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ヘルスケア分野と異業種との境界領域最適化

非常時医療事業継続計画Medical Business Continuity Plan (m-BCP)

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車内避難・車中泊

避難所

自家用車で生活

 何千万台とある自家用車に対し、キャンピングカーは10万台程度しかなく、家庭で保有する自動車といえば移動のための乗用車が想定されます。

 セダンやミニバンなど車種やたくさんありますが、基本的には『座る』姿勢の快適性が追及され、寝たり勉強したりする仕様にはなっていません。

 そのような環境下であっても、非常事態であれば仕方なく車中泊もする訳ですが、そこに潜むリスクを知らないとせっかく災害から守られた命が危険にさらされることになるかもしれません。




車中泊の注意(車両関連)

避難所

ガス欠

 最もシンプルなことですが、エンジンを掛ければ燃料を消費するので、給油が必要になります。

 発災後、ガソリンスタンドは品薄状態、給油の順番待ちも1日がかりになることもしばしばです。

 もしガス欠で立ち往生しても、レッカー移動は何日後になるかわかりません。
 エンジンがかからない車両での車中泊は危険を伴いますので、ガス欠には十分な配慮が必要です。



避難所

マフラー付近の出火

 河川敷や芝生のグラウンドなどで起こりやすいのが、マフラーの排熱による火災です。

 特に冬場、乾燥した枯草はよく燃えます。
 アイドリング状態で同じ場所に長く居ると、マフラー(排気管)の周辺に熱がこもり、それによって枯草が燃焼します。

 自動車自体は安全に作られていますのでエンジンルームから出火するようなことは考えにくいですが、自動車の外側には注意が必要です。



避難所

駐車場所の占有

 他人の土地に駐車して生活をする、これは不法占拠に当たる可能性がありますので、非常事態とはいえどこへでも駐車できる訳ではありません。

 民法709条『故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う』の条文により、損害賠償を請求される可能性があります。

 災害で緩んだ地盤の上に長期間駐車すれば、その土地に対し思わぬ損害を与えてしまう可能性もあります。排気ガスで大事な木を枯らしてしまうかもしれません。他人の土地に勝手に駐車することは避けた方が良いでしょう。

民法




車中泊の注意(身体関連)

避難所

エコノミークラス症候群

 トイレ事情が悪いので飲水を控える、車中にとどまって歩かないどころか足の曲げ伸ばしもしないという状態が2〜3日続けば静脈血栓塞栓症のリスクが相当に高まります。

 その回避策としては上述の逆をいけばよく、まずは水分をしっかりとって排泄もしっかりします。1日何千歩か目標を決めて用はなくても良いので歩くようにします。

 運動すれば喉が渇きますので水分を摂り、水分を摂取すればトイレに行きたくなるので少しは歩くことになります。普通の生活を心がけましょう。

JAL: インフライト体操



避難所

熱中症

 ときどき車内に子ども放置して熱中症で搬送されたという痛ましいニュースが流れますが、自動車という狭い空間は外気の影響を受けやすくなります。

 窓を開けていても、直射日光と車内に居る人間の体温で40℃を超えることは容易な気候の日もありますので、高温を注意すべき日はエアコンを使うか、車外で涼しい場所を探して熱中症回避に心がけます。

 私たちは避難所を模した気温調査を実施したことがあります。直射日光が当たらない子クリートの陰では概ね気象台発表と乖離はありませんが、日向の気温は10℃以上の差があることがわかりました。日向ではなくても普通の日陰で測定すれば40℃近い日も多々ありました。

 1人で車内で寝入ってしまい、気づいたら熱中症になっていたということもありますので、1人で居る人は、定期的に誰かと連絡をとるように努め、定時連絡がないことに心配してもらえるようにしましょう。

NES: 避難所の熱中症注意喚起について



避難所

低体温症

 毛布や防寒着などで身を守ることができますが、耐え難い冷気に見舞われることもあります。

 また、ドライヤーが使えない中でシャワーを浴びたりすると、濡れた部分から想像以上に体温を奪われてしまい低体温症を呈することもあります。

 濡れた服は着替え、濡れた髪は乾かし、乾かすことができないのであれば洗う事を諦めるか、車内の温度を高く保つようにします。

 身体の小さな人は、外気の影響も受けやすいので、自身の体調を基準にせず弱者中心で考えることも必要です。



避難所

脱水

 エコノミークラス症候群や熱中症などとも関わりが深い脱水症状ですが、車中泊では特に注意が必要です。

 住宅で8畳間といえば約30立方メートルの容積がありますが、自動車は大きめのアルファードで約4分の1、SUVで6分の1、ユニバーサルデザインタクシーでは8分の1、軽乗用車になると10分の1ほどの容積しかありません。

