カテゴリー
AI・IoT・Computer BCP BLOG お知らせ 講演

学会発表しました(第24回医療マネジメント学会) | NES株式会社

 7月8日~9日に神戸で開催された学会に参加しました。

 今回は一般演題(口演)で2演題が採択されたので、2つの発表をしてきました。

 抄録を転載する訳にはいかないので、ウェブで公開されている演題名や所属名だけ記事には掲載しています。
 詳しく知りたい方は、抄録をご参照ください。




第24回日本医療マネジメント学会学術総会

会期:2022年7月8日~9日

会場:神戸ポートピアホテル/神戸国際会議場

会長:大西祥男先生(加古川市民病院機構理事長)




一般演題発表

 発表は初日(7月8日)の15:15~16:15、I会場(神戸国際会議場3F国際会議室)にて行われたセッション『一般演題(口演)28 災害医療』(1-I-36~43)です。ここで2つの演題を発表しました。


 いずれも災害対応に関する内容です。

座長
今井康陽先生(市立池田病院 名誉院長)
仲田昌司先生(三菱京都病院 事務部 事務長)

1-I-36
災害による病院経営への影響
三澤安利沙先生(高崎健康福祉大学健康福祉学研究科)

1-I-37
地域防災計画を鑑みたBCP(事業継続計画)の策定
西 謙一(NES株式会社)

1-I-38
医療機関・福祉施設のBCPに志向した低廉な職員参集状況/安否確認システムの開発
西 謙一(NES株式会社)

1-I-39
災害時における必要薬剤の備蓄方法に関する評価シートの提案
金子雅明先生(東海大学情報通信学部経営システム工学科)

1-I-40
DMAT看護師に必要な看護管理者の支援
國方美佐先生(香川大学医学部附属病院)

1-I-41
多職種連携による透析室災害シミュレーションの取り組み
廣畑由樹子先生(加古川中央市民病院 臨床工学室)

1-I-42
地区防災計画と個別避難計画の連携に向けて
中尾武先生(医療法人健生会 土庫病院)

1-I-43
在宅サービス事業所における新型コロナウイルス感染症発生時BCPへの取り組み
井上加奈子先生(社会医療法人仁生会 細木病院 在宅部)


一般演題 1-I-37

 ある民間病院のBCPを策定するにあたり、自治体が発行する地域防災計画やハザードマップを鑑みて、自院が置かれている立場を理解した上でBCPを策定した件について発表しました。

 地域防災計画をどのように読み取ったのか、どこが病院BCPに反映されたのかを示しました。


 発表後のご質問をいくつか頂戴できました。

 1つは燃料の備蓄に関することでした。備蓄方法と費用負担に関してだったと思います。

 費用負担については『自助』がテーマなので仕方ないことに病院の自費になってしまいます。これについては『受益者負担』と考えると市民なのですが、仕方ないです。

 備蓄の方法について、軽油などは貯蔵施設がおおがかりですが、プロパンガスであれば比較的軽微であること、近くのアパートなどから取り外して持って来ても燃料として使えてしまうことなどを紹介しました。

 さらにカセットボンベについては、在宅医療であれば患宅で保管して貰う事、目安として3日間であれば100本ほどであると回答させて頂きました。


 2つ目の質問は、公助と自助の費用負担の違いについてでした。ご質問して頂いた先生は災害拠点病院でのご勤務経験もあり担当されていたそうでしたが、市中病院では災害対策への補助などがほとんどないことに触れ、どう予算確保しているのか、その予算内でどうしているのか、といった主旨のご質問だったと記憶しています。

 当方のBCP/BCMではまず、当院の目指すゴールや水準を決めてもらい、それを達成するための予算確保や方法の確立をして頂いております。

 言い換えると、それ以上のリクエストには応じないということになります。
 資金提供されている訳ではないので契約や義務も存在せず、出来ることは確実に、できないことは無理しないという考え方です。

