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BLOG 電気工事

充電ドリル 20年超で更新 | NES株式会社

充電ドリルを新調

 今から20年以上前、最初に起業した有限会社の開業資金で買った充電ドリルが今でも現役で働いています。

 しかし、バッテリの劣化が顕著、最近は接触不良で全く動かないという事も幾度か経験し、更新時期かなと考えていました。

 そして今回、PanasonicのEZ75A9を調達。20年前と同じPanasonic(当時は松下電工)のドリルを選定しました。


まずはネットで調査

 家電品を買うときと同じ様に、まずは下調べから入ります。

 ホームセンターに陳列が無い機種もあるので、ネットで調べた方が良いと思います。
 買うのはホームセンターでも、ネット通販でも、電材卸でも製品自体は同じだと思います。
 違いはアフターサービスかもしれませんが、ネット通販が普遍的な今、ネット通販だからといってメーカーさんも対応しない訳ではないと思います。


マルチインパクトドライバー

 今回の調達は『マルチインパクトドライバー』に絞りました。

 電気工事屋に必須の機能は穴あけだと思います。壁や柱などに穴を開けますし、器具や材料も穴あけ加工します。相手は木材、鉄、プラ、色々な素材です。
 ある程度のトルクを掛けても大丈夫であり、何発も連続して穴あけもできる、そういったデバイスが要求されます。

 加えて、ネジ締めの回数も多いので、インパクトドライバの機能も欲しいなと思ったので、マルチインパクトというドリルドライバーとインパクトドライバーの1台2役のデバイスを選びました。


各種最高位の価格比較

 Panasonicの電動工具のページを見ると『種類別商品一覧』には以下の製品群が紹介されています。

 それぞれの説明はPanasonicのウェブサイトでご確認頂ければと思いますが、今回調達のマルチインパクトドライバーを、もし別々にドリルドライバーとインパクトドライバーで2台購入したらどうなのか、比較してみました。
 それぞれ、商品一覧を開いたときに左上、最上段の最初に出てくる機種を最上位機種として比較しました。

マルチ
インパクト
ドライバー
ドリル
ドライバー
インパクト
ドライバー
最上位機種EZ75A9EZ74A3EZ76A1
見出し14.4V/18V両方の電池が使える「デュアル」タイプのマルチインパクトドライバー。本格ドリルで穴あけに強い!14.4V/18V両方の電池が使える充電ドリルドライバー。新開発「Smart BL」でモーター制御が進化し、穴あけが粘り強く、速くなりました。耐久力・速さトップクラス、新世代インパクト登場!「Smart BL」搭載で連続作業に強く、ネジ締めが速い!
発売2019年4月2019年9月2019年8月
チャックワンタッチビットロック方式キイレスチャック
(Φ1.5~Φ13mm)
ワンタッチビットロック方式
最大締付トルクインパクト:135N・m
ドリル高速:10N・m
ドリル低速:28N・m
高速:12N・m
低速:32N・m
剛性体締付低速:50N・m
強:170N・m
中:150N・m
弱:26N・m
即フル:170N・m
回転数インパクト:0〜2,300回転/分
ドリル高速:180〜1,200回転/分
ドリル低速:60〜380回転/分
高速:70~1,800回転/分
低速:30~530回転/分
強:0~2,800回転/分
中:0~1,450回転/分
弱:0~950回転/分
テクス:0~2,800回転/分
即フル:2,800回転/分
打撃数インパクト:0〜3,500回/分強:0~3,100回/分
中:0~2,500回/分
弱:0~1,800回/分
テクス:0~2,500回/分
即フル:3,100回/分
クラッチ作動
トルク
21段切替
(約0.7〜4.4N・mまで約0.2N・mきざみ)
18段切替
(約0.5〜4.4N・mまで約0.23N・mきざみ)
寸法/質量《18V 5.0Ah》
全長198×全高242×幅61mm
1.9kg
《18V 5.0Ah》
全長189×全高254×幅68 mm
2.0 kg
《18V 5.0Ah》
全長127×全高240×幅60mm
1.7kg
本体定価33,000円34,800円25,600円