 容積が小さいという事は、エアコンがよく効けばあっという間に空間の水分を奪うことができ、身体からも水分が奪われる可能性が出てきます。

 自動車は温度だけでなく湿度管理などもしっかり行わなければ、普段では気づかない危険が迫る可能性があります。



避難所

尿路感染症・膀胱炎

 トイレ事情が悪いからと飲水を控えることはエコノミークラス症候群や脱水のリスク以外に、尿路感染症のリスクも高めます。

 また、トイレを自前で済まそうとペットボトルなどを尿瓶代わりに使う人も現れそうですが、清潔が保てなければ尿路感染症を誘引する恐れがあります。

 尿道から膀胱へ炎症が移れば膀胱炎、さらに上がり腎臓まで行けば腎盂腎炎を起こすことがあり、発災の混乱期に開いている泌尿器科を探すことの難しさから考えれば、まずは尿路感染症を避ける努力が必要であると考えます。



避難所

食中毒

 災害時は手に入れた食品が安全に輸送され、保管されていたかどうか確認が難しいです。もしかすると避難所で1時間も炎天下にあったかもしれません。

 食べる人の手はきれいでしょうか。車内に水道はありませんので、食事の際には手指消毒剤を使うか、水道で手を洗う必要があります。

 冷蔵庫のない生活ゆえ、普段は劣化しにくい食材も早く劣化します。
 被災地ではマヨネーズやソースを使う機会が増えると思いますが、その調味料もどのような環境で保管するかで危険度が異なります。



避難所

家族間でうつし合い

 風邪でもインフルエンザでも、車中で一人でも感染していれば、同居している家族にうつしてしまう可能性が高くなります。

 ノロウイルスやアデノウイルスも、ドリンクの回し飲みやゲーム機のシェアなどによって感染してしまう可能性があります。



避難所

不完全燃焼ガス

 住宅の1階部分が駐車場になっているお宅で、一酸化炭素中毒の事故が発生することが稀にありますが、排気ガスは致死的な危険を含みます。

 何台もの車が何十時間も同じ場所でアイドリングしていれば、風の流れ次第ではどこかに不完全燃焼のガスがたまることもあるかもしれません。

 致死的ではなくとも頭痛や吐き気をもよおすことがありますので、駐車時は間隔をとり、四方を車に囲まれないように注意します。




快適!車中泊

避難所

車外空間確保

 車の周辺にプライベート空間を設けるためのアイテムがあると、車中泊生活は快適性を増すことができます。

 車をキャンピングカー仕様にすればよいのですが、今すぐできることとしてはテントでスペースを拡張する方法があります。


車に連結可能なテント

 これがあれば、車中泊生活は劇的に快適になると思います。

 数人が寝転がれるスペースを確保でき、天井高さは2メートル近くになりますので、車内より広々とした空間になります。

 食事や勉強の時間はテント、就寝は車内など、スペースの使い分けにも便利です。

 平時、子供のプールを監視する親の居場所として、日よけにもなるので便利に使うことができます。

 ロゴスというのはアウトドアブランドです。私たちのバーベキューコンロなどもロゴス製品を使っています。

ひとりテント

 多用途のおひとり様テントです。

 一人で宿泊するテントではなく、何かの用を足すために便利です。

 ポータブルトイレには必須のテントです。

 避難所では授乳スペースや着替えなどにも使われています。

 海水浴などに行き、駐車場で着替えることになっても、視線を遮ることができますので多用途です。

アウトドアチェア

 よくある折り畳みのイスです。

 お近くのホームセンターでも売っていると思います。

 Amazon Basicは費用対効果の良い商品が多いのですが、この商品も同様です。背もたれにクッション性があるのは長時間滞在しなければならない車中泊では重宝する商品です。



避難所

トイレ

 自宅にとどまる『在宅避難』が注目されています。

 電気や水道などのライフラインが止まっても1週間程度は自力で過ごせる自宅があれば、復旧前後も住み慣れた家で過ごすことができます。

 これまで『自助』として防災意識が高い人だけが行ってきましたが、コロナで一変しました。

 公助である避難所等は税金が投じられ、自助は自己負担である事から備えない方が得をする仕組みであるため、まだまだ1週間分という訳にはいかなそうですが、備える人は着実に増えています。

