先日の医工学治療学会において、本システムに関するお問い合わせをいただきましたので4月の記事を再掲しました。
Excelシートをお探しの方は下記よりダウンロードして頂けます。
医療的ケア児の在宅避難支援
医療的ケア児とは、新生児特定集中治療室(NICU)等に長期入院した後、引き続き人工呼吸器や胃瘻等を使用し、たんの吸引や経管栄養などの医療的ケアが日常的に必要な子供たちのことです。
厚生労働省の資料によれば、医療的ケア児は全国に約2万人居るとされています。
今回は特に、生命維持管理装置である人工呼吸器を使用している医療的ケア児を中心に、災害対策について支援します。
2021年度のデータに基づく弊社集計によれば、対象患者は5,000人超、5年前に比べ1.5倍に増えており、早急に支援を開始しなければ未対応患者が増える恐れがあると考えています。


弊社の強みは、同一人物が医療界と建設業界の両方の免許を持ち、両方の現場で実務経験を積んでいることです。
その両領域で培った知見やノウハウを活かし『療養住環境』の最適化に取り組んでいます。
また、大阪母子医療センターをはじめ病院や介護施設のBCP、業務継続計画の策定や訓練などをマネジメントしております。
この医療と建設、臨床と災害などの境界領域を最適化し、患者や関係者の生命や財産を守るお手伝いが弊社の生業です。

弊社では一般住宅において、52時間の停電中も電力を供給し続けた実績があります。登録電気工事業者として電気設備の恐れるべきポイントをおさえています。
独自開発した停電シミュレーターも患家のために使います。利用料などはいただきません。
臨床工学技士として、人工呼吸療法の代替法について独自の実験データに基づく、いわゆるエビデンスに基づく対処法を持ち合わせています。

今回の人工呼吸器装着の医療的ケア児の災害対策支援は、プロボノと位置付けて無償でスタートします。
旅費や材料費など実費部分は寄付を募る予定ですが、その具体的な方法は発案できていないため、当面は自己負担して進めて参ります。

