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介護BCPの作り方 COVID-19(新型コロナウイルス感染症) ~雛型編~ | NES株式会社

 2020年1月に国内でも感染者が確認されて以来、流行拡大を見せた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、医療や介護に大きなダメージを与え続けています。

 医療も介護も専門性が高く、外から手を差しのべにくい業界であるため絶体絶命のピンチという状況であっても、同業者以外からの救援はなかなか受けられないのが実情です。

 そのギリギリの状況に陥らないために、また直面してしまった事態に対処するために事前の計画『BCP』(業務継続計画)が重要になります。

 求められるのは完璧な介護サービスの継続ではなく、関係者を路頭に迷わせないための方策であると弊社では考えています。

 自然災害編については別にまとめています。このページでは新型コロナウイルス感染症について、BCPの作り方について弊社ノウハウも織り交ぜて解説して参ります。




 ├ 厚生労働省のひな形を使う

 ├ 新型コロナウイルス感染症発生時のBCP(業務継続計画)
  ├ 表紙
  ├ タイトル

  ├ 第1章 総則
    ├ 1.目的
    ├ 2.基本方針
    ├ 3.主管部門

  ├ 第2章 平時からの備え
    ├ 1.対応主体
    ├ 2.対応事項

  ├ 第3章 初動対応
    ├ 1.対応主体
    ├ 2.対応事項

  ├ 第4章 感染拡大防止体制の確立
    ├ 1.対応主体
    ├ 2.対応事項

  ├ 更新履歴

  ├ 様式一覧
    ├ 様式1.推進体制の構成メンバー
    ├ 様式2.施設・事業所外連絡リスト
    ├ 様式3.職員、入所者・利用者 体温・体調チェックリスト
    ├ 様式4.感染(疑い)者・濃厚接触(疑い)者管理リスト
    ├ 様式5.(部署ごと)職員緊急連絡網
    ├ 様式6.備蓄品リスト
    ├ 様式7.業務分類(優先業務の選定)
    ├ 様式8.来所立ち入り時体温チェックリスト

  ├ 情報入手先

  ├ 介護BCPの作り方 オリジナル編

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厚労省ひな形を使う

 厚生労働省ではBCPに関するガイドラインとひな形を示しています。

 前述のガイドラインなどが掲載されているページには、研修資料も掲載されています。
 研修については2021年2月26日の厚生労働省老健局からの事務連絡で各自治体に周知されました。

 新型コロナウイルス感染症対策については特設ページも用意されています。
 BCP以外にも多種多様な情報が掲載されています。

感染拡大防止に関する事項

人員、運営基準等の臨時的な取扱いや衛生用品の確保に関する事項

介護施設等の職員のためのサポートガイドなど

通いの場等に関する事項

介護現場における感染対策の手引きなど


【参考】厚生労働省:介護・高齢者福祉
【参考】厚生労働省:介護施設・事業所における業務継続計画(BCP)作成支援に関する研修
【参考】厚生労働省:介護事業所等向けの新型コロナウイルス感染症対策等まとめページ

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試入力(NES)

 弊社では、厚生労働省のひな形にダミーデータを入力したファイルを作成しています。
 一部は読みやすいように表なども作成しており、自施設が扱いやすいようにアレンジできうよう配慮しています。

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表紙

 ひな形の表紙には法人名、種別、代表者、管理者、所在地、電話番号を記載する欄があります。

 内部資料として使う場合にはどういう情報が要るのか施設毎に考え方があると思います。保健所や保険者に示すときには電話番号なども必要になると思います。

 表紙で重要なことは『業務継続計画』であること、それが新型コロナウイルスや新興感染症を対象にしたものであることが明確にわかることです。

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タイトル

 タイトルはひな形をそのまま使用しても問題ないと思いますが、この先も使い続けて行く上では『新興感染症』の方が使いやすいと思います。

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第1章 総則
1.目的

 この目的については、施設毎の考え方があるので、それは尊重されるべきです。

 『サービス継続』としているところを『廃業しない』『速やかに休業する』などに置き換えても問題ありません。

 下図は厚労省ガイドラインに掲載されている業務量を示すグラフです。

 平坦な波が一気に高くなる点が感染発生とされています。
 平時の業務を続けながら感染者対応という業務を増やせばグラフのようになると考えられます。
 しかしながら実際には入浴やレクリエーションの時間を削るなどして業務量を調整すると思いますので、このようなグラフどおりにはならない可能性があります。

