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非常時医療事業継続計画Medical Business Continuity Plan (m-BCP)

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COVID-19 新型コロナウイルス感染症 特設ページ


オーバーシュート - COVID-19感染拡大の恐ろしさ -

オーバーシュート

 "overshoot"を感染症の場で使う場合『爆発的患者急増』と訳します。

 感染症が流行している事には気づいていても、我が身の事と捉えずに保菌者が市中に出歩き、また保菌者が身近にいる事にも気づかずに感染が拡がっていくとやがて指数関数的に患者が増え、オーバーシュートが発生します。

 オーバーシュートの前にアウトブレイクやクラスター感染などの兆候が見られることがありますが、前兆が散発的で気づかないうちにオーバーシュートに至ることもあり得ます。


厚生労働省: イベントの開催に関する国民の皆様へのメッセージ (2020年3月20日・安倍総理)
厚生労働省: 新型コロナウイルス感染対策専門家会議 『新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言』 (2020年3月19日)
厚生労働省: 医療機関における院内感染対策について, 医政地発1219第1号 (2015年12月19日)
厚生労働省: 医療機関等における院内感染について, 医政指発0617第1号 (2011年6月17日)



パンデミック

 人々に免疫力が無く、治療法も確立されていない場合に世界的大流行(パンデミック)が起こるリスクが高まります。

 新型インフルエンザに関する政府の被害想定は以下のような数字です。

○発症率:全人口の25%
○医療機関受診者数:1,300〜2,500万人
○死亡者数の上限:17〜64万人
○従業員の最大40%程度が欠勤(2週間程度継続する見込み)

 これが発生する期間にもよりますが、オーバーシュートの状況に近いとみられます。

政府広報オンライン: 新型インフルエンザの発生に備えて (2018年11月8日)
WHO: Coronavirus disease (COVID-19) Pandemic



感染拡大予防

 感染の拡大予防には様々な対応があります。

 コロナウイルスやインフルエンザウイルスなどでは『3つの密』を避けることで、感染のリスクを低減できるとされ、啓発活動が行われています。

 この他、うがいや手洗い、咳エチケットなど感染対策の基本については首相官邸のウェブサイトにわかりやすく解説が掲載されています。

首相官邸: 新型コロナウイルス感染症に備えて 一人ひとりができる対策を知っておこう





オーバーシュートの機序

感染拡大

 家族間など濃厚接触者による数人規模での感染が散発的に発生している段階では、感染経路が明確であり、防衛策や治療が奏功しやすい段階にあります。

 菌やウイルスなどの病原体が体内に取り込まれなければ感染しないため、感染するにはどこかで病原体と接触する必要があります。

 保菌者が、保菌者であることを自覚していない場合、例えば潜伏期間や無症状の場合は菌を他の人へ移してしまう可能性があります。
 その保菌者の活動範囲が家庭内など限定的であれば範囲は狭くなりますが、通勤通学で公共交通機関を利用し、学校や会社などのコミュニティに参加し、居酒屋やカラオケで楽しめば、感染の可能性を広げることになります。

 特に社会活動が活発な人々が保菌者になると、あちらこちらで感染者を増やすことになるため、感染拡大のスピードは速くなります。



集団感染

 1人から数人に、数人から数十人に伝染することで感染は拡大します。

 不特定多数の人が密に集まるような場所では、拡散性の高い集団感染が起こりやすくなります。

 ライブやスポーツ観戦では観客同士の距離が近く、気分が高揚して歓声をあげたりハイタッチをしたり、数時間の濃厚接触で感染しやすい状況になります。
 フードコートでは注文時には近接し、食事中はマスクを外しており、混雑時は隣との距離も近くなるので、感染しやすい状況になります。

 ライブやスポーツなどで感染した人は、それぞれに異なるコミュニティに参画していますので、保菌者として新たな感染を引き起こします。
 1人が5人に伝染し、5人が異なるコミュニティで3人ずつ伝染させれば15人増加、このようにして患者が増加していきます。


厚生労働省: 新型コロナウイルスの集団感染を防ぐために



絶対数が増えれば....

