キレイなカベに、キレイにコンセント

今日のお仕事は、既存住宅において、壁に配線を露出させることなく、あたかも最初からコンセントがあったかのように、隠ぺい配線でコンセントを増設する仕事です。
設置場所は廊下、近くにトイレと食品庫

今回の施工場所は廊下にある収納庫の下段、ネコのトイレを置くために開放になっている部分にコンセントを増設します。
場所は階段下ではありません。しっかり天井まで収納があります。
床は大判タイル、廊下の壁は、施工位置は石膏ボードにビニルクロスですが、その近くまでエコカラットです。
食品庫からアプローチ

今回の工事は、事前の現場調査の段階で食品庫からアプローチしようと決めていました。
トイレは手洗水栓があるボウルの下部収納にコンセントがあり、この収納は化粧板仕上げなので穴あけが容易でないですし、壁内の様子を覗うのも容易ではありません。
すなわち、隠蔽配線が難しいのです。
それに比べると食品庫はビニルクロス貼り、作業するに十分な広さ、目的地とは同じ壁を共有している部分があるといった事で作業がしやすいことが既知でした。
難点は、階段下であるという事です。
天井開孔

まずは天井に一発、125mmで開孔しました。
ここから全体を見渡し、作業方法を決定していくことにします。
八方ふさがり!?

天井裏を見て少し冷や汗が出ました。
ドリルを使わないと通線できないような壁に囲まれている感じでした。
125mmの穴から充電ドリルを入れて作業するという事はできなくはないのですが、ここは階段下なので傾斜天井のため、道具を置いておくことができません。
気が緩んで置いてしまえば、滑って下まで行ってしまいます。
画像ではわからないので、手を突っ込んで探索すると、感触として石膏ボードの表面が何か所かあることがわかりました。
感覚的に言うと、食品庫内に見えている壁の位置より少し手前のような感じもしますが、線を通したい壁に近いので、ここから攻める事にしました。
電源側開通

まずは電源が確保されないと、コンセントがあっても意味がありません。
その重要な電源確保の作業が早々に完了しました。
天井裏から壁に配線、壁の高い位置に仮にコンセントを設置して経由地とし、その下にはスイッチ、そこを経由して足元にある既存コンセントまでVVFケーブルを開通させました。
これで電源が壁から天井裏まで来ていることになります。
ここは触る必要がなくなったので配線器具を設置して掃除を済ませてしまいます。

負荷側も開通
食品庫の天井裏から、目的としていた壁へ配線ができ、負荷側も開通しました。

仕上げ


最後の仕上げは配線器具の設置と掃除です。
天井は125mmのダウンライトを設置します。
配線の都合上、2か所となりましたが、これは計画どおりです。2台用意していました。
配線器具・照明器具ともにすべてPanasonic製品です。松下電工時代から多用しています。
完成・引き渡し

コンセントの使われ方はこんな感じです。
お猫様用の電動式自動トイレ(Petree)の電源でした。
一緒にオゾン発生装置(Air Success)も設置されています。
消費電力測定をさせて頂きましたところ、自動トイレは平均で6Wくらいでした。1回の動作が2分程度、このコンセントで十分に供給できます。

食品庫側の仕上がりはこのような感じです。
工事前は照明器具が無く、入口に人が立つと暗い感じになっていましたが、中から電球色の照明が当たるようになったので雰囲気が一変しました。
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