 大きな違いは先端部です。
 インパクトはワンタッチビットロック式といって、ドライバーなどの先端パーツが『カチッ』と嵌り、抜けない、ズレないという構造です。
 対してドリルドライバーは無段階調整、チャックという先端を絞るような構造の物が、先端ビットの太さに合わせて調整できます。鉄工ドリルは3~4mm径の物を多用しましが、こうした物を噛む事ができるのはチャック式です。

 ドリル機能はマルチタイプと専用機で差がありますが、概ね現場作業では問題ない範囲だと思います。
 鉄工所などで微細な加工をする場合は、回転数やトルクの違いが大きく影響しますが、現場では『穴があけば良い』という程度の使い方ですので、問題ありません。


実勢価格

 Amazonで調べた実勢価格(2021年3月28日18時)では、LJタイプの電池2個・充電器・ケースが設置になっている物で、マルチインパクトが44,000円、ドリルドライバーが50,000円、インパクトドライバが38,181円でした。


マルチインパクト EZ75A9

 性能だけで見ると、主に電気工事につかう部分ではドリルドライバーが魅力的でしたが、インパクトを単体で買うほど使わないので、たまに使う機能と位置付けてマルチインパクトにしました。

 また20年使うと考えれば、最高位を選んでおくべきかと思いまして、リストの一番上、EZ75A9を買いました。

 選んだのは5AhのLJタイプ電池パックが2個附属するパッケージ商品です(EZ75A9LJ2G)。

本格ドリルで穴あけに強いマルチドライバーです。メチャスムースに穴が開きます。インパクト機能があるので、ネジ打ちは普通のドリルドライバーより強いです。

配送されました

 注文翌日、もう届きました。
 注文したのは営業時間前の深夜でしたが、すぐにご対応頂けたようで記録を見ると12:37に集荷、翌9:43配達完了となっています。本当に迅速に対応して頂けて良かったです。

 中身はこんな感じです。

 本体、充電器、電池×2個、取扱説明書、保証書が入っていました。
 取扱説明書と保証書は現場では使わないと思いますので、オフィスに片づけておくことにしました。

 あとはテプラで名前を書いて終わりにします。

 必要に応じて、3Dプリンタでアクセサリを作ろうと思います。


別売品(オプション)

 マルチインパクトドライバーにバッテリ2つ、充電器、専用ケース、これで揃ったと思うと、違います。

 電気工事屋は穴あけが仕事、多種多様なドリル(刃)を使えるようにならなければならないため、別売のチャックを買いました。


チャックは2種類

 チャックにはキーレスタイプと、チャック回しが付いてくるキー付きタイプがあります。

 100Vの商用電源で動くドリルはトルクも大きいためチャックをしっかり締め付けないと空回りしてしまいます。

 充電ドリルではそこまでトルクがかからないので、キーレスタイプで十分だと思います。
 コードレスで持ち歩くのに、キーが邪魔にもなります。


口径がポイント

 アタッチメントとして装着する別売チャックには最大口径が10mmの物と、13mmの物が存在します。

 Panasonicの純正ドリルチャック(EZ9780)は1.5~10mm口径となっています。
 そしてチャックはキータイプです。

 これまでの充電ドリルでは最大12mmの鉄工ドリル(刃)を使ってきました。4分の全ネジで使います。
 これを噛むことができるのは口径13mmタイプ、すなわち純正品はNGでした。


キーレス、13mm

 キーレスで口径13mmで検索すると以下の商品が見つかりました。

 価格は見ての通り平均的いえばそうですし、バラバラといえばバラバラです。

 壊れやすいとされる軸を交換できるのはベッセル、高儀です。他の製品は交換不可とは書いてないです。ベッセルと高儀は交換可能と書いてあるので、メンテナンスができそうです。

 普段、東大阪市役所の方々にお世話になっているので、本社が東大阪にある株式会社ベッセルの商品を買う事にしました。


 一応、これで必要そうな物は揃ったので、新しいアイテムを持って工事に出かけられます。

 古い道具は引退ではなく、活用方法を改めて、次の人生を歩んでもらいます。

新旧2台並んで記念撮影
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お知らせ 医工連携 医療機器・設備・環境

