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マンション防犯カメラ新設工事 | NES’s blog

 ある賃貸マンションのオーナー様より、防犯カメラ新設のご相談を頂き、弊社のプランをご採用頂きましたので設置工事までさせて頂きました。




秩序の維持

 ご相談内容は大きく2つありました。

  1. ルールを逸脱したゴミ捨てを防止
  2. 構内でのいたずらや犯罪の防止

 主としては前者を考えており、特に夏場はゴミから発せられるニオイに対する苦情が出やすい時期でもあります。

 このマンションではゴミ捨て場がありますが、この場所以外にゴミを置いていく人が居るそうです。
 駅に近いので、もしかすると住人ではなく通りすがりの人かもしれませんが、特定できていません。

 また、ゴミ置き場に捨ててあっても、生ごみの汁が浸み出てしまい異臭の原因となることもあるそうです。




プランは『中と外』

 弊社から出したプランは棟内観察と外来者観察です。

 ゴミを捨てる場所、誤って捨てられる場所を観察することで、誰がどのような時に誤りを発生させているかを知る事ができます。

 外来者の観察は、誰が出入りしたかを知る事ができるだけでなく、カメラの存在をわかりやすく伝える事で無用な外来者を減らす狙いもあります。

 いずれのカメラも隠し撮りではなく、あからさまに撮っている事がわかるような設置方法を提案しました、




設置場所

 設置場所は以下の通りです。

  1. ゴミ置き場
  2. 過去にゴミが置き去りにされた場所
  3. ゴミからの漏出物や異臭で苦情があった場所
  4. エントランス

 空き巣などはこれらの場所以外からも侵入する可能性があります。例えば隣の建物から飛び移って来る事もあるので、エントランスのカメラには映らないかもしれません。

 住人のプライバシーもあるので、階段室や各室玄関ドアなどが映るようなカメラ設置は行いませんでした。




原則隠蔽配線

 既築マンションでしたが、最大限に隠蔽配線を試みました。

 特に防犯カメラは、これから犯罪をしようという人たちにとっては邪魔な存在なので、事前に配線を切られてしまう恐れがあります。

 そうならないように、配線を天井裏などに隠すことで、要らぬ犯罪を遠ざける狙いがあります。

天井点検口をフル活用
天井裏配線ができない箇所は配管で対応

※.外壁塗装色などで建物が特定されないように画像はモノクロにしています。




2カ月記録

 今回、観察対象が犯罪者というよりはルール違反者、ゴミの捨て方の秩序を乱す人を想定しているので、データを警察に出すという事はあまり考えられていません。

 犯罪ではないので住人から即時110番通報されるようなものではなく、やんわりと苦情が来ると思われるため、なるべく長期の録画ができるように容量を大きく改造しました。

 試算ではおおよそ2カ月くらいのデータ蓄積ができると考えています。
 体制としては何らかの連絡が入ってから3日以内に初動、データ取出しなどでトラブルがあっても弊社に連絡が来るのが遅くなっても、事案の発生から半月以内には現地に行けると思いますので、録画容量としては十分かなと思っています。




看板(サイン)

 今回の目的はゴミの処理の適正化、秩序を維持することにあるため、防犯カメラを設置して終わりではありません。

 弊社で用意した看板(サイン)も適所に設置させて頂き、視覚的に訴え掛けました。

 おそらく、住人以外の人がわざわざゴミを捨てに来るのは抵抗感が増したと思います。

 今回の防犯カメラ設置工事で丸1日滞在してわかりましたが、住人以外が自転車を置いて駅に向かっているのではないかと疑わしき事例に遭遇しました。
 電車の発車ベルが聞こえるような駅との距離、電車からも見えるマンションですので、遅刻しそうなギリギリのときには、ここに自転車を置いて駅に行けたら良いなと思う人も居るでしょう。

 そうした方々が自転車を置きそうな場所にもサインを設置しました。
 かなり大きな、わかりやすいサインにしたので、気づいてくれると思います。




ついでに交換

 今回、事前の現場調査をした際に、屋外にあるコンセントが錆だらけになっているのを発見しました。

 このまま錆が進行すると、電源部に近いところでも錆が発生し、錆びたパーツが脱落することで充電部と接触、漏電事故につながる恐れがあります。

 特に粉体化した錆びた鉄は、絶妙な抵抗となって電熱コイルのようになり、漏電遮断器が作動せずに先に発火してしまう可能性もあります。

 今回、マンションオーナーの了解を得て新品交換しました。




 今回は既築マンションに防犯カメラを設置する工事を受託しました。

 どのような角度で撮ると良いか、何台設置すべきか、どのように管理運営してくと良いのかなどをアドバイスしながら進めさせて頂きましたので、オーナー様の負担も軽くできたのではないかと考えています。

 弊社ではBCPコンサルティングを主力事業としているため、いかにして無用な事象を遠ざけるかに重きを置いています。その手段として防犯カメラを活用しますが、看板の設置など心理的な作用も取り入れながら、今回のゴミ問題は対処させて頂きました。

 ご質問などございましたら、お気軽にお問合せ下さい。

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