2025年4月1日
NES株式会社
本件に関するお問い合わせはこちらからお願い致します。
停電シミュレーション申込
期間中に医療機関様からご依頼いただいた分のシミュレーションは無償です。
患者様やご家族様、医療機関様にはExcelファイル(.xlsx)に必要事項を入力してお送り頂きます。
下記よりファイルをダウンロードすることができます。
弊社宛にお送りいただきましたら、シミュレーションを実施します。
訪問しての助言や提案については費用面の課題もあるため全例無償対応は難しい状況ですが、ご相談はお気軽にどうぞ。
設問詳細
設問 | 解説 |
Q01. 内蔵電池(バッテリ)のみで動作する期間 | 人工呼吸器の内蔵バッテリで動作する時間を記載(単位は分)。実測値が望ましい。 |
Q02. 内蔵電池が空から満充電されるまでの期間 | 内蔵電池が空の状態になってからフル充電されるまでの時間を記載(単位は分)。実測値が望ましい。 |
Q03. 消費電力(商用100V電源)※定格ではなく実効値が望ましい | 電力負荷としての人工呼吸器の消費電力。100V電源時のワット数を実効値で記載。実測値が望ましい。 |
Q04. 1分あたりの酸素消費量 | 患者に処方された人工呼吸療法の設定における1分あたりの酸素消費量(酸素ボンベから減る量)。21%のroom airを差し引いた分。 |
Q05. 最も少ない日の酸素保管量 | 患家へ酸素ボンベが配送される直前の、最も在庫が減る瞬間の備蓄量。過去最低量を基準。 |
Q06. 加温加湿器を使いますか? | 人工呼吸器に加温加湿器を併用するか否か、災害時であっても使用しつづけるか否かを記載。 |
Q07. 充電機能(電池内蔵)はありますか? | 加温加湿器の充電機能の有無を記載。 |
Q08. 内蔵電池(バッテリ)のみで動作する期間 | 加温加湿器に充電機能がある場合、その充電池のみで動作する時間を記載(単位は分)。実測値が望ましい。 |
Q09. 内蔵電池が空から満充電されるまでの期間 | 加温加湿器に充電機能がある場合、内蔵電池が空の状態になってからフル充電されるまでの時間を記載(単位は分)。実測値が望ましい。 |
Q10. 消費電力(商用100V電源) | 電力負荷としての加温加湿器の消費電力。100V電源時のワット数を実効値で記載。実測値が望ましい。 |
Q11. 電気式喀痰吸引器を使いますか?(非電源型を除く) | 電力を使う喀痰吸引器の使用有無を記載。停電対策であるため、足踏式など非電動の吸引器を除く。 |
Q12. 充電機能(電池内蔵)はありますか? | 喀痰吸引器の充電機能の有無を記載。 |
Q13. 内蔵電池(バッテリ)のみで動作する期間 | 喀痰吸引器に充電機能がある場合、その充電池のみで動作する時間を記載(単位は分)。実測値が望ましい。 |
Q14. 内蔵電池が空から満充電されるまでの期間 | 喀痰吸引器に充電機能がある場合、内蔵電池が空の状態になってからフル充電されるまでの時間を記載(単位は分)。実測値が望ましい。 |
Q15. 消費電力(商用100V電源) | 電力負荷としての喀痰吸引器の消費電力。100V電源時のワット数を実効値で記載。実測値が望ましい。 |
Q16. 何分毎に使用しますか?(例:1時間に1~2回ならば30分) | 喀痰吸引器の使用頻度。30分毎に使用などの間隔。 |
Q17. 1回に使用する時間は何分程度ですか? | 喀痰吸引器使用時の1回あたりの使用時間を記載(単位は分)。 |
Q18. 電化製品を使いますか?(電子レンジなど生活家電を想定) | 生活家電や調理家電などの電化製品の使用予定を記載。発災後に余剰電力があれば使うという程度であれば不使用(不記載)でも構わない。 |
Q19. 消費電力(商用100V電源) | 電力負荷としての当該電化製品の消費電力。100V電源時のワット数を実効値で記載。生命に関わらないのでおおよそでも構わない。 |
Q20. 何分毎に使用しますか? | 電化製品の使用頻度。30分毎に使用などの間隔を記載。 |
Q21. 1回に使用する時間は何分程度ですか? | 電化製品使用時の1回あたりの使用時間を記載(単位は分)。 |
Q22. 発電機を使いますか? | 発電機の充電機能の有無を記載。 |
Q23. 燃料1回分で発電する期間 | 発電機の燃料交換までの発電(出力)時間を記載(単位は分)。カタログ値でも良いが実測値が望ましい。 |
Q24. 交換用燃料備蓄量(補充できる回数) | 交換用燃料の備蓄量。ガソリンであれば発電機燃料タンクを満タンにできる回数、カセットボンベであれば本数。 |
Q25. 出力電力(商用100V電源) | 発電機の出力電力を記載。カタログ値でも良いが実測値が望ましい。 |
Q26. 汎用蓄電池(ポータブル電源)を使いますか? | ポータブルバッテリなどの汎用蓄電池の充電機能の有無を記載。 |
Q27. 何Wの電力を1時間使用し続ける能力がありますか? | 汎用蓄電池を使用して何ワットの出力を何時間継続できるかを記載(単位はワット・時)。実測値が望ましい。 |
Q28. 内蔵電池が空から満充電されるまでの期間 | 汎用蓄電池が空の状態になってからフル充電されるまでの時間を記載(単位は分)。実測値が望ましい。 |
Q29. 充電時の本体消費電力(商用100V電源) | 汎用蓄電池の充電に係る消費電力を記載。実測値が望ましい。 |
Q30. 給電時の最大出力電力(商用100V電源) | 汎用蓄電池の最大出力電力を記載(単位はワット)。実測値が望ましい。 |
Q31. 専用蓄電池(人工呼吸器機種専用/付属電池)を使いますか? | 人工呼吸器メーカー品の専用蓄電池の充電機能の有無を記載。 |
Q32. 何Wの電力を1時間使用し続ける能力がありますか? | 専用蓄電池を使用して何ワットの出力を何時間継続できるかを記載(単位はワット・時)。実測値が望ましい。 |
Q33. 内蔵電池が空から満充電されるまでの期間 | 汎用蓄電池の充電に係る消費電力を記載。実測値が望ましい。 |
Q34. 充電時の本体消費電力(商用100V電源) | 専用蓄電池の充電に係る消費電力を記載。実測値が望ましい。 |
Q35. 給電時の最大出力電力(商用100V電源) | 専用蓄電池の最大出力電力を記載(単位はワット)。実測値が望ましい。 |
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