 このような状況であることを自治体に説明すると、中には予算確保を試みようとする自治体もあります。
 議会で認められれば電源や水の確保など、少しでも補助が出る可能性がありますが、現状では手厚いものではないという回答をさせていただきました。



一般演題 1-I-38

 医療や福祉のBCPに志向した職員参集システムが無かったため自社開発した経緯などを発表しました。

 本発表において、我々のシステムの強み/弱みを明らかにしました。


 本演題への質問として、入力はどのくらいバラエティに富むのかといった内容があったと思います。

 もっとも簡素な方法は『安か否かを選ぶだけ』と回答しました。
 少し複雑なところでは何百文字でも自由入力できるテキスト枠も設けられる旨を紹介しました。




共同演者

 2日目の午後には、共同演者として名を連ねた演題が発表されました。


 こちらの演題の主たるところは、血圧計の故障原因に多いエア漏れを、血圧計メーカー純正の方法で実施する場合と、エア漏れ測定器を使った場合で比較した結果を報告しました。

 この測定器は発表者が開発したオリジナル品です。今回はその開発経緯は関係ないのですが、開発の目的としては測定の簡便化であった旨は紹介されました。

 メーカー純正の方法で大きな課題であった部分について、座長からも質問がありました。
 280mmHgまで加圧して、1分以内に0mmHgまで下がるような大きなリークがあると、メーカー純正の方法では測定開始基準時の圧が0mmHg、測定終了時の圧が0mmHg、2点間の差圧は0mmHgなので『漏れはない』という結果になります。
 それをメーカーが許すという点について座長からも疑問視するコメントが出ていました。

 今回はメーカーを否定するのが仕事ではなく、短時間で正確に測定できることが明らかになったという内容でしたので、メーカーについては深掘りしませんでした。
 メーカーの純正方法では、ストップウォッチは外部調達であるため計時が圧測定(漏れ検出)と非同期である点も注目されるところでした。
 漏れ測定器はその課題を解消しているので、計時も加圧も漏れ検出も同期します。

 同様に、測定中に人が傍にいるべきかどうかについても、メーカー純正は『常時』であるのに対し、開発品は測定開始時のみで良いので、拘束が少ない事が明らかになりました。




裏番組

 今回の一般演題発表は初日の15時15分からのセッション、16時過ぎまでかかりました。

 ちょうどその頃、同じ神戸国際会議場のM会場ではアフタヌーンセミナー

『タスクシフト/シェア』実現に向けた看護業務の省力化と他職種連携

が開催されていました。

 その演者は三菱京都病院の嶋雅範看護部長でした。共同研究している先生なので聴講したいとは思っていましたが、最初から時間が重なっているのも知っていたので最後だけでもと思って会場へ移動しました。

