offiecer)のLUO YUANJUE(ルオ・ユアンジュ)氏は中国・深センの自動改札などを手掛ける企業の出身です。

 APEMANは2016年に設立、アクションカメラやドライブレコーダー、プロジェクターなど光学系製品を欧米に出荷しています。

apeman (http://www.apemans.com)

apeman (https://www.apemanelectronic.com)



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