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ヘルスケア分野と異業種との境界領域最適化

非常時医療事業継続計画Medical Business Continuity Plan (m-BCP)

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DRPとは?

m-BCM

DRP (Disaster Recovery Plans: 災害復旧計画)

 BCPとはBusiness Continuity Plansの略で、事業継続計画と訳されます。
 businessは経営や企業の存在そのものを指すこともあります。continuityは継続や連続性を意味します。すなわちBCPでは脅威に直面しても会社が生き残るための計画という見方もできます。

 DRPはdisaster(災害)を念頭に置き、recovery(復旧)するための計画であり、被災後にいつ復旧させるかということだけではなく、発災時にも重要業務を続けられるように計画します。

 BCPでは経済的損失や経営的視点が強く入る事があるのに対し、DRPは人材や技術的側面が強く押し出されることがあるという点で違いがある場合がありますが、DRPとBCPには明確な定義の違いはありません。
 当社では災害に関するBCPはDRPと同列に取扱うことが多いです。

BCPとは? (サイト内リンク)



BCP

非災害型のBCP?

 『BCPといえば災害でしょう』と言われる事も少なくありませんが、私たちは災害以外を脅威としたBCPを策定することもあります。

 例えば集団離職。
 不満が募って集団離職する、魅力的な職場がオープンするので移籍するといった事は想定できます。異質なところでは、複数名が同時期に妊娠し、産休に入ってしまうという事もあります。20人の職場で2人が抜ければ1割の戦力ダウン、5人も抜けたら戦力も士気も下がることは必至です。

 中小規模の法人では資金ショートもハイリスクです。
 医療機関では審査支払機関から差し戻されたものが高額であるとリスクになります。高額な違算も看過できません。
 企業では連鎖倒産も珍しくありません。大口の契約先は安定につながりますが、少額で多数の取引がある方が1件あたりの未回収ダメージは小さくなります。

 情報社会ゆえに関係者の不正や逮捕なども経営に少なからず影響します。





DRP概論

DRP

三段階

 DRPは大きく三段階で分けて考える事ができます。

 最初は予防。対応力を高めるための予防策をとります。

 次は継続。発災時にも途絶えることなく継続するための計画を立てます。

 次いで復旧。元の体制へと戻していくための道筋を立てます。

 予防、継続、復旧の三段階がすべて一貫するためには強靭性、レジリエンスが求められます。裏を返せば、この三段階の計画が整備されていればレジリエンスが高まると考えられます。



DRP

1st 予防

 重要業務を選抜・選定し、重要業務に必要となるリソースを明らかにします。

 重要業務に関わる材料や用具などを確保・備蓄します。データ類はミラーリングサーバーなどに保管し、必要に応じて紙媒体でも保管します。

 重要業務に関わる人材に対し、災害時の継続や復旧に関するトレーニングを実施します。

 予防の目的は被災時の継続と復旧である事を関係者に明示します。



DRP

2nd 継続

 重要業務を継続するためのミッションをDRPとして計画します。

 医療現場であれば発災時に既に居た患者らの病態を悪化させない、生命維持を医療側が担っている患者に対しては必要な診療を提供し続けることなどが重要業務となります。
 また、多発外傷など新患を受け入れることも重要業務として選定した場合、そのための体制確保が求められます。

 一般的に企業であれば工場や店舗が被災すれば、それが復元されるまでは業務は再開しないか、そのまま廃業してしまうことが多いですが、医療の場合はテントを張ってでも、避難所に場所を移してでも継続することがあります。ここが企業BCPとは大きく医療DRPの特徴であると言えます。

 フェーズが復旧にシフトするまでの間、例えば遠隔地からの救援が必要十分に達し平常業務を再開できる段階になるまで、このフェーズは続けられます。



DRP

3rd 復旧

 すべての業務が再開され、通常の運用状態に復元されるまでの一連の工程をDRPとして計画します。

 発災時には手術やリハビリ、一般外来などは中止される事が多いですが、それらを再開させることで職員や近隣住民に平常感を取り戻してもらう効果が期待できます。

 復旧には建物や設備の修復以外にも、休みなく働いたスタッフの休養なども必要となるため、多少の時間がかかることを想定し計画します。

 復旧にかかる費用、工事業者手配、職員へのメンタルケアや臨時ボーナス支給など、復旧に向けた計画を綿密に練る事で、実際に被災した際の復旧時間は短縮させることが期待できます。