 避難所に来て貰いたくない事情を鑑みて、今後の補助金等の在り方も変わるでしょう。


組み立て式トイレ

 段ボールとゴミ袋で作るトイレだと思っていただければだいたいの想像がつくと思います。

 一人用テントと組み合わせあることで、快適なトイレが確保できます。

組み立てトイレ(プラスチックタイプ)

 段ボールではなプラスチックでできていますので、便座もプラスチックで安心感や清潔感があります。

 災害時にしか使わないと思うと高価です。

簡易トイレ(中身)

 簡易トイレの中身の部分です。

 汚物嚢、凝固剤のセットです。

 シャバシャバやベチョベチョの汚物は処理が大変ですので、凝固剤と嚢は必要不可欠です。

防犯ブザー

 怖い話ではありますが、災害時には変質者も現れます。

 特に若い女性が無防備な仮設トイレや公衆トイレ、カギのかかっていない車中に居ることを好機と捉える犯罪者も居るようです。

 できれば1人1個、少なくともトイレには防犯ブザーを取り付けましょう。

 この商品は幼稚園の年中児に使い方を説明せずに使わせましたが、簡単に紐を引っ張って警報を鳴らしていました。


 何も用意していなくても、家のゴミ袋と子供用オムツがあればドライトイレが作れます。
 フリマアプリで余った子供用オムツが出品されていますので、それを買って備蓄しておくのも良いと思います。
 ゴミ袋は45Lがオススメです。


オムツ

 子供用オムツです。

 サイズは何でも良いと思いますが、新生児用よりビッグサイズの方が吸収量は多いです。

 直接肌に触れるわけではないので、セール品やアウトレット品でも問題ないと思います。

ゴミ袋 45L 黒

 ドライトイレにはゴミ袋が不可欠です。

 これは車中泊だけではなく、自宅トイレが断水で流せない時にも、自宅の便器にゴミ袋をセットして使います。

 黒色の袋が使えない場合は、透明袋に新聞紙を入れて使っても良いです。



避難所

食事

 2016年の熊本地震ではグランメッセ熊本に大量の駐車車両がある映像がたびたび流れました。車社会ゆえの現象であったと思いますが、車中泊の有用性が示された災害でした。


カセットコンロ

 万能性の高い調理器具です。
 居酒屋の鍋料理だけの物ではありません。煮る、蒸す、焼くの何でも使えますし、火おこしや後処理も簡単です。

 少々贅沢ですが2台あると調理効率が劇的に改善されます。
 例えば、カレー鍋と土鍋炊飯を同時並行的に進めようと思ってもコンロが1口しかなければ並行できません。

 コンロの上にはタコ焼き用の鉄板やケトル、鍋、フライパンなど様々な調理器具を置いて使い分けできますので、必須アイテムです。

無水ナベ

 熱源があっても調理器具が無ければ何もできません。

 無水ナベを1つ持っておくと便利だと思います。

 重さを気にしないの出ればダッチオーブンも便利です。

自動車用湯沸器(電気ケトル)

 お湯が沸かせれば即席麺などを作ることができますので、基本的なアイテムです。

 乳児用ミルク、コーヒー、カップスープなどにも重宝します。

 入浴ができない日が続くかもしれませんので、洗身や洗顔にもお湯があると気持ちよさが違います。

自動車用炊飯器

 販売元の方にお聞きしたのですが、この商品はトラックドライバーさん向けに開発された商品ですが、防災の日などでは毎年のようにメディアで取り上げられ、品薄状態になるそうです。

 究極の卵かけご飯を食べたい人が、養鶏場で手に入れた新鮮なタマゴを炊き立てご飯にかけて食べるという使い方もされていると聞いたことがあります。

 もちろん、車中泊に使えるアイテムです。

車載冷蔵庫

 車載冷蔵庫と呼ばれる物はたくさんありますので、まずは容量を見て機種選定されると良いと思います。

 家庭用電源(AC100V)と車用電源(DC12V)の両方が使えることが理想的で、さらに蓄電池を内蔵していれば停車中でも冷蔵庫の中身を心配する必要がありません。
 平時、キャンプ場でのバーベキューでは駐車場から調理場までは距離があり、到着時刻と食事の時間にズレがあるときにはバッテリ内蔵の価値を実感します。



