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COVID-19 (2020年4月10日) | NES株式会社

COVID-19 April 10, 2020 update


本日も平常通り

 当社では、本日も通常通り営業しました。

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 本日の気になった記事などは、下方に記載しています。あくまで私見ですので会社の総意や公式見解ではありません。




今日のトピック

1日あたり最高

 きょう、1日に感染が確認された人数が最高であった東京では189人、埼玉では53人、福岡では39人など全国で600人に達しました。

 感染者の14%が重症化、6%が重篤化すると言われています。
 600人の感染者であれば84人が肺炎など重症化し、36人が人工呼吸器が必要な重篤患者になる試算です。可能性があります。東京で言えば11人が重篤化する恐れがあります。

 今後、どのような可能性があるのかを、今日は予想してみました。



限界点+1人=崩壊開始

 『医療崩壊』という言葉が走り回っていますが、いったいどのポイントを過ぎると限界を迎えるのでしょうか。

 社会全体で見れば重症患者を診るICUやHCUなどの現場です。
 ベッドと人工呼吸器があれば良いというものではなく、バイタルサインモニタや輸液ポンプなどの周辺機器も必要になります。なにより、重症患者を診れるスタッフがいなければ診療は成り立ちません。

 ICUなどが満床となれば、患者を断ることになります。
 どうしても押し込むのであれば、診療可能なベッドを増やすために一般病棟などの病室をICU・HCU化することになります。
 一般病棟は50床を1ユニットとしている事が多いですが、重症患者を入れた場合、同じスタッフ数で50床を診る事は難しくなるため、ベッド稼働率を下げる必要があります。
 さらに、新型コロナウイルス感染症の重症患者を入れた場合、スタッフの防護策にも手間が取られ、また非感染患者との交差を避けなければならないため、実際的には病棟丸ごと感染症病棟化することになります。
 これで50床ある病棟が、10~20床程度での稼働でスタッフや器材の限界となってしまいます。

 仮に新型コロナウイルス感染症の重症患者を5人まで診れる病院で6人目を受け入れるとなった場合、50床の病棟を閉鎖することになるため、たった1人がトリガーとなって医療提供体制を崩す事になります。

感染症指定医療機関

 感染症指定医療機関というものが全国にあり、その指定を受けた医療機関では専用病床を整備しています。

 ただし、その数は新型コロナウイルス感染症の患者を受け入れられるような規模ではありません。

○特定感染症指定医療機関:4施設・10床

○第一種感染症指定医療機関:55施設・103床

○第二種感染症指定医療機関
 感染症病床を有する指定医療機関:351施設・1,758床
 結核病床(稼働病床)を有する指定医療機関:184施設・3,502床

厚生労働省: 感染症指定医療機関の指定状況



基準変更

 入院病床が不足すると、入院させるための基準の変更が行われます。

 例えば、COVID-19陽性患者は全員入院という基準であったものが、軽症者や無症状者はホテルや自宅での療養となったのが一例です。

 重症と軽症の間にある中等症という患者についても判断基準が変動する可能性があります。
 重症者が増えすぎれば、人工呼吸器を使っていなければ肺炎で酸素吸入療法をしていても入院はせずに自宅療養になるかもしれません。医療崩壊とは、そのような心苦しい判断を医療従事者に求め、またそのような対応を強いられる患者が発生することを意味します。

 東日本大震災や福知山線の脱線事故などでも行われた『トリアージ』というものが行われるのですが、自然災害等であれば経時的に医療体制が正常化していきますが、新型コロナウイルス感染症の場合は経時的に医療体制が劣悪化していくため、昨日までは救えていた患者が、今日は救えないという状況にもなりかねません。



収束モデル

 新型コロナウイルス感染症の主な感染経路は『人から人へ』と言われていますので、人と人の接触を減らすことが収束に向かう方法の1つです。

 極論を言えば、全人類が一定期間、家から一歩も出ずに過ごせば接触するのは家族だけになります。人との接触の最小化モデルではないかと考えます。
 仮に家族間で感染が起こっても、一度感染すれば新たに感染することがなければ、しっかり治るまで自宅療養すれば、家族以外に感染させる事はありません。
 ただし、感染して自宅療養できる人ばかりではないですし、食料などは誰かが製造し販売しなければなりません。全人類が巣ごもり生活は非現実的です。

 他人に感染させない、自らが感染しないという相互関係が成立すれば収束方向に向かいますので、人と接触するにしても細心の注意と防護があれば感染を減らす事ができます。



接触8割減

 新型コロナウイルス感染症対策専門家会議などからは、人と人の接触を8割減らせば流行拡大の抑止効果が期待できると報じられています。

 8割減、すなわち週に10人と会っていたなら2人に減らすという事です。
 通勤で100人と接触していたならば、20人にまで減らさなければならないのですべてを8割減というのは容易ではありません。

 新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の尾身茂副座長は『夜の接待飲食の店や3密環境での接触は10割減』とした上で、仕事上の接触は4割減⇒6割減⇒8割減と漸減させる方法を示しています。また、外出については8割減らすよう意識して欲しいと述べておられます。

 8割減が現実的に可能かどうかは職種や生活により異なると思いますが、人と接する社会活動を80%offするほどの公道変容が必要な感染症であるということは間違いないようです。



流行拡大(悪化)