第31回日本臨床工学会(熊本) | NES株式会社

 2021年の日本臨床工学会は熊本で開催されます。

 5年前の4月14日と4月16日、熊本には大きな地震が二度あり、熊本城の損壊など様々なニュースが流れました。
 地震のダメージが大きかった熊本市民病院は全患者の転院を余儀なくされましたが『災害に強い病院』として移転・再建され、2019年に新病院がオープンしました。

 その苦労を重ねた熊本では今年、COVID-19という新たな強敵と対峙し、医療現場の課題を共有し、解消するべく様々なセッションが予定されています。

 学会長は弊社代表とも10年以上の親交がある山田佳央先生です。
 開催に至るまでに相当な苦労をなされていますが、参加者の皆さんが充実した顔でお帰りになっていくのを楽しみにされていると思いますので、ぜひ参加される皆さんは有意義な期間を過ごして頂ければと思います。

[Link] 第31回 日本臨床工学会

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知る・学ぶ・楽しむ 電気工事

LANケーブルの端末処理 | 登録電気工事業者 | NES株式会社

 電気工事士法に係る作業を実施する場合は、電気工事士の免状取得者でなければ家庭内の設備であっても工事はできません。
 LANケーブルは情報通信に用いられるため、エネルギーを運ぶ電力線とは異なり、電気工事士免状を必要としない工事と解釈されています。

使用物品

汎用品

  • カッターナイフ
  • ペンチ・ニッパ(使わなくても作業できます)

専用品

  • LAN端子(コネクタ)
  • LAN端子かしめ工具
  • LANケーブルチェッカー(使わなくても作業できます)



被覆を剥く

 LANケーブルの一番外側の硬い被覆を剥きます。

 適当な位置に、カッターを直角に当ててぐるりと一周回し、表面に傷を付けます。
 芯線の被覆は傷つけないように気を付けます。

 傷を入れた位置で被覆を取り除きます。

カッターで被覆に傷を入れます
被覆を剥がします

色の順に並べる

 芯線は色の順で並べます。

 一般的にはB配線を使います。橙、青、緑、茶のツイストに分けます。


1本ずつに分けて整える

 ツイストペアのよりをほどきながら、1本ずつまっすぐになるように整線します。


隙間なく並べる

 8本の線が隙間なく並ぶように指で保持します。


一直線にそろえてカット

 芯線の先端はコネクタに差し込んで、並んだ状態で保持されます。

 芯線の先端は横並び一直線、きれいに揃うように切ります。


コネクタを差し込み、かしめる

 芯線の先端に、色の順番がズレないように慎重にコネクタを差し込みます。

 奥に当たる感じ、目視でも奥まで行った事を確認します。

 専用工具でかしめてコネクタを固定します。


ケーブルチェッカー

 最後はケーブルチェッカーで確認して終わりです。


器具調達の参考

LANの端末のコネクタです。ボリュームディスカウントが大きいので何か所も作業しそうであれば100個入りを買ってしまえば失敗を恐れずに作業できます。
LAN端子(コネクタ)をかしめる工具です。これ1つですべてできるので、LAN自作には不可欠なツールです。どこのブランドが良いとかは無いので、手に入る物を使えば良いと思います。
LANケーブルの通線状態をチェックするデバイスです。昔は数万円しましたが、今は1千円で買えます。



壁埋込の配線器具

 壁埋込の配線器具の場合も電線の被覆を剥くところは同じです。

 配線器具への電線の接続方法は商品毎に異なりますので、調達した製品の取扱説明書などをご参照ください。


 配線をしっかりと接続したあとは、余分な電線を切るのですが、その前にLANケーブルチェッカーを使って通電状態を確認します。
 そのときにコネクタに差し込んで使うLANケーブルは、確実に通電できる物を使います。


 通電チェックを終えたら、壁に納めます。
 この日はPanasonicのフルカラーの取付枠と、コスモシリーズのホワイトの1個用プレートを使って仕上げています。
 プレートは他のコンセント等と同じシリーズを使うと違和感が少なくなります。


器具調達の参考

 LAN配線の『メス』です。壁埋込に準拠しています。普通のコンセントやテレビなどの埋込配線器具と同じ規格のカバープレートなどが使えます。
壁埋込の1個用プレートです。真ん中にLANを1つ設置という場合に使います。2つなら2個用プレートを使います。
LANケーブルの通線状態をチェックするデバイスです。昔は数万円しましたが、今は1千円で買えます。

