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安全な車中泊(臨時編) | NES’s blog

 今日の午後、石川県能登半島の先端、珠洲市で大きな地震がありました。

 避難所リストを見る限りでは避難者数に見合ったスペースが確保されていない可能性があるので、車中泊をしようと考える人も少なく無いと思います。

 車中泊はできず、避難所にも入れないという人、とりあえず外に出られる格好で寝ましょう。
 今日は1階のガラスが無い廊下などに布団を敷いて、いつでも玄関から飛び出せるように靴を履いて寝ましょう。
 枕元には充電しながらスマホを置き、緊急地震速報が聞こえたら飛び出しましょう。

施設名所在地電話避難スペース受入可能人数
宝立公民館宝立町鵜飼卯部46番地84-1500和室 15人
和室以外 25人
40人
上戸公民館上戸町寺社2字57番地182-0140和室 10人
和室以外 23人
33人
飯田公民館飯田町10部20番地282-0023和室 16人
和室以外 23人
39人
若山公民館若山町古蔵寅部60番地182-6153和室 12人
和室以外 28人
40人
直公民館野々江町ホ部80番地182-3798和室 9人
和室以外 25人
34人
正院公民館正院町正院22部2番地182-0416和室 14人
和室以外 31人
45人
蛸島公民館蛸島町ヨ部139番地82-3202和室 9人
和室以外 30人
39人
三崎公民館三崎町宇治ヨ部114番地1388-2049和室 40人
和室以外 3人
43人
日置公民館折戸町チ部34番地86-2220和室 10人
和室以外 20人
30人
大谷公民館大谷町2字57番地487-2222和室 10人
和室以外 22人
32人




臨時の車中泊

 予め準備している場合の車中泊については後述しますが、急遽車中泊を選択せざるを得なくなった方々に向けた情報提供をします。




食料

 車中泊に出掛けるとなったときに、食事はどうするのか考えます。

 塩、醤油、ダシ、七味、ソース、ケチャップなど、調味料を持参すれば、その後に調達できた食べ物をアレンジできます。

 可能であれば家を出る前に急速で炊飯をして、数食分の白米を持ち出せると良いです。季節によっては食中毒の恐れがあるので直近の1~2食分に留めて置く必要があります。
 おかずが用意できる場合は良いですが、無ければ調味料でごまかしましょう。

 パンはどこでも食べられ、日持ちするので良いですが、今から調達は難しいかもしれません。

 菓子も良いです。煎餅などの米菓は腹持ちも良いので、あれば持ち出しましょう。
 あまり塩分の多い食べ物だと水分が欲しくなり、水分を摂ればトイレが近くなるので、トイレの無い場所に行く場合には塩分にも配慮が必要です。

 コンビニやファミレスが開いているのであれば調達可能かもしれませんが、コンビニは在庫が補充されない可能性もあるので注意が必要です。
 車中では湯を沸かすことができないので、カップ麺は無理、電子レンジを使うようなレトルト食品も無理です。




飲料・水

 ペットボトルや缶の飲料は、最大量を積載してしまいましょう。最悪、食べ物がなくても水分さえあれば数日は生き延びられます。

 空きボトル、水筒、バケツ、タッパ、何でも良いので水道水を入れて持ち出すと衛生用途で使えます。
 手を洗う、トイレをしたあとに流す、風呂の代わりの清拭に使うなど、車中泊での不便な生活の中で衛生を保つには水が必要です。