 収束モデルがあれば、悪化モデルもあります。

 3月25日の時点で大阪府の新型コロナ病床は300床、兵庫県は246床でした。この時点で陽性が確認された人数は大阪142人、兵庫119人でした。
 大阪府では危機的状況と捉え1,000床の追加確保を計画し動き始めました。
 この頃の日本では、1日に100人も患者が増えるという考えは広まっていない感じでしたが、2週間後には現実になっていました。

 この感染症では2週間という数字がキーになります。ウイルスが体内に侵入した日から発症まで時間があるため、海外から入国した人などは14日の行動制限が掛けられています。
 言い換えれば2週間前にどのような行動があったかが重要であり、例えばライブハウスでの集団感染のように一定期間を置いて一斉に発症することがあるのです。
 3月25日の時点に戻ると、大阪も兵庫も150床ほどの空床があるので『急に患者が2倍にはならないだろう』という見方をされている人がTVにも出ていましたが、高齢者施設や障害者施設など感染症に弱い人が集団で生活する場所で集団感染が起これば1~2日で100人の患者が発生することも考えられないシナリオではありません。

 仮に患者が増えても診療体制があれば大きな問題にはならないので、季節性インフルエンザでは学級閉鎖があっても医療崩壊はありませんでした。しかしながら新型コロナウイルスでは一斉休校も医療崩壊もあり得る事になっています。

 4月7日に兵庫県が発表した資料によれば『一定の感染症予防策等が講じられた病床500床を確保』とされています。既存246床、4月中旬までに100床追加、4月末までに150床追加し500床にするそうです。
 この日までの陽性患者数は229人、2日後の4月9日で287人ですので、回復した人やお亡くなりになった方が居なければ246床を超えている事になります。

 緊急事態宣言が出されて以降の大阪梅田や神戸三宮の人出は半減したとのデータが出ていますが、8割減ではなく半減でした。外出自体を5分の1に減らしている訳では無いようなので感染拡大は懸念されます。人出が減ったことの効果は2週間後に現れますので、4月21日までは警戒が必要です。
 ニューヨーク州の数字を見ると3月4にtいに11人であった患者は翌日に22人、その翌日44人、その翌日89人と倍々に増えています。3月20日には7,102人、21日に10,356人、22日に15,168人と増えるペースが大きくなっています。
 日本の累計患者数は6,000人を超えました。NY州ほどのペースではないにしても増加傾向である日本では、緊急事態宣言の効果が現れるまでに陽性者が1万人超えする可能性があります。
 仮に1週間で5,000人の新規患者が発生した場合、14%の700人が重症者、6%の300人が重篤患者となります。前週から入院している重症・重篤者も居るはずですので重症・重篤者対応だけでも医療機関の負荷は過大になります。さらに軽症や無症状などの陽性者が4,000人も新規に増えることになりますので、その方々を収容する施設にも負荷がかかりますし会社や家族にも少なからず影響が出ます。

 大阪府では軽症者を受け入れる宿泊施設を6,000室公募したところ、202施設・21,000室の応募があったとのことで、当面の軽症者・無症状者の対応には足りそうな数字が示されています。
 隣県である兵庫県ではホテル78室、宿泊所96室の確保、その他を合わせて4月中に500室確保を目指しているとの事ですが大阪とはけた違いです。1日に100人の新規陽性患者が見つかれば、2日でホテルと宿泊所の174室は埋まる可能性があります。行き場を失った人が次の感染者を増やす事にならなければ良いのですが、行く先を失った人々に対応する行政職員も困ると思いますし、濃厚接触者となってしまう可能性もあります。

 医療体制・受入体制が不変のままで崩壊させないためには、患者数を増やさないことしかありませんが、患者数が増えないであろうという予測よりも、患者数が増えるであろう予測の方が先に立ちやすい情報が多くあります。
 例えば、公園を見るとご高齢と見受けられる方々がマスクもせずに20人くらい集まり、ゲートボールをしながら談笑しています。窓の無いカラオケスナック、店の前には自転車が並び、昼間から歌声が聞こえてきて、おそらく若者ではない歓声も聞こえてきます。
 外に出る元気があることは良い事ですが、老若男女を問わず感染する新型コロナウイルスに対し、感染リスクが高いとされる行動をしている方々が多く居られるようですので、ここで感染が起こり、また感染者があちらこちらのコミュニティサークルをはしごすれば、近隣で何十人という感染者を生み出すことも考えられます。

 明日、陽性患者が何人になっているかはわかりませんが、今のペースで『新規患者ゼロ』というニュースは期待ができないのではないかと思います。

大阪府: 新型コロナウイルスに関連した患者の発生等について

兵庫県: 新型コロナウイルスに感染した患者の発生状況

兵庫県: 3.医療体制の確保について, 兵庫県新型コロナウイルス感染症対策協議会提言(令和2年3月24日)

兵庫県: 1.医療体制, 緊急事態措置, 新型コロナウイルス感染症に係る兵庫県対処方針(令和2年4月7日)



家に居よう

 できれば、家に居ましょう。

 仲間と遊ぶことも大事ですが、違う遊びも考えてみましょう。

 悪いシナリオはいくらでも書けそうですが、良いシナリオは『人との接触を避ける』以外には無さそうです。

 できれば、家に居ましょう。




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