避難所

寝る

 発災当日は興奮状態でもあり熟睡できなくても仕方ありませんが、3日目には疲れが出てきますので、しっかり眠ることが大切になります。

 車中泊で不快感が高まるのが寝床です。

 どうやって寝るのか、しっかり考えてみましょう。


丸洗いできる寝袋

 普段、寝袋を使う機会が全くないのであれば、安価な商品で良いと思います。

 雪山で寝る訳ではないので、寒さ対策で足らずは着衣で補います。

 私たちもキャンプなどはしないので、オールシーズン対応タイプ、丸洗い対応の2千円前後の商品を使っています。

虫よけ

 どんな商品でも良いのですが、夏場であれば虫よけは持って出ましょう。

 備蓄庫があるのであれば、去年の残りでも良いので入れておきましょう。

懐中電灯

 夜のトイレや散歩に不可欠な懐中電灯。

 できれば1人1本ずつ行き渡るように備蓄します。

 この商品は私たちも6本は買った記憶があります。1人1本と、出入口やトイレに置いています。



避難所

キャンピングカー

 車中泊を究極に快適化するには、車両をキャンピングカー仕様にする方法が一番です。

 下表は勝手な評価表ですが、どのような車がどの点で優れているかを評価してみました。

 商用電源と呼ばれる100Vの電源を借りれる場所があれば、キャンピングカーは最高のパフォーマンスを発揮すると思いますが、商用電源を借りることができなくても快適性が高いことは間違いありません。

 最も小さな車両は軽自動車、大きい物ですと観光バスほどの物も存在しますが丁度よいのはハイエースなどのワゴン車だと思います。
 キャンピングトレーラーと呼ばれる、部屋だけのキャンピングカーもあります。置く場所があれば、このような車両を持っておくのも良いかと思います。750kg以下のキャンピングトレーラーには牽引免許は必要ありません。



DC/AC正弦波インバーター

 車用の直流12Vを、家庭用コンセントと同じ交流100Vに変換する装置です。
 『正弦波』と『矩形化』(くけいは)がありますが、正弦波でないと動作しない機器もありますので、できれば正弦波のインバーターを購入しましょう。

 価格差が出るのは容量(出力)です。何ワットくらいを見込むか、車内で使いそうな家電品をリストして検討します。

 直流から交流へ変換する際にロスが出ますので、例えばスマホ充電などは直流のまま充電した方が効率的ですので、そのあたりの使い分けも検討します。

サブバッテリ

 車載バッテリはエンジンを始動するために必要なため、停車中にバッテリを消費してしまうと再始動できなくなります。

 そこで、停車中の電力を確保するためにサブバッテリを搭載します。トランクかどこかに大きなバッテリを置いて、そこから電源を供給します。

 バッテリの容量(大きさ)で使える時間の長短が左右されますので、エンジン停止状態でどのくらい使うかを想定します。

サブバッテリ走行充電器

 サブバッテリをエンジン動作中に充電するために本商品を装着します。

 また、エンジン停止中にメインバッテリを消費しないために使います。

 エンジンが切られている間はサブバッテリからのみ電源供給、エンジンが動いている間に減った電池を充電しておきます。

 この装置が無ければ、サブバッテリを装着してもメインバッテリと共に充電を減らしていくため、エンジンがかけられなく可能性があります。

カセットガスボンベ式可搬型発電機(エネポ)

 車の発電に頼らず、外部から100Vの電源を確保します。

 原付バイクほどのエンジンが搭載されたホンダのenepoはカセットガスボンベ2本で動きます。

 私たちはボンベ交換を続けて52時間の停電にenepoで対応しました。
 いざとなれば車に積んで疎開もできると思っています。

 車中泊生活の電源として、必ず役立つと思います。

タンク式水道

 タンクに水をためて使う水道です。

 電源と水があれば、1週間の車中泊生活も快適性が高まります。

スポットクーラー

 平時にもご自宅で利用シーンがあれば調達をお薦めします。

 車中泊でエンジンを切ればエアコンは止まります。
 何らかの方法で電源だけ確保できるのであれば、スポットクーラーを使えば冷たい風を得ることができます。

 エンジンをかけたまま、テントに冷たい風を送ることもできます。

 スポットクーラーは工場などで多用されていますが、厨房や守衛室などでも熱中症対策として用いられています。
 家庭向けではありませんが、利用シーンを探してみるのも良いと思います。





在宅避難


療養住環境最適化・強靭住環境
ブラックアウト病院BCP(全域停電医療BCP)
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