 全体の業務量を抑制できても、マンパワー不足が発生すれば深刻な状況になります。
 従業員が感染や濃厚接触で欠員となることがどれだけの脅威であるのかを認識していなかったがために大変な思いをしたという高齢者施設が多発しています。

 感染症はまず防御、そして入られてしまった場合は全く異なる対策を取っていく必要があります。

 このBCPでは何を目指すのか、何を脅威とするのかをしっかり示していく必要があります。

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第1章 総則
2.基本方針

 基本方針も施設毎の考え方次第です。

 平時の考え方で言えば、入所者は費用負担者でありお客様ですので最優先、サービスを受けるために施設に居るので当然のことです。
 非常事態、ここでは新型コロナウイルス感染症が現に発生している状況においてはサービス提供者と利用者という関係性とは別に、職員も尊厳ある人間であることを理解し、身の安全を確保しなければなりません。

 職員の感染による人材不足がダブルシフトなど過酷労働を招き、注意散漫で感染防御を怠り感染してしまう、という悪循環を招かないためにも、非常事態における適正な判断とは何かをBCPにも反映していく必要があります。

 複数施設を保有している場合、感染者と非感染者を建物で分けてしまうことでゾーニングが不要となり、管理負荷が軽減されるかもしれません。
 これは差別ではなく区別になる訳ですが、情報発信を誤れば風評被害を受ける可能性もありますので、計画段階からしっかりと戦略を練らなければなりません。
 そして、この基本方針にその旨を明記し、職員が一丸となって、また社会の助けも借りて計画を実効性あるものに変えていくことになります。

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第1章 総則
3.主管部門

 医療機関では新型コロナウイルス感染症対策を担う部門が下記のいずれかに考え方が割れることがあります。

  • 経営層
  • 診療部門
  • 感染制御部門
  • 医療安全部門
  • 災害対策部門

 どこが司令塔となってもおかしくない状況になるのがパンデミックの恐ろしいところです。

 医科では外科と内科、内科でも代謝、循環器、呼吸器、耳鼻科などに細分化され、それぞれに専門の医師や看護師が居ます。

 介護施設等では医科ほどの専門性で職種が分かれていないとすれば、この『主管部門』という項はさほど難しく考えることなく『施設長直轄』とすることで収まると思います。

 もう少し踏み込んで『療養部を責任ある対応本部とし、看護部門を助言組織と位置付ける』など、現場中心で進める旨を明確にしすつ、責任の所在を明らかにすることも有用です。

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第2章 平時からの備え
1.対応主体

 この『対応主体』は平時の備えを仕切る部門になりますが、BCPワーキンググループのようなところが担うのか、感染対策の前線に立つ部門が担うべきなのかの議論を交わすべきです。

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第2章 平時からの備え
2.対応事項

 平時対応として5項目挙げられています。

(1)体制構築・整備

 厚生労働省のひな形として『様式1』が用意されています。

 平時から感染対策を推進するメンバーとしては、感染に詳しい人と、自施設の現場に詳しい人が必要になります。

 介護施設等で感染に詳しい人は少ないのではないかと思われますので、知ったかぶりや思い込みによって重大事故とならないように、専門家を招聘する事をお勧めします。
 当社では感染管理認定看護師と緊密に連携して高齢者施設等の感染制御のコンサルティングを展開しています。所感としてはこの看護師が施設を訪問してアドバイスする方法が最適ではないかと見ています。

 看護師の言うとおりに業務を変更できれば良いのですが、それを受け入れられない人も居ると思いますので、現場の調整役が必要になります。
 今まで何年もやってきた手順が見直され、変更される事に反発する職員に対しても、感染拡大を防止するという目標に向かって協力してもらえるように調整できる人材が必要です。
 感染制御では、強制しても効果は期待できません。こっそりとルール違反をされて、そこから感染が広がる可能性があるからです。理解の上の同意、そして実行が必要です。