 1人が伝染させられる人数は多くても十数人程度だと思います。
 100人が1日に1人ずつ伝染させても100人の増加、複数名に伝染させれば数百人の増加となります。その数百人が次の感染拡大の要因となれば数日から数週間で感染者は1万人規模になります。

 じわりと増えるにしても、一気に増えるにしても、元となる人数が多ければその可能性は高くなります。

 アメリカのニューヨーク州では最初の感染者が見つかった3月1日の時点では陽性は1人でしたが、4日に11人、翌5日は倍の22人、翌日も倍増、翌々日も倍増と増え21日には1万人超え、23日には2万人超え、25日には3万人を越えました。
 この間、無策ではなかったのです。7日には緊急事態宣言、12日にはイベント等のキャンセル、20日には自宅待機命令も出ています。

ニューヨーク州の詳細についてはこちらをご参照ください (サイト内リンク)



医療崩壊

 仮に国民の1万人に1人が新規の感染症患者として外来受診すると12,500人の患者増です。1千人に1人なら10倍の12万5000人の患者増です。

 12.5万人の1%が重症化して1週間入院すると、1週間後には1万人近い患者が感染症で入院している事になります。
 高齢化率25%超の日本では、重症化リスクが高くなりますので、入院患者数は更に増えると予想されます。

 医療崩壊は外来から起こるか入院から起こるかはわかりませんが、いずれにしても医療の供給体制を上回る患者が発生すれば医療崩壊は起こり得ます。


総務省統計局: 人口推計
厚生労働省: 新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言(3月19日), 新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の見解等



医療崩壊:外来

 厚生労働省の調査によれば、ある1日の外来患者数は約700万人、その内感染症患者は約17万人です。
 感染が広がると不要不急の受診を避ける患者が増えるので、恐らく外来患者数は一時的に減少しますが、感染症患者は増加します。

 感染症を診られる医師や検査設備が整っている医療機関は限られ、更に入院までできるとなると限定されます。そこに患者が集中すれば、平時に診ている全ての疾患を断っても24時間患者が絶えない外来になると考えられます。

 季節性インフルエンザなど迅速検査キットが普及している感染症であれば市中のクリニックなどでも診断と治療を行えますが、新しい感染症の場合、肺炎であるという診断ができても原因を特定することが難しくなります。

 必然的に、対応可能な医療機関に患者が集中し、休診日も休診時間も無くして医療従事者が働いても、それ以上に患者が発生し続ければ、医療体制の維持は精神論に依存することになります。

 1日は1,440分、不眠不休で3分間診療したとしても1日480人が限界です。

 大雑把に言うと医師免許保有者は人口500人に対して1人の割合で存在してます。医師全員がCOVID-19に感染しておらず元気で、医師全員がCOVID-19の診療ができたとして、医師1人が500人を診ることで全員に診療が行き渡ります。
 最悪のシナリオでは人口の4割〜8割が感染すると言われています。同時に全員ではありませんが、ピーク時には相当数の患者が発生すると見られています。
 仮に6割が同時に罹患した場合、人口500人中300人が患者になります。1人3分で診療しても900分、15時間かかりますので、医師への負担は大きくなります。先述の通り、全医師がCOVID-19の診療に当たってもこの数字ですので、実際には医師が足りないか、医師の診療を受けずにセルフメディケーションなどの方法で治療せざるを得ない状況が想定されます。

厚生労働省: 患者調査



医療崩壊:入院

 患者の発生が人口や人口密度に相関するかはわかりませんが、厚労省の調査にある『人口10万対病院病床数』は1つの参考になります。
 一般病床の多い県は高知や大分など約1,000床、少ない県は埼玉や神奈川など約500床、その比は2.2倍になります。

 神奈川・埼玉・千葉の合計が約2,300万人、この大都市圏で入院が必要となっても入院できるベッドが無い状態になります。国民の3割が集中する1都3県で『防ぎ得た死』が増加する可能性があり、そのインパクトは日本国全体に波及すると考えられます。
 米ニューヨーク州の人口は約1,950万人。予測によれば45日目にピークを迎え必要ベッド数は最大14万床、州内には5.3万床しかないため不足が想定され、臨時の入院施設が設営されました。
 神奈川・埼玉・千葉の全病床数は約20万床あります。一見すると充足しているようにも見えますが、療養病床や精神病床などCOVID-19の診療には不向きな病床も含まれていますので、実際は厳しいかもしれません。