 このページに掲載されいている内容は作業の安全性や確実性は保証されません。各自のご判断でご参照ください。

 難しいな、怖いなと思う方はお近くの電気工事店にご相談されると良いです。

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既築ビル防犯カメラ新設工事 (2) 屋上 | NES株式会社

屋上を見守りたい

 今日はビルの屋上にある設備を見守りたいというご要望にお応えする工事をさせて頂きました。

屋上より更に上にある塔屋には高置水槽が設備されている
屋上(6階の上)の電気室や空調室外機

 前回の防犯カメラ工事は既築ビルのエントランス、地面に近い作業でしたが、今回は地上20メートルくらいでの作業、一部は柵も無い塔屋での作業となりました。

[Link] 既築ビル防犯カメラ新設工事(1)エントランス


屋上への通線

 テナントビルは電力と通信の配線が共用部から各戸へと配られるため、共用部には全フロアー共通のパイプスペース(パイプシャフト)が設けられていたりします。

 しかしながら、屋上は別です。エアコン等の専用配線や配管はありますが、電話やインターネットなどの通信線は屋上には用事が無いので配線・配管されていません。

 したがって、新たに配管・配線をする必要がありました。

よくある共用部の通線管
よくある共用部の弱電盤

屋外から管理人室へ

 まずは屋上から配管(PF管)を下へ垂らして配管を開始しました。

 屋上から下を覗く事ができないので、適当な長さを垂らしたら下へ行って長さを確認することにしました。
 何往復か必要かと思いましたが、管理人室の窓を開けると、配管の先端が目の前にあったので、一回で終わりました。

 画像の通り、先端にはアウトレットボックスを取り付けて先端を固定、屋上で配管を引き上げて仮止めし、各階の窓からサドルで固定していきます。

 アウトレットボックスから屋内へゴニョゴニョと工事をして、通線孔をつくります。

屋外配管の施工途中(配管を屋上から管理人室に垂らしている状態)
上階でサドル固定
電気工事でよく使われるボックスです。本業としている事業所であれば箱単位で在庫している物ですし、卸さんには大量に在庫がある商品です。
PF管用のボックスコネクタです。これを使ってアウトレットボックスにPF管を接続します。
PF管です。適当な長さにカッターナイフで切って使います。太さは色々とありますがLANケーブル数本であれば16で足ります。細い方が取り回しはしやすいです。

配管両端の位置決定と通線

 屋上の配線末端位置を決めて固定します。

 配管の両端が決まったので通線します。
 LANケーブルなので途中接続はNG、一本で端から端まで行きたいので、屋内側に必要な長さも計画します。

 屋上側から線を入れると、重さで物理的に下へと移動してくれるので配線(通線)はラクです。
 縦移動の分は通線ツールなしで通っています。外壁から屋内へ通す際には通線ツールを使いました。

 PoEの装置を使うため、管理人室から屋上への電源配線は不要です。LANケーブル1本だけ通します。

 配管内だけでも20m近く、屋内でも10m近く使うのでLANケーブルは長さにゆとりのある物を使いました。

屋上側の配管末端の位置を決めて、屋上側(高い方)から通線
管理人室の外から通線孔を通って屋内へ配線を取り出す
非常にコシのあるステンレスワイヤです。屈強です。管内配線作業には不可欠です。天井裏などでも活躍します。今回、HUBの電源を取るために天井裏を10mくらい、ワイヤが走行して配線を成功させました。必須アイテムです。
PoE機器に使うという事でCat6のケーブルを使用しました。端末は処理されていない100m巻のLANケーブルを2つ用意しました。管内に配線が複数入るときは2巻あるLANケーブルを上手く組み合わせて使います。