様式1


(2)感染防止に向けた取組の実施

 感染症についての情報を収集し、施設内に展開していく活動が求められます。

 感染症の流行情報の展開、施設関係者に陽性者や濃厚接触者が発生した場合の速やかな情報展開も求められます。

 自然災害では安否確認や参集確認に安否確認システムを用いますが、感染症対策でも利用することができます。
 参集ルールのように、感染拡大期間中は毎日、昼12時までに健康状態を登録するという使い方ができます。

AmpiTaを応用した感染確認
AmpiTaから直接LINEへ送信

【参考】多用途安否確認システム AmpiTa


 また、多用途安否確認システムAmpiTaではLINEグループへのメッセージ送信機能もあるので、濃厚接触者疑いが発生した場合などには速やかにLINEグループに流して職員に周知、その後の勤務シフト変更などがある旨も迅速に伝え、その後、個別に連絡して調整を図っていくことなどが求められます。

 情報は新鮮な状態で収集し、迅速に展開することが平時には求められます。

 建物のチェックイン/チェックアウトの管理も厳密化されていきます。

 平時と言っても既に感染症の流行が拡大した前提での話ですので、入館時のチェックは実施されていると思います。

様式5
様式8

 課題は、気の緩みです。
 実際に調査した施設では面会禁止にしているので入所者の家族がウイルスを持ち込む危険性はゼロでした。しかしながら、関係者が体温測定や手指消毒を怠っているところを発見してしまいました。他人の目があっても平気で『朝は熱が無かったから大丈夫』と言って、入館時の体温測定が37.5℃以上であっても虚偽の記載をして入館していました。これが1人だけではなく複数名でした。

 チェックインシートを作成することに意味はあるのですが、感染症を持ち込まないための意識づけの方が重要です。

 従業員や出入り業者など、事前に連絡がつく相手で、関係性が濃い人たちには、毎日の健康状態の登録を求める施設も少なくありません。
 毎日、定刻に、決まった方法で、ルーチンワークとして対処してもらうために、安否確認システム(AmpiTa)を利用することができます。



(3)防護具、消毒液等備蓄品の確保

 2020年春~夏の防護具不足は深刻でしたが、現在は費用さえ支払えば手に入る状況になっています。

 今後の備蓄量の調整が各施設の課題になります。

 過去の状況を鑑みると60日分くらいの備蓄は欲しいところです。厚労省のガイドラインでは『普段から数日分は備蓄しておくことが望ましい』とされていますが、供給不足に陥ったときに数日では回復しないため備蓄の単位は大きく違うと思います。

 60日分といっても、大量に備蓄する必要はありません。
 例えばガウンが1日10枚消費されているとしても、1日3枚に抑えるための勤務シフトや入所者(患者)のゾーニングなどを並行して検討することで、60日×10枚ではなく60日×3枚、すなわち180枚になります。
 もし1日10枚消費するならば、200枚の在庫は20日で消費、1カ月もかかりません。

 備蓄品の計画については施設毎の考え方があると思いますが、工夫を加えて数か月先まで物品供給が途絶えてもサービスが継続できる体制が望ましいです。

様式2
様式6

(4)研修・訓練の実施

 ここで実施すべき訓練は、感染制御に関するものと、BCPに関するものです。

 BCPは何のためにあるのか、BCPに即した考え方とは何なのかを知っておくことに意義があります。
 弊社で推すGOA(goal-oriented action)、目標志向行動は途中のプロセスにイレギュラーな事が含まれていても、結果として目標を達成できれば良いという考え方で、非常時対応の1つの手法です。
 パンデミックでは、感染症を持ち込まない、広げないことが重要ですので、そのための手段は正攻法も必要ですが、マスク不足のように計画どおりにはいかないこともあります。
 そのようなときがGOAの活路であり、BCPを策定する意義でもあります。

 感染制御の研修や訓練も重要です。
 弊社では感染管理認定看護師と連携した研修や訓練を実施しています。
 自施設で伝手があれば講師を依頼すると良いでしょう。伝手が無い場合は、コンサル会社などに依頼すると良いでしょう。