 感染者の8割は軽症、2割が入院対象という数字が散見され、さらに入院患者の2割がICUに入り人工呼吸器やECMOの装着が必要になるという話も耳にします。

 2020年3月時点で感染症指定医療機関のECMO保有台数は600台、その8割が感染症に回せるとして約500台です。人工呼吸器は2020年3月の調査結果では1万数千台の待機があるとのことですが、十分であるかどうかはわかりません。

 入院できたとしても必要な治療を受けられない可能性があります。

厚生労働省: 医療施設調査

日本呼吸療法医学会: 人工呼吸器およびECMO装置の取扱台数等に関する緊急調査 (2020年3月4日)

厚生労働省: 体外式膜型人工肺 ECMO (Extracorporeal Membrane Oxygenation) エクモ (2020年3月3日)

厚生労働省: 【調査依頼】感染症指定医療機関等における人工呼吸器等の保有状況・稼働状況について, 医政局地域医療計画課, 医政局経済課, 健康局結核感染症課, 事務連絡 (2020年2月3日)



医療崩壊:持込

 患者殺到で需給バランスが崩壊することは前述のとおりですが、感染症を診ない医療機関でも感染症が持ち込まれ医療崩壊が起こる可能性があります。

 一般市民からみて感染症指定病院や災害拠点病院がどこであるかはわからないのが普通であり、『帰国者・接触者相談センター』の利用方法も熟知しているとは限りません。

 ふと訪れたクリニックや、普段から通院している整形外科病院に『熱がある』と来院する事も想定され、そのような患者から伝染してしまい、いつの間にか院内に感染が広がって外来・入院が閉鎖、ただでさえ足りない病床がさらに不足するという地域崩壊的な悲劇を招くかもしれません。

 昭和の感染症というイメージも残る結核ですが、2018年の新規患者数は15,590人、1日平均42.7人の新患増加があり、結核専門ではない医療機関でも外来で発見されることがあります。BCGワクチンの接種率が高いので医療従事者が感染してしまう事は少ないですが、これが感染力の高い疾患であれば、そのリスクは非常に高いものになります。

 経路が何であれ、病院の敷地内で感染した場合は『院内感染』という言葉で報道されます。
 記者会見などを見ていても『院内感染』という言葉を引き出そうとする質問が見られます。
 一度『院内感染』という報道が出てしまえば、病院は閉鎖に追い込まれ、また風評で患者や職員が離れて行ってしまうことも多々あります。病院運営ができなければ廃業という流れになり、医療インフラが1つ消滅する事になります。

 COVID-19は重症と軽症の差が大きく、感染していることがわからないままあちらこちらで感染者を増やしてしまっているため、特に抵抗力の下がっている医療機関内では感染リスクは高まります。
 病院の不注意で感染させてしまったのであれば『院内感染』と表現されても仕方ないと思えることもありますが、病院が細心の注意を払っても起きてしまう感染症をひとくくりの『院内感染』という言葉でまとめてしまうと、地域の医療インフラに重大な不利益が生じると考えます。

厚生労働省: 新型コロナウイルスに関する帰国者・接触者相談センター

厚生労働省: 平成30年 結核登録者情報調査年報集計結果について





ロックダウン

Lockdown (ロックダウン)

 都市のロックダウンとは、完全に封鎖してしまうということです。

 2020年2月、中国湖北省武漢市がロックダウンを実施しました。
 突如、駅や空港が使えなくなりました。市から出る事も入る事もできなくなりました。

 その目的は感染拡大の抑止です。
 都市封鎖と同時に、外出制限をかけることで域内での感染拡大も抑止できます。
 誰にも伝染させずに治れば、感染者は1で済みますが、他人に伝染させれば1以上になってしまうため収束には向かいません。





拡大抑止

抑止

 感染拡大やオーバーシュートを抑止するためには、様々な方法があり、1つだけ奏功しても抑止できるとは限りません。



接触抑止

 感染が広がっている段階では『自粛』というレベルですが、感染が拡大しオーバーシュートの危険が迫れば『ロックダウン』という措置も考えられます。

 医療と食料以外の店舗は休業、一般企業は在宅勤務、不要不急の外出は禁止されます。
 あまりに酷くなれば、スーパーや薬局の従業員にも危険が及ぶので、一切の商業活動が停止し、自宅待機が命ぜられる可能性もあります。