 3階の発表会場から5階のセミナー会場へ移動する階段で嶋部長と会いました。間に合いませんでした。

 聴くところによると会場は満員、主催者側の方々も居ましたが非常に満足の内容だったそうです。

 オンデマンド配信で拝聴しようと思います。




オンデマンド

 今回の学会はオンデマンド配信があります。

 約1か月間、ウェブで見放題なので、時間が重なっていて見れなかった発表などをチェックできます。




優秀演題

 最終日の16時20分過ぎ、優秀演題が発表されました。

 一般演題会場で最後の演題を聴いて地上に上がったら掲示されているところでした。

最優秀演題賞 2-O-01

横関恵美子先生(四国大学看護学部看護学科)
重症心身障害児者のてんかん発作の早期発見に向けたAI技術活用の可能性の検討

優秀演題賞 1-E-07

森脇睦子先生(東京医科歯科大学病院)
有効な人員配置のための探索的研究~病床逼迫時における人員管理分析手法の一例~

優秀演題賞 2-P-034

堀込由紀先生(群馬パース大学)
日本人看護師の外国人患者に対するケアの困難の体験と工夫

優秀演題賞 CP-5

中村秀夫先生(地方独立行政法人明石市立市民病院)
新型コロナウイルス感染症クリティカルパス




黙食ランチョンセミナー

 神戸国際会議場の周辺は飲食店が多いとは言えない場所なので、ランチョンセミナーはありがたかったです。

 両日ともに10件以上のランチョンセミナーが開催されました。

 今回は黙食ランチ。とりあえずひたすら食べるという時間と、話を聞く時間となりました。

初日はステーキ弁当
2日目は中華弁当

 今回のお弁当は2日とも『まねき食品』さんでした。姫路の会社です。
 今回の学会の帰り、新神戸から新幹線に乗って姫路駅の左手、南側に下図のような光景があったのではないでしょうか。
 地上からのストリートビューだとわかりづらいですが、電車から良く見えたと思います。




学会総括

 去年はウェブ開催で実時間で誰かと重なるということも無かったので、自分の発表に聴講者が居たのかどうかもわかりませんでした。

 今回はしっかりと目視確認でき、ご質問も頂戴できたので発表した甲斐がありました。

 名刺交換もたくさんできたので、少なくとも同じ発表セッションに居た先生方はだいたい交換させて頂きました。

 知った先生がシンポジストとして立たれていたり、昔一緒に働いていた看護部長と偶然会ったり、やはり学会はリアルが良いなと感じました。

 座長の労に慣れてらっしゃる感じの先生方が、今回は少し異変があったような、そんな場面に遭遇しました。

 あるセッション(一般演題)では、第7席まであるところを座長が第6席の発表を終えたところで退席、第7席の演者は演台のところで動けず止まっている状態でした。
 このセッションでは『これでこのセッションを終わります』や『ご協力ありがとうございました』といった締めの挨拶もなく、無言で座長が立ち去ったので、そのあたりでも『終わったの?』という感じでした。
 聴衆は当然ながら第7席があると思っていますので、なぜ中座したのかわからず、無益な時間が過ぎました。

 最終日の午後、あるセッション(一般演題)では座長と演者でバチバチっという感じがありました。
 発表がわかりづらかったということを座長が比喩的表現をしたので、演者が『失礼な』と怒った、というものでした。
 演者の発表内容と結論が上手く一致しないというか、どう結び付けているのかわからないので質問があったのですが、そこについてはわからないまま終わってしまいました。
 次の演者に対しては、座長が所属名を間違えてしまい、取り違えてはいけない対極にあるような施設名を行ってしまったのでまた『失礼な』と演者が発する場面がありました。
 2演者が連続して『失礼な』と座長に言う、こんなセッションも見る事がありません。

 初日の朝一番で参加したシンポジウムは良かったので『いつもどおりだな』と思って始まった学会、自分の発表時の座長も良かったので、私にとっては問題なしでした。

 1つの会場では入りきらないからとビデオ中継で聴講することになったセミナーがあったのですが、メイン会場とサテライトとの差が大きかったです。
 座長に悪気はないのですが、質問はメイン会場の人にしか権利がなく、サテライト会場は置いてけぼりという感じでした。
 発表者の表情も見えないですし、質問者もわからないです。
 自ら選択してサテライト会場なら仕方ないですが、事前通告で会場指定があったセミナーなので、ご不満のある方々が居られたようです。
 メイン会場に入れる人数で切ってしまい、抽選で何名様という方が良いのか、あるいはメイン会場なら有料、サテライトなら学会参加費の中に含まれるというプレミアム化するのが良いのか、今後の検討課題ではあると思います。

 まだ飲み会をする状況ではないので、黙食ランチョンは大人しく一人で食事、朝食や夕食を共にすることもなく、そこでの交流はありませんでした。
 以前であれば夜は遅くまで飲み歩き、朝食はホテルビュッフェで誰かと会って一緒に朝食という感じでしたので、そこは戻りそうにありません。

 今回は自宅から近いのでバイクで会場入り、ホテルは取らずに自宅から通いました。飲み会があるならホテルを取ろうと思って調べてはいましたが、コロナ患者も増加傾向にあったので、これは無理だなと思いました。

 来年は横浜で開催ということで、今からホテルを取っておきたいと思いました。