 よくある風邪とは全く違う感染症ですので、感染について詳しい人を招聘しないと、余計に傷口を広げることになりかねません。



(5)BCPの検証・見直し

 BCPは見直しが必要です。

 地震などであれば知見も積みあがっていますので3年周期でも良さそうですが、新興感染症についてはわからないことだらけですし、治療薬なども続々と出てきていますので、対応策が変わっていきます。

 可能であれば見直しは3カ月毎、遅くとも半年ごとに実施していくと良いと思います。

 感染管理認定看護師やBCPコンサルタントによる研修や訓練を並行し、例えば訓練を終えたあとに職員のレベル感を共有し、それに合わせて見直しをしていくという方法も良いと思います。

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第3章 初動対応
1.対応主体

 初動については、法令で定められているものを最優先します。

 例えば、保健所に通報することが定められていればそれを優先し、その上で施設独自の対応を進めます。

 特に外部への連絡については順番を誤ると『システムに登録がありません』『診断を受けてから連絡してください』など手戻りが発生することがありますので、手分けする場合であっても、順番が入れ違いにならないように対応体制を組みます。

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第3章 初動対応
2.対応事項

(1)第一報

 感染疑いのある者を発見した機序にもよりますが、その時点の施設管理者(施設長や代行者)に連絡を入れ対応を要請します。

 現場では隔離や消毒を急ぎます。
 感染してしまったものを取り戻す事は不可能なので、感染を広げない対応に注力します。

 管理者は保健所や連携医療機関等に対応を相談します。
 その時点で個人カルテを用意し、持病があればその旨もしっかりと伝えなければ判断を誤ります。

 職員間の連絡にメールやLINEを使っていれば、状況の第一報を入れておきます。
 特に職員が濃厚接触者になる可能性がある場合、大量の欠員によりダブルシフトや連続勤務を依頼する可能性があるため、関係する職員にはその旨も伝えておきます。

様式2

(2)感染疑い者への対応

 入所者が関係する場合は、ひとまず隔離を始めます。

 原則として陰圧室に入って貰い、他の入所者への感染拡大を防止します。
 陰圧室を備えている高齢者施設は少ないと思いますので、簡易陰圧システムを使ってどこかの部屋を陰圧化します。本来は居室で使いますが、入所者と交差しない会議室などに一時隔離する方法もあります。
 弊社では簡易陰圧システムを自社開発した経緯もあり、コンサル先のお客様にはこのあたりを詳しくアドバイスしています。

 仮に隔離部屋が準備できない場合であっても、空気の流れを制御する事によって感染拡大のリスクを低下させることができます。
 ただし、ガイドラインにあるように個室管理ができないからと言って同じ部屋に、しかも2m程の間隔で待機させることは良い状況とは言い難いです。ベッドの間隔やマスクだけでなく、換気をしてウイルスを逃がすことを併用する事の重要性を職員にも知ってもらう必要があります。

 感染疑いのある人を最も下流に、圧で言えば最も陰圧(低圧)の場所に配置することで、空気が逆流しなければ感染リスクは低減できますので、陰圧装置が必要になります。


【参考】簡易陰圧システム(SISM・シズン)


(3)消毒・清掃等の実施

 これについては予め感染症に詳しい医師や看護師らから、清掃方法などの指導を受けておく必要があります。

 弊社では大学病院で感染制御に携わる専門的な医師や看護師から指導を受けていますが、消毒用のワイプの使い方1つで有効であるか無効であるかが分かれます。
 危険なことは『過信』です。
 誤った消毒方法で行ったにも関わらず、消毒済みというレッテルを貼ってしまうことで、そこには菌やウイルスが居ないと思い込んでしまい、例えば手袋をせずに触れてしまって感染してしまうという事があります。