 人から人へと伝染するのであれば、人が接触を避ければ感染経路が減りますので外出禁止も仕方ないことだと思います。

 外出禁止になった際、どのようにして生き延びるのかを、しっかりと考えておかなければなりません。
 それは個人として、会社として、社会の一員として、色々な立場で考える必要があります。
 社員に仕事をさせなければ会社は存続できず、社員も給与を貰えなくなります。食糧が無ければ生きられませんので、外出せずに飢えをしのげる何かが必要です。


New York State: Governor Cuomo Signs the 'New York State on PAUSE' Executive Order (ニューヨーク州自宅待機命令, 2020年3月20日)
北海道庁: 新型コロナウイルス緊急事態宣言 (2020年2月28日)



予防接種

 感染者を増やさないために、予防接種を励行します。

 まずは医療従事者、警察、消防、エネルギー、交通、その他の重要インフラ関係者に優先的に施行されます。

 免疫効果が出るまでに時間がかかりますが、有効な手段です。


内閣官房新型インフルエンザ対策室: 新型インフルエンザ等対策有識者会議(第17回) 資料2-2, プレパンデミックワクチンの今後の備蓄方針について (2019年5月23日)



診療

 感染してしまえば、治療するしかありません。
 感染しているか否かは、検査などの診察をしてみなければわかりません。

 検査法や治療法が確立され、適正な治療や隔離により感染を拡大させない、死者を出さないというレベルが維持できれば、仮にオーバーシュートしてもいずれは抑制できます。

 危険なのは、医療崩壊が起こった場合です。





医療供給体制の立て直し

供給力追加・補完

 医療の需給バランスが崩れ『医療崩壊』が起こるとすれば、需要を減らすか供給を増やせば改善が期待できます。

 感染者を増やさない、適正な治療を提供することで患者の絶対数を抑制することについては先述のとおりです。

 医療は規制産業ゆえに、開業も入院病床数も国の規制を受けています。医薬品や医療機器も、スタッフも免許や許認可が必要です。
 ゆえに、医療は容易に供給量を調整できないのですが、緊急事態に対しどのように供給量を追加するか私見を中心に示します。



遠隔診療

 医師は難関と言われる医学部へ入学し、6年の課程を卒業して医師国家試験に合格し、その後の修練を経て何らかの専門を持って仕事をしています。
 1〜2年の短期に絶対数を増やす事ができない人材です。

 医師は診療科などの専門があるため、全ての医療機関が同じ診療を行う事ができる訳ではありません。
 感染症を診療できる医師数が、診療を行わなければならない医療機関数や病床数とミスマッチが発生する場合、遠隔診療で全国各地の需要に応じていくことで医師数の問題を解消できるかもしれません。

 遠隔診療では医師が患者を診療するだけでなく、現地の医師や看護師へ助言や指示をして適正化することも含まれます。



潜在ナース

 看護師免許を保有しているが、看護師として働いていない生産年齢の看護師数は70万人以上居ると言われています。
 その看護師を『潜在看護師』『潜在ナース』などと呼びます。

 潜在看護師の10%が復職すれば新規免許取得者を数で上回り、また一定の経験がある分、採用時研修の手間を省き即戦力として期待する事ができます。
 即戦力ではありますが、休眠中のブランクを埋めてもらうために病棟や外来などでチームの一員として働きながらOJTを進める事が安全・安心につながると考えます。

 病棟等に看護師が増えた分、そこに居た現任看護師を感染症の急性期医療の現場に配備することで、全体のバランスが取れるのではないかと考えます。

 数の上での調整が可能であっても、個人のスキルや生活、やりがいなど働き方を考慮しなければこのような臨時対応は上手くいかないのが常ですので、マッチングを采配できるマネジャーの存在も不可欠であると言えます。

厚生労働省: 広報誌「厚生労働」 特集 看護師等免許保持者の届出制度とナースセンター活用術



廃屋再生

 物理的に診療の場が足りない状況が発生することが想定されます。

 国の『新型インフルエンザ等対策ガイドライン』によれば、入院病床確保の第一選択は感染症指定医療機関および結核病床を有する医療機関などとされていますが、医療機関の収容能力を超えた場合には臨時の医療施設を配備することが都道府県の管理下で行われます。

 臨時の医療施設としては以下のようなものが想定されています。ガイドラインの135〜136ページに以下の記載があります。

○既存の医療機関の敷地外などに設置したテントやプレハブ
○体育館や公民館などの公共施設
○ホテルや宿泊ロッジなどの宿泊施設

 臨時の医療施設の設置には、以下の条件を考慮する必要があるとされていますが、『必ずしもこれらの条件を全て満たす必要はない』とも記されていますので、必須要件ではありません。