屋上の上の塔屋工事

 屋上の上に飛び出る塔屋はエレベーター機械室を兼ねており、なかなかの広さがあります。

 ここにある排水溝が詰まると危険なので、排水溝の詰まりを監視するカメラを設置します。

 また、高置水槽があるので、その異常も検出するために排水溝と高置水槽の両方を監視できる位置にカメラを設置します。

 まずは道具と材料を、ハシゴを使って持って上がります。
 今回、20kgあるコンクリート塊を持って上がったのですが、命綱(安全帯)を使って慎重に持ち上げました。


コンクリート塊にカメラを固定

 防水がしっかり施工されている屋上ではビス穴1つでも防水が破綻するので、穴あけ工事はできません。

 そこで今回はコンクリート塊を設置し、そこへカメラを取り付けて監視する事にしました。


あと2台は塔屋の側壁

 今回、写真を撮る前に雨が降ってきてしまったので記録が無いのですが、あと2台設置しています。塔屋の側壁に設置し、電気室(キュービクル)やエアコン室外機を観察しています。

 深夜でもしっかりとした画像が手に入ります。

塔屋側壁カメラ試写(深夜0時頃)
塔屋側壁カメラ試写(深夜0時頃)

HUBは塔屋側壁

 管理人室から屋上までは配管を通し、配線も終えていますが、電源供給を兼ねたHUBの位置は未決定のままでした。

 カメラ位置が決まったところで、HUBの位置を決めました。

 屋上で下からの配管・配線をキャッチしているアウトレットボックスの真上、床から180cmくらいの高い位置に設置しました。

 この真上には塔屋屋上から来た配管を受けるアウトレットボックスを設置し、そのボックスには防犯カメラも設置しました。

 全4本の配線がそのアウトレットボックスからHUBを収めるウォルボックスへと配管内を通って敷設されました。

 雨天のため、写真がありません。

5ポートありますが、PoEは4ポートです。1つは普通のLANです。今回の使い方で言えば、4つのPoEポートにカメラが接続されます。
ミライのウオルボックスです。定番商品です。屋外に設置しても大丈夫です。扉には南京錠をかけることもできます。

HUBの位置に合わせて端末処理

 各方面からの配線は、カメラセットに付属していた配線を使用しました。
 1本を除き有り余る長さなので、カットして端末処理しました。

 並べ方ですが通常は『B配線』を使います。

T568A配線
T568B配線

 道具と材料は、下記2点だけあれば足ります。

 この先のカメラ設定などは、以前の工事を参考にして頂ければと思います。

[Link] 既築ビル防犯カメラ新設工事(1)エントランス

LANの端末のコネクタです。ボリュームディスカウントが大きいので何か所も作業しそうであれば100個入りを買ってしまえば失敗を恐れずに作業できます。
LAN端子(コネクタ)をかしめる工具です。これ1つですべてできるので、LAN自作には不可欠なツールです。どこのブランドが良いとかは無いので、手に入る物を使えば良いと思います。

台風でも遠隔監視

 今回は防犯ではなく保守・保全のための監視カメラですので、対象物が昼夜を問わず見える事が重要になります。

 試写映像では十分に対象物を捉えられていましたので、あとは微調整をして工事完了になります。

監視カメラの試写映像(深夜0時頃)

防犯カメラ

 今回は既築ビルに防犯カメラを設置する工事をさせて頂きました。
 工事は2人日(2人工)でした。

 800万画素のPoEカメラは施工がラクな上にクリアな画像が入手でき、目的を果たしました。

 使用機器は下記の商品です。

PoEの防犯カメラセットです。カメラ4台、レコーダー1台がセットになっています。マウスも付属します。LANケーブルは防水コネクタを付けた物が4本同封、1本15mくらいです。これまでに数台調達しましたが特に不具合などは経験していません。
5ポートありますが、PoEは4ポートです。1つは普通のLANです。今回の使い方で言えば、4つのPoEポートにカメラが接続されます。

 屋上作業などは作業者の安全確保、防水などの建物の保全など経験・知識・技術がないと難しい部分もありますので、DIYで施工をお考えの場合は、何かあったときの損害・危害も検討した上で、プロに依頼すべきか決定すると良いでしょう。

 例えば装備品。私は下記の安全靴を履いて作業しています。靴だけで7~8千円します。救急隊も使っている業務用なので30cmまでラインアップがあり、私は29cmを使っています。
 ハシゴの昇降などの際には安全帯も装着しています。安全帯は足場作業用と柱上作業用で多少の違いがあり、柱上作業用は身を委ねて作業をするので、よりしっかりしたロープになっています。安全帯を付ける腰ベルトも業務用です。腰ベルトだけで1万円以上したと思います。