 素人判断が危険を招きますので、感染症についてしっかりと教育や訓練を受けた医療従事者らの指導を受ける必要性は高いです。

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第4章 感染拡大防止体制の確立
1.対応主体

 体制については既述の内容と重複しますので、施設として全体の流れを見て、情報が途切れないようシームレスな組織体制を構築されていると思います。

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第4章 感染拡大防止体制の確立
2.対応事項

 感染拡大防止に資する行動を計画します。


(1)保健所との連携

 これは定型的な作業も含まれます。すべてが型通りではありませんが、保健所等が求めている報告書や、一定に対応をとらなければ連携も上手くいきません。
 保健所等との連携に充てる人材や時間を計画しておきます。


(2)濃厚接触者への対応

 医療従事者が常勤している施設であればパルスオキシメータや血圧計などの測定結果から次に起こすべきアクションは見当がつくかもしれませんが、介護職や事務職では素人判断になってしまう可能性がありますので、数値で決められた基準を超えた場合はすぐに所定の機関へ報告します。

 基準があいまいになりがちな呼吸の深さや顔色のようなものについては、熟達者が居る訳ではないので、各家庭で家族がケアする程度になってしまう事も止む無しとBCP上では考えておくことも必要です。

 実際の現場でどうなるかは、そのとき次第だと思います。

 計画段階で用意しておくものはチェックシートですが、健康観察のチェックシートについては自宅療養者やホテル療養者に使われる物などを保健所から貰い、常に最新の物に更新していくことを計画しても良いと思います。


(3)職員の確保

 ただでさえ採用が難しいと言われる介護や福祉の業界ですので、人材が余っているという事はないと思います。
 連携している施設から職員を借りるか、入所者を預かってもらえるかなどを模索する計画を立てます。

 職員にダブルシフトなどを頼む場合、家に帰る時間がないかもしれません。
 濃厚接触の認定を受けなくても、その疑いがあれば家族の下へ帰りたくないという職員が居るかもしれません。
 そうした職員に帰宅を強いる事で重要な時期に離脱されてしまわないように、ホテルやタクシーを用意するなどの対策も必要になります。

 また、臨時で雇ったり派遣してもらった人材に対しても、ホテルやアパートの手配が必要になります。

 近隣のホテル等が無い場合、どのような方法がとれるのかをBCPでは計画します。


(4)防護具、消毒液等の確保

 既述のとおり、備蓄品を活用することになりますので、充分な備蓄をしておきます。

 入手可能な時期には、使用した分をすぐ補充、できれば週2回くらいは納品されるようにして、最低在庫数を担保できるよにします。


(5)情報共有

 情報共有の方法は多種多様です。

 まずは施設内で齟齬が無いように、朝礼などのミーティングでしっかり伝えることと並行して、文字でも伝えます。
 メールやLINEなどを組織として運用していれば、そのようなツールを使って伝達します。

 多用途安否確認システム『AmpiTa』では、名簿をHTMLファイルに変換してウェブサイトで共有する機能がありますが、このような機能を使ってイントラネット上で名簿を共有し、感染状況の正確な情報を伝達することも有用です。
 紙で配るとどれが最新かわからなくなることや、簡単に持帰れてしまいますので、施設の共有パソコンなどからのみ閲覧できる仕組みを使うなどして、セキュリティを担保しつつ、デマが広がらないように正確な情報を伝えられるよう計画します。


 入所者の家族宛に連絡する手段として電話を使っているところが非常に多いです。

 しかしながら入所者が100人居れば100件の電話、全員が1回でつながり1分以内に切ってくれても100分かかります。
 実際にはそのようなスムースな事はありません。

 この100分の遅れにより、入所者や家族が不利益を被ることもあります。
 クラスターに巻き込まれたくないので一時退所したいという家族が居るかもしれません。会社を休むタイミングもあるので、できれば早く連絡は欲しいが、私用電話は退勤後しか取れないという人には、このタイミングのずれが1~2日の対応の遅れにつながります。