コップ

 できればプラや金属の割れないコップを人数×2個くらい持ち出すと良いです。

 飲食用と衛生用(歯磨き用)と分けても良いですし、水分補給用とスープなどの食事用としても良いですし、とにかく複数個を同時に使用できることに意味があります。




カセットガスコンロ

 飲食店で鍋料理を注文すると一緒に出て来ることの多いカセットコンロは、自宅に保有している人も居ると思います。

 これがあれば湯も沸かせるようになるので、持っていれば持ち出しましょう。

 ただし、施設の敷地内では火気厳禁というところも多いので、使える場所を探すのは苦労します。
 風が強いと火が消えるのですが、車中での点火は絶対にやめましょう。




毛布類

 車中は寒いです。夏であれば耐えられない暑さです。

 1人1枚ずつ毛布は必要です。その上から布団が要るのかどうか、昨日の晩の寒さを思い出しながら持ち出すかどうかお考え下さい。

 車のエアコンを使えば良いのですが、アイドリングしていても良い場所であるのかどうか、燃料の残量が足りるのかどうか、併せてご確認ください。




着替え

 自宅に戻れるようであれば1泊分でも良いと思いますが、戻れない可能性があれば3泊分くらいは用意しておくとよいです。

 余分に用意しておければ、困っているご近所さんや同級生に貸してあげることもできます。




タオル

 タオルはたくさん欲しいです。マルチに使えます。

 毛布と身体との隙間が寒さを助長するので、その隙間を埋める際にタオルを使うことができます。
 首にタオルを巻くだけでも風の通り道を塞ぐ効果があります。

 枕や肘あてなど、姿勢の保持にも便利です。

 衛生を保つためにもタオルは使われます。手洗いや洗身などに使えます。

 車の目隠しにも便利です。
 車中で着替える場合だけでなく、老若男女の区別ができないように常に目隠しするにもタオルは便利です。

 ありったけのタオルを持ち出しても良いのではないかと思います。




ハブラシ等

 ハブラシやせっけんなど洗面所にあるものは、とりあえず洗面器か何かに入れて持ち出しましょう。

 ドライヤーは電源がないと使えないので要らないかもしれません。




イス

 キャンプ用のイスなど、屋外に置いて使えるイスを持っているならば、ぜひ持ち出しましょう。

 車中の座席は座り心地が移動用です。

 足を延ばせる椅子は重要です。




行き先

 車中泊に適している場所はどこか、を考えないと他人に迷惑をかけたり、二次災害を引き起こしたりします。

 自宅が心配なので明日も自宅の様子を見に行くと思います。自宅から遠く離れるということは考えづらいと思いますので、なるべく近くで探します。


トイレがあると良い

 滞在は車中でも、トイレは外になります。

 トイレがない場所で滞在すると、誰かがトイレに行きたくなれば徒歩で行くか、車ごと移動になります。


広く平らな場所

 市が校庭や公共施設の駐車場などを開放していれば、そこを利用します。

 法律としては許されないと思いますが、工業団地や農道などの広い道路で、皆が片側に整然と車を並べて車中泊できるようであれば、騒音問題や引火問題も無さそうなので場所を借りれると良いと思います。

 私有地になりますが、スーパーマーケットやパチンコ店など広い駐車場を持っている企業が場所を提供してくれるようであればお借りできると良いです。
 このとき、立体駐車場は火災の危険もあるので避けた方が良いです。


住宅から300m以上は離れて

 民地、特に住宅の近くでのアイドリングは避けた方が良いです。
 住宅で就寝中の人に対し、自動車のアイドリングはかなり響きます。うるさくて眠れないということはよくあります。特に普段は静かな住宅であればなおさらです。

 50mくらいの位置でアイドリングしていれば気づくと思います。
 筆者が被災したときは、300mくらい先のエンジン音も聞こえました。普段は窓を閉めて寝ますが、全開で寝ざるを得なかったので、静かな深夜にはエンジン音が鳴り響きました。


火災注意

 河川敷や野原、とくに今週は全国的に乾燥しているので注意が必要です。
 排気筒(マフラー)の熱で草が燃え、野焼き状態になる可能性があります。筆者は20年ほど前に河川敷でそのような状況を経験したことがあります。近くに停められていたハイラックスサーフのマフラーの下から焦げていきました。


燃料調達に配慮

 ガソリンの調達についても考える必要があります。
 暗闇を運転して事故を起こすのも怖いので、できれば明るいうちか幹線道路を使い、ガソリンスタンドの近くまで行っておくと良いかなと思います。
 朝には満タンにして、満タンの状態で自宅に戻ると次の行動範囲が広くなります。

 明日の晩も車中泊になるようであれば、ガソリンについてはよく考えて置く必要があります。




事前準備できるならば

 十分な時間を作って準備できる場合には、色々と用意できます。

 自動車の電源で使われている12V用の炊飯器や湯沸かし器がJPN社から発売されています。タケルくんとワクヨさんという商品ですが、これは便利です。

 パック御飯とレトルトカレーを10個以上ローリングストックしています。
 レトルトカレーは甘口と中辛を10個ずつは備蓄しているので20食は大丈夫です。

 筆者はカセットガス発電機を持っていますので、車中泊する際には持って行く予定です。
 筆者は蓄電池も併用しています。ソーラーパネルか発電機で充電して、静かな夜間は蓄電池で過ごす予定です。

 寝袋も重要です。
 車中で使うものですが、車外でも使えます。
 他人の家に泊めてもらうことができる場合にも、寝袋があれば布団の無い家にも泊まれます。

 古典的なラジオも有用です。スマホは電池を温存したいですし、車もエンジンをなるべく切りたいのですが、情報収集も重要です。