 救急隊も愛用している運動性に優れた安全靴です。安全靴なので先端には鉄板が入っています。クギを踏んでも、踏み抜いてしまうリスクが少ない靴です。履きやすく、脱ぎやすいです。歩き回っても疲れません。スーツにも違和感が少ないデザインです。すごく、良いです。

 安全第一、生命優先、ぜひご検討ください。


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[Link] 既築ビル防犯カメラ新設工事(1)エントランス

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既築ビル防犯カメラ新設工事 (1) エントランス | NES株式会社

 DIYでチャレンジしたいという方が居られますので、使用物品等をお買い求めになりやすいようにリンクを張っておきます。一部、プロ仕様と市販品が不一致な点がありますがご容赦ください。
 免許が必要な作業や、高所作業等で危険を伴う場合は電気工事業者を要請する事を強くお勧めします。

シャッターにイタズラ描き

 大阪の天神橋筋商店街にあるテナントビルの1階、お店のシャッターに落書きをされてしまったそうです。

 現場を見に行くと、ちょうどペンキ屋さんが作業に来ていました。

ペンキ屋さんが落書きを消す準備中

抑止力としての防犯カメラ

 できれば犯人を捕まえて欲しいとビルオーナーさんはおっしゃっていましたが、捜査は警察の仕事なので捕まるかどうかはビル側では管理できません。

 しかしながら、犯罪が起こりにくいビルづくりには方策がいくつかあります。

 今回は防犯カメラを設置して、抑止力にしようという事でご相談頂きました。




目次

  1. シャッターにイタズラ描き
  2. 抑止力としての防犯カメラ
  3. 管理室⇒共用部⇒カメラ
  4. 情報盤
  5. 縦と横
  6. カメラ設置
  7. 高い所から、失礼します。
  8. カメラの固定方法
  9. 屋外から屋内へ
  10. 共用部にHUB
  11. HUBは電化製品
  12. 共用部~管理室
  13. 端末処理
  14. ケーブル点検
  15. レコーダーHDD換装
  16. ケーブル接続
  17. 片付け前に試運転
  18. フォーマット
  19. カメラ設定
  20. 録画は始まっている
  21. アプリで閲覧
  22. 画角調整
  23. 数週間録画
  24. 防犯カメラ




管理室⇒共用部⇒カメラ

 今回は管理室にレコーダーを設置、カメラは屋外に設置、管理室とカメラ位置はフロアが異なります。

 途中の配線・配管はテナントさんのエリアを通る訳にはいかないため、共用部を通るしか方法がありません。

 配線ルートを確認する作業から始めました。


情報盤

 こちらのビルは昭和40年代築ですが、各階に情報盤(MDF: Main Distributing Frame)があり、電話の端子盤が使われていた形跡は残っていましたが、ほとんどが光ファイバに置き換えられていたので、配管内は線が詰まっている割には使われていない物が多く、今後の追加配線の余地はありそうでした。


縦と横

 情報盤(MDF)を使う事で階と階の縦の通線はできそうな事がわかりました。

 情報盤はクローズド環境のため、共用部に配線を出す方法が必要になります。

 各階を調べてみると、ある階で盤から天井裏への配線ルートが確立されていたので、そこを利用する事にしました。


カメラ設置

 配線ルートが確立できる事を確認した後、カメラの設置を行いました。

 どこかのテナントさんがPF管を垂らしていたので、それを避けながらの設置になりました。

 最初の2台は1階の天井の高さあたりに設置しました。
 おおよそ、ビルの入口を捉える感じで考えています。


高い所から、失礼します。

 今回はビル全体を俯瞰できるように高い位置にも設置しました。

電気工事でよく使われるボックスです。本業としている事業所であれば箱単位で在庫している物ですし、卸さんには大量に在庫がある商品です。
PF管用のボックスコネクタです。これを使ってアウトレットボックスにPF管を接続します。
PF管です。適当な長さにカッターナイフで切って使います。太さは色々とありますがLANケーブル数本であれば16で足ります。細い方が取り回しはしやすいです。