DRP要素

重要業務継続

 平時の業務をリストアップし、その中から重要業務をピックアップします。

 並行して、発災時にのみ発生する業務もリストアップし、重要業務をリストアップします。

 それら重要業務の継続について計画します。


復旧タスクフォース

 発災前も復旧後も継続される重要業務は、その継続性を確保します。

 その他の業務については、確実な復旧に向けたプロセスを段階的に進めて行きます。

 復旧作業の複雑さを簡素化し、一つ一つの作業を効率的かつ効果的にするための方法について検討します。必要に応じて人材育成や備品配備などを行います。

 これらの復旧に向けたタスクを実行する臨時組織を計画し、トレーニングします。


安全確認・被害拡大抑止

 災害における被害状況を確認します。確認作業は大きく内部と外部に大別されます。

 外部情報はテレビやインターネットに依存することになりますが、計画段階で行政や遠隔地にある協力先などと協定を締結できるようであれば、積極的に実施します。

 内部の損傷状況や安否確認については、内部に人材とツールを整備していきます。

 これら収集された情報に基づき、新たな被害が発生しないよう措置を講じられるよう計画します。


ダウンタイム短縮

 例えば医療機関であればCT検査や手術を中止している期間が長引けば、経営に影響するだけでなく、地域住民の健康にも影響が及びます。

 平常業務に戻るまでのダウンタイム短縮は、様々な要素が重なり合って阻害することが想定できます。

 ダウンタイムを短縮するために必要な措置を、計画段階で対応していきます。



制御不能な要素

 企業が『サプライチェーンを途切れさせない』ことを努力目標としてマネジメントする場合、供給停止が経営継続に及ぼす影響よりも、供給を続けるリスクや負担が上回る場合は供給停止を選択することができます。

 医療の場合、患者を診ないという選択肢は取りづらく、既に院内に居る入院患者については診療放棄はできません。

 傷病者が多発する災害や事故では、医療側の対応能力に関わらず多数の患者が発生します。
 交通や通信が混乱している中では医療機関同士での患者融通も容易ではなく、自院が想定する以上の患者が殺到することも予想できます。



マネジメントの必要性

 患者殺到が予想できても、それを想定したDRPを策定するには費用がかかり、スタッフ教育が必要になります。

 わずか2〜3人の医師で500人もの患者を一度に診る事は不可能なため、発災初日にできる医療は需給バランスの不平衡を想定しなければなりません。

 医療従事者としては一人でも多くの生命を救いたいと思うのは当然です。
 しかしながら医療機関としては災害対策は社会のための事業であるにも関わらず費用負担は自院がせねばならず、医療費逼迫の中でギリギリの経営をしている医療機関にとっては非常時対策以上に急がれる事業が山積しています。

 自院の状況に見合った非常時対策を講ずるためには、有効なマネジメント手段が必要になります。





DRPを評価

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評価

 計画したDRPは内外から評価を受けて改訂を進めます。
 外部に公表してしまうと脆弱性が暴露されてしまいますので、外部はNDAを締結したコンサルタントや協力企業、消防や行政などに限定します。

 DRPはマニュアルではなく計画なので、想定どおりになるとは限りませんが、想定したことが起きた場合にどの程度の適合性があるかを評価します。

 また、想定外の事象に対して職員がどのように対処できるのかについても評価します。

 評価方法の1つに図上演習があります。



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図上演習

 図上演習とは、いわばシミュレーションです。

 図上演習では受身的なシミュレーションに限らず、与えられた条件やタスクに対しどのような手段が講じられるかを疑似体験しながら学習します。



BCMとは? (サイト内リンク)

医療BCPとは? (サイト内リンク)

GOA in BCPとは? (サイト内リンク)



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