○医薬品・医療機器等や医療従事者が確保sれること
○多数の患者の宿泊が可能なスペース、ベッド等があること
○化粧室やシャワーなど衛生設備が整っていること
○食事の提供ができること
○冷暖房が完備していること
○十分な駐車スペースや交通の便があること

新型インフルエンザ等対策ガイドライン

厚生労働省: 新型コロナウイルス感染症患者に対応した医療体制に関する補足資料の送付について(その4), 医政局地域医療計画課, 健康局結核感染症課(2020年2月13日)




簡易陰圧

 感染症の治療現場で常用されている陰圧室は、患者から出る病原体を部屋の外に漏らさないために、病室を廊下等より陰圧にします。

 新築工事であれば1室ずつ設計し、エア漏れのない機密性ある壁や天井の施工と、排気/給気のバランスで陰圧を維持することができます。

 臨時・仮設の医療施設には費用や時間をかけられないため、簡易的な設備で急場をしのがなければなりません。
 陰圧設備は無くても診療ができますので、設置しないという選択肢を考えつつも、何かできないかという場合の一案として検討しました。

有圧扇を用いたエリア陰圧

 有圧扇とは、厨房や作業場などに設置される換気扇の一種です。
 その名の通り『圧』を生む特徴があり、多少の負荷がかかってもその能力は落ちません。

 例えば中華料理であれば、油や煙が客間に流出しないように、厨房を有圧扇で低圧化します。
 自動車整備工場では、排気ガスを事務エリアや塗装エリアなどの他のエリアに行かせないために有圧扇で空気の流れを造っています。

 臨時の診療エリアに有圧扇を設置することで、他のエリアより低圧なエリアを造作することが可能になると考えます。
 給気側にはフィルターを入れることで、汚れの少ない空気を診療エリアに送り込み、患者が放つ病原体は有圧扇によって屋外へと排気されます。





ニューヨーク州の事例

New York State Lockdown (ニューヨーク州の事例)

 脅威が差し迫っているとしてニューヨーク州は2020年3月7日に非常事態宣言を出しました。
 ニューヨーク州、カリフォルニア州、イリノイ州などで約7500万人が外出制限を受けました。

 日本では『休校要請』が出された頃、ニューヨーク州では行政命令として休校が実施されました。全校が一律に休みとなりました。

 食料品や医薬品などを除くすべての企業に活動中止を要請し、在宅勤務するよう義務付けました。
 施行前日にはオフィスから書類やOA機器、事務用品等を持ち出す人の姿見られましたが、それ以降はニューヨークから人影が消えました。

ニューヨーク州の詳細についてはこちらをご参照ください (サイト内リンク)

NYS: No. 202: DGovernor Cuomo Signs Executive Order Closing Schools Statewide for Two Weeks (March 7.2020) ニューヨーク州での非常事態宣言
NYS: Governor Cuomo Signs the 'New York State on PAUSE' Executive Order (March 20.2020) ニューヨーク州で自宅待機命令
NEW YORK POST: Coronavirus in NY: Cuomo orders lockdown, shuts down non-essential businesses (March 20.2020)



PAUSE

 PAUSEとは"Policies Assure Uniform Safety for Everyone"(すべての人に統一された安全性を保障するポリシー)ということで、ニューヨーク州では3月22日の20時から有効になりました。

NYS: Governor Cuomo Issues Guidance on Essential Services Under The 'New York State on PAUSE' Executive Order (March 20.2020)



オーバーシュート

 人口2,000万人の大都市・ニューヨーク州の対応は非常にスピーディーでしたが、患者の流入や拡大は抑えられませんでした。

 3月1日、最初の患者が見つかりました。イラン旅行から帰国した30代女性でこの日の患者数は1人でした。3週間後の21日には1万人を超えました。

 最新の数字などは下記リンクから確認できます。

NYS: County by County Breakdown of Positive Cases
Johns Hopkins Coronavirus Resource Center
東京都: 都内の最新感染動向


