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明日の台風に備えて | NES株式会社

 今夜から明日にかけて関東や伊豆諸島には台風の影響が出ると見られています。

 特に伊豆諸島では電柱が折れるほどの強風が予想されており、すでに強い風が吹いているようです。

 雨の量も伊豆諸島では24時間で300ミリ、関東や東海でも100ミリを超える場所があるようです。




明日はこうなる

 伊豆諸島では様々な被害が出ることが予想されています。

 関東でも太平洋側では高潮や暴風の影響が出る可能性があり、電力会社でも警戒を呼び掛けています。

 鉄道は既に計画運休が発表されていますので、出勤はできても帰宅できない可能性があります。

 停電が起こればスーパーやコンビニ、自動販売機などあらゆるものが臨時休業になります。

 大雨が無ければ自家用車は動かせるかもしれませんが、冠水や倒木などがあれば大渋滞が予想されます。




計画運休

 JR東日本によれば、明日は一部で計画運休、それ以外でも運休の可能性がありそうです。


 JR東日本千葉支社発表の資料では鴨川などに向かう外房線、内房線が午前で打ち切りとなる予定です。

 銚子や鹿島へ向かう電車も同様です。


 下図は2019年の荒天で鉄道が運休した際の千葉市内の様子です。

 撮影者は出張で幕張に行っていたので、この日はホテルを取っていましたので困りませんでしたが、少し前まで幕張で一緒に居た知人は千葉県内の自宅には戻れず、東京へ行って宿泊しました。

 明日は出勤できても帰宅できない、そのような天気です。

 はじめから出勤しないという選択をとるか、今からホテルを予約するか、車中泊覚悟で車で行くか、何か策を持っておくと良いと思います。

[Link] 直面、帰宅困難者(千葉)…帰宅難民が多発した千葉みなと駅に居合わせました




停電

 台風ですから停電の可能性もあります。

 2018年の台風21号、2019年の台風15号・19号は記憶に新しいと思います。

 今回の台風による停電が警戒されている千葉では、2019年には鉄塔の倒壊や、ゴルフ練習場のネット倒壊など暴風による大規模な被害がありました。

 我々は2018年の台風21号で52時間の停電を経験しました。

 停電対策としては、停電しても強く生き延びられるようにしておくことです。

 もっともわかりやすい対策は発電機や蓄電池を使って電力を供給し続けることです。

 その実証結果についてか下記をご参照ください。

[Link] 52時間停電で実証 現場適応性の高いNESの強靭住環境


 電力が数日無くても生きていくことはできますが、かなり不便です。

 もし、今はまだ台風が来ていないのであればスーパーでもドラッグストアでも良いので、食糧などを調達しに行きましょう。

 明日を予想するならば、下図のような状況でしょう。

 停電によりレジも空調も冷蔵庫も使えないので臨時休業になるか、お店は開いても物流が途絶えて日配品などは空の状態になるかのいずれかです。物流が途絶える理由の1つが信号のブラックアウトです。身動きが取れないほどの大渋滞が起こります。




我々は発電機

 2018年の台風では、メインの電源を発電機でまかないました。

 まだ9月4日は暑かったので、エアコンを使って過ごしました。冷蔵庫も使いました。光回線がダウンしていたのでネット等を使えませんでしたが、ビデオを観ることはできました。

 約50ccのエンジン、原付バイク程のものですが、それを何十時間も運転させ続けて電力を地産地消しました。

バイクのホンダから出されている原付バイクほどのエンジンを積んだカセットガスを燃料とする発電機です。約10A程の発電ができます。キャリーバッグのように転がして移動できるので、水平移動にはさほど力は要りません。
ホンダの4ストエンジンオイルです。エネポを動かす際にこれが無いと始まりません。発電機を買って、ガスボンベを用意して安心していると、停電してから困る事になります。
カセットガスの元祖であるイワタニのガスボンベです。発電機は2本1組で使いますので偶数で保管しておくと良いです。最短では1時間くらいで2本使います。長いと2時間以上ですが、12本でも半日分程度です。

[Link] HONDA: 発電機 EU9iGB 取扱説明書




蓄電池

 2018年には無かった物ですが、2021年春には蓄電池を調達しました。

 この蓄電池の特徴は出力400Wまで対応できる点です。

 少し大きめの消費電力の家電品も使う事ができます。

 当方ではバイクに載せて遠方でも使えることを確認しています。

 この蓄電池は新型コロナウイルス感染症の臨床でも使用しました。まさに写真に映っているものを現場に持ち込んで実証試験を実施しています。
※.メーカーとは関係なく自主的に実施した試験です。
※.メーカーからの協力は一切受けておりません。本体の調達も検証費用もメーカーから1円も支援を受けていない弊社の独立した検証です。

電池容量120,000mAh(444Wh)、iPhoneを約700時間、電気毛布を約18時間、車用炊飯器を約3回利用できる容量です。正弦波AC400Wの出力です。
折り畳み式で81Wハイパワー発電。ポリエステル600Dの生地を採用