カメラの固定方法

 ここまで簡単にカメラが設置されたかのように書いてしまいましたが、一応プロらしいの技を使っています。

 カメラはすべて、アウトレットボックスの蓋に取り付けています。

 アウトレットボックスは壁にビス固定しています。
 BOSCHのハンマードリルに、6mmのコンクリートビット(ドリル刃)を装着して壁に下穴を開け、カールプラグを打ち込んでビス固定しています。

 カメラ・ボックスの位置決めは画角が最優先ですが、配線・配管ルートや、カメラ自体へのいたずら防止などを考慮して、最適化しています。

昔からあるプラグです。私は業務用なので箱買いしていますが、Amazonでは小分けして売ってくれています。
ボッシュのドリルのそのまま嵌るビットです。ワンタッチで脱着できるので便利です。強度はしっかりしていると思います。なかなか折れる事は無いので、しっかりした1本を買うと良いです。

屋外から屋内へ

 外壁に配管を敷設する事は比較的容易です。

 問題は、屋外から屋内へ線を取り込む方法を考える事です。

 下図はまだ敷設の途中、共用部の窓から配管を降ろしているだけの状態なので窓から配管が出ています。これでは雨仕舞も防犯も悪いので、どこかから屋内へ線を取り込みます。

 今回、防犯上の理由で画像ではお示ししませんが、プロらしい仕事はさせて頂きました。
 配管ごと壁内に入り、共用部の天井裏に入り、共用部の点検口まで行っています。そこまで配管されたので、もしカメラを追加するとか、LANケーブルを差し替えるといった事が起きた際には共用部の点検口からカメラの所まで、管内配線ができるのでラクですし、足場など不要で安全性も高いです。


共用部にHUB

 今回設置の防犯カメラシステムはPoEという種類で、簡単に言うとLAN配線だけでカメラの電源も信号もやり取りできます。

 LAN信号はHUBを介して1本にまとめられるので、屋外にある4台のカメラから出た4本のLANケーブルは、共用部で1本のLANケーブルにまとめました。

 カメラそれぞれにIPアドレスを付与するので、パソコンなどと同じようにHUBを使って配線をまとめます。

 このHUBにはPoE対応機種が必要です。

 カメラからHUBまでは、LANケーブルは途中で接続することなく1本モノで配線しました。
 配管を敷設したので、あまり考えなくても上手くいきますが、通すべき穴などを間違えると、手戻りが多くなります。

 HUBは埃を被って壊れないようにウォルボックスに納めました。

5ポートありますが、PoEは4ポートです。1つは普通のLANです。今回の使い方で言えば、4つのPoEポートにカメラが接続されます。
ミライのウオルボックスです。定番商品です。屋外に設置しても大丈夫です。扉には南京錠をかけることもできます。

HUBは電化製品

 カメラはPoEなのでHUBやレコーダーからのDC電力供給で動作しますが、HUBには100Vの電源が必要です。

 今回、電源の無い共用部にHUBを設置する事になったので、電源を確保する必要が生じました。

 共用部にはコンクリ壁に埋込コンセントがあったので、仕方なく壁面は露出配線、そのまま天井裏に配線を入れて、天井裏は隠蔽配線でHUBまでたどり着きました。

 コンセントの真上の天井から、点検口まで約10m。
 まずはコンセント真上の天井に2cmほどの丸穴をあけて、勘を頼りに通線ワイヤを入れて点検口を目指しました。なんとなく『行ったな』と思ったところで点検口から天井裏を覗くと、しっかりとワイヤが近づいて来てくれていました。

 これで天井裏の配線は成功しました。

 電源側は既設埋込コンセントの所にモールボックスを設置、モールボックスからモールを天井まで敷設、モール内にVVFケーブルを敷設、目的地まで電源供給します。
 モールボックス側は、元の埋込コンセントを取り付けて作業完了です。

 負荷側は、今回は露出コンセントを設置しました。
 誰かに見られるような箇所でも無いので、頑丈、低価格、という事でパナソニックのコンセントを使いました。

電源配線に必須のケーブルです。電材卸に行けば普通に在庫されているケーブルです。ブランドとしてはヤザキは