3月 累計 コメント 東京
1 1 最初の患者確認 39
2 1 39
3 2 40
4 11 44
5 22 52
6 44 58
7 89 NYS緊急事態宣言 64
8 105 64
9 142 64
10 173 学校、礼拝所、集会所など使用禁止 67
11 216 フードバンクに20万ドル提供 73
12 325 前日比1.5倍、500人以上のイベントは中止・延期 75
13 421 ドライブスルー検査開始 77
14 613 86
15 729 50人以上のイベントは中止・延期、映画館等は20時で閉鎖 90
16 950 90
17 1,374 102
18 2,382 20日からの在宅勤務指示 111
19 4,152 118
20 7,102 NY市で陽性4,408人、内新患が1,939人。自宅待機命令 129
21 10,356 136
22 15,168 1日で5,000人増のペース 138
23 20,875 陸軍工兵隊仮設病院着工 154
24 25,665 東京五輪延期 171
25 30,811 6,000人以上のメンタルヘルス専門家のオンラインサービス提供 212
26 37,258 米感染者82,404人、世界で526,044人 (Johns Hopkinsのデータ) 259
27 44,635 米国の感染者が世界でトップ 299
28 52,318 362
29 59,513 430
30 66,497 1,000床の臨時病院開院 443
31 75,795 521
 

2020年4月以降のデータはこちら (サイト内リンク)

ニューヨーク州の詳細についてはこちらをご参照ください (サイト内リンク)



医療供給増強

 人口2,000万人の大都市・ニューヨーク州の対応は非常にスピーディーでしたが、患者の流入や拡大は抑えられませんでした。

 軍による仮設病院の建設、病院船の派遣、既存建物の利用など多様な策により供給体制を日に日に増して行きました。

 元医師や元看護師など即戦力となる医療従事者の招集にも努め、ボランティアの申込が殺到しました。


NYS: Amid Ongoing Covid-19 Pandemic, Governor Cuomo Announces Deployment of 1,000-Bed Hospital Ship 'USNS Comfort' to New York Harbor (March 18.2020)
1000床の病院船をニューヨーク港へ配備





イタリアの事例

医療崩壊

 イタリアでは医療崩壊が起こり、全土が封鎖される事態になっています。

 感染者数、死者数が爆発的に増えた要因の1つに、医療提供体制の脆弱さが指摘されています。

 日本に次ぐ超高齢社会となっているイタリアでは、人口に対する医療プロバイダの数が相対的に足りていない中で、今回のCOVID-19の感染拡大が重なり、医療崩壊が起こったと言われています。

 イタリアは人口密度が高いという特徴もあります。

 また、人と人の距離が近い事でも知られています。大統領がハグをしないようにと国民に訴えかけるほど、距離感が近いため『社会的距離』を取る事が難しかったようです。


CNN: All of Italy is in lockdown as coronavirus cases rise

MailOnlineNews (UK): Italian nurses reveal how they are exhausted and bruised by the battle against coronavirus as one medic's face is rubbed raw by her mask and another falls asleep at her desk





イギリスの事例

トップの感染

 イギリスでは王室のチャールズ皇太子、ジョンソン首相、ハンコック保健相が陽性となり、隔離されました。
 このニュースが流れた3月27日の時点でイギリス国内では感染者14,000人、内死者759人となっていました。
 深刻なときに、指揮官となるべき首相や保健相が感染する事態になりました。

AFP: Italy, Spain suffer record virus deaths as British PM tests positive (March 27.2020)



若年患者の声

 イギリスの39歳女性重症患者が、病床から送ったビデオメッセージが大きな反響を呼びました。

 日本でも、東京都知事の会見に同席した専門家が、この動画を『尊敬する』として引用したことで広まりました。

AFP: Italy, Spain suffer record virus deaths as British PM tests positive (March 27.2020)



看護師の声

 看護師協会からのメッセージが話題となりました。

FNOPI: #INFERMIERIPERCOVID: gli infermieri ci sono e non lasceranno mai solo nessuno

YouTube: Coronavirus, appello INFERMIERI





COVID-19特設ページ

COVID-19ニューヨーク州詳細

感染症・パンデミック・アウトブレイク







COVID-19 パンデミックとオーバーシュート米国ニューヨークのCOVID-19対応COVID-19 BCP・BCM 企業・一般向けCOVID-19 BCP・BCM 医療向けCOVID-19 BCP・BCM 地域社会向けCOVID-19 デバイス需要・新規開発・国産化ニーズ新型コロナウイルス(COVID-19)特集



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