冷蔵庫

 冷蔵庫は停電すれば停止します。当たり前のことですが、その後はどうなってしまうのかについては意外にもデータが少ないです。

 弊社では実際の家庭用冷凍冷蔵庫を使って実験をしました。

 幾度か実験を行いましたが、概ね同じような結果になっています。

 冷蔵庫は約1日で常温に近づいてしまいますので、食品は腐っていく事を想定するべきだと思います。

 冷凍庫は、開けなければ0℃に近い温度をキープします。

 この温度データを見て、どのスペースに何を入れるべきかシミュレーションしておく必要があります。

[Link] 停電時の冷凍冷蔵庫の庫内温度調査の公表について


 我々の調査データが医学論文に掲載されました。

[Link] 瀧澤 裕樹, 小川 理, 西田 藍: 令和元年房総半島台風後の真夏日,長時間停電時におけるインスリン保管状況に関する質問票調査, 日本糖尿病学会




最新研究:クーラーボックス

 今週から始めた実験なのでまだ結果が出ていないのですが、クーラーボックスを使った保冷試験を実施中です。

 24時間経過の最新データを初披露します。

 今週は秋らしい天気でしたので昼間は30℃近く、晩は20℃近くになっています。

 そのような中でクーラーボックスに氷を入れて実験してみたところ、24時間後でも5℃あたりを保っています。

 前述の冷蔵庫のデータをご覧いただくと、冷蔵庫は最初から10℃程で24時間後には15℃を超えていますので、クーラーボックスに期待が持てるデータを得ています。

ダイワの最高峰クーラーボックスです。容量は27L、自重は6.9kgです。極厚6面真空で4~5日の保冷力があります。



浴槽

 台風で断水は起こりづらいのですが、マンションなどでは揚水ポンプの停止などで断水が起こります。

 こうした自然災害を前にしたときは、できれば浴槽に満杯の水を張っておくことをお勧めします。

 私たちは、風呂自動運転で湯を最大量まで張り、その湯を桶で取りながら使います。浴槽の湯を腐らせないために慎重に取り扱います。

 そして、使わないときは蓋をして汚れ防止と、湯温維持に努めます。台風シーズンであれば最低気温は20℃前後、湯温も20℃くらいで落ち着くと思います。沸かし直しをする際のエネルギーはなるべく最小化するように気遣っています。

 2018年の台風21号ではガスと水道は使えましたが、停電が続きました。発電機の電力で給湯器を起動させていたので、給湯時間を1分でも縮められた方がよかったので、この保温蓋は役に立ちました。




トイレ

 断水しても、下水が開通していれば水洗トイレは使えます。

 実際に試してみました。上水道を止栓した状態で排水、便器にあった水(汚物)は流れていきます。

 便器に水は貯まらないので、風呂から桶で水を運んできて満たします。


 もし、冠水して下水管が使えない場合や、水をストックしていない場合はドライトイレが使えます。

 方法は動画を見てもらうのが早いのですが、ゴミ袋にオムツを入れて、便座に座って用を足すという方法です。

 子供やお年寄りでも、いつもと同じように排泄するだけで済むので、トレーニングが要りません。




生命を守る行動

 災害時、最大の目標は生命を守る事です。

 次に家屋などの財産を守る事が挙げられるかもしれません。

 生命を守る行動とは何でしょうか。食事は我慢できてもトイレは我慢できない、しかしお腹も空きます。

 ヒトが生きるために必要なこと、サバイバルを考えると良いと思います。

 この1日、無理に出勤や登校をして生命を落とすくらいなら、お休みするという考えを持っても良いと思います。特に今はコロナウイルスの治療法が確立されていないので、感染リスクが高い場所に長時間の滞在を強いられる可能性を考えると、家から出ないという選択肢は生命を守る行動と直結します。

 空腹はどこまで我慢できるかわかりませんが、食糧は備蓄するか、今から買いに行くか、誰かに借りるか、有る物で工夫するか、色々と考えてみましょう。

 火が使えるかどうかは大きく左右します。ルクルーゼのような鍋があると、短時間の加熱でじっくり調理できるので、安全で省エネです。

 可能であれば、電力を確保すると良いです。

 発電機、蓄電池、太陽光発電、何らかの設備を持っていると強いですが、小さなところから言うと、停電前にスマホとモバイルバッテリは充電しておきます。

 出来る限り、スマホの電源は消費しないように準備します。例えば、使っていないアプリは『無効化』や『削除』をして、電池消費を抑止します。機内モードにするのも良い手段です。停電してから設定していると、それだけで電池を消費してしまいます。

 風速30メートル以上が予想されている場合、早めにシャッターを閉めたり、ベニヤ板を貼って飛来物からガラスを守って、巣ごもりを始めましょう。

 皆さんの安全を祈っております。