 メールで連絡をしてはならないという事は無く、LINEでも問題ないと思っている人は居ます。

 施設側がこうしたツールを使わないと決めているケースが多いのですが、とりあえずは一斉送信したあとで、順番に電話をかけていけば対応も円滑になります。

 弊社ではこうしたITツールを使った時間短縮に注力しています。安否確認システムを導入する方法もその1つですが、他にも手立てはたくさんあります。

 BCPという計画段階から準備を重ねる事で、いざというときの手間を軽減することができます。



(6)業務内容の調整

 このページの冒頭でも述べた通り、平常業務をそのまま続けようとすると破綻します。

 サービスの縮小を取捨選択できる能力を身に付け、また計画段階からそのヒントを与えておきます。


(7)過重労働・メンタルヘルス対応

 超過勤務が重なると身体に負荷がかかり、人によってはその蓄積が思わぬ体調不良を招くこともあります。

 単に従業しているという気楽なものではなく、自分が倒れたら施設はどうなってしまうのだろうと考えると十分に就寝できていないという人も居るかもしれません。

 マネジャーの力量にも関わりますが、職員のパーソナリティを理解し、誰にどのような声掛けが必要であるのか、平時から見る目を養っておくことが必要になります。

 医療従事者には『オンコール』と呼ばれる緊急呼び出しがあり、救急患者などによって病院に呼び出され、結果として何日か家に帰れないという事があります。そうした生活を身近に見ているのでダブルシフトや短いインターバルタイムでの勤務に対する精神的な圧迫が少ないかもしれません。
 介護では基本的に勤務表どおり、急に呼び出されて何日も施設に泊まるということがないので、精神面のケアの必要性や、そうならないための計画を立てておく必要があります。

【参考】厚生労働省:勤務間インターバル制度について


(8)情報発信

 情報発信については、マスコミ等への発表が公益に資するかどうかを弁護士等にも相談しておくと良いです。

 人口の少ないエリアでは施設数も少なく、どこの誰が入所しているかも知られてしまっている場合、公表することが個人攻撃につながる恐れもあります。

 インターネットを通じて全国に報じられることになりますが、全国に知らせる必要があるのかも検討をしておく必要があります。

 マスコミの取材に慣れていない場合は、取材申込みも断ってしまって良いとは思いますが、それを隠蔽と感じる職員が居ると思わぬところからリークされますので、公表の在り方については平時から計画を立てて、職員にも周知していきます。
 ケースバイケースのことについても、都度、職員には丁寧な説明を繰り返す事がマネジャーの仕事であると考えられます。


様式2
様式4



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更新履歴

 更新の履歴がわかるように記録しておきます。

 最初は『初版』と記載するだけでも良いですが、あとで差分がわかるように章や項の名称を入れておくことも良い方法です。

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様式一覧

 ここは様式一覧ですので、リンクさせたいものをリストしておきます。

様式1推進体制の構成メンバー
様式2施設・事業所外連絡リスト
様式3職員、入所者・利用者 体温・体調チェックリスト
様式4感染(疑い)者・濃厚接触(疑い)者管理リスト
様式5(部署ごと)職員緊急連絡網
様式6備蓄品リスト
様式7業務分類(優先業務の選定)
様式8来所立ち入り時体温チェックリスト

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様式1.推進体制の構成メンバー

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様式2.施設外連絡リスト

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様式3.職員、入所者・利用者 体温・体調チェックリスト

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様式4.感染(疑い)者・濃厚接触(疑い)者管理リスト

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様式5.(部署ごと)職員緊急連絡網

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様式6.備蓄品リスト

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様式7.業務分類

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様式8.来所者立ち入り時体温チェックリスト

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新型コロナウイルス感染症に関する情報入手先

厚生労働省: 新型コロナウイルス感染症について

厚生労働省: 介護事業所等向けの新型コロナウイルス感染症対策等まとめページ

社会福祉施設等における感染拡大防止のための留意点について(その2), 令和2年4月7日付事務連絡(同年10月15日付一部改正)

高齢者施設における新型コロナウイルス感染症発生に備えた対応等ついて, 令和2年6月30日付事務連絡

(別添)高齢者施設における施設内感染対策のための 自主点検実施要領, 令和2年7月31日付事務連絡

高齢者施設における施設内感染対策のための自主点検について(その2), 令和2年9月30日付事務連絡

介護現場における感染対策の手引き(第1版)等について, 令和2年10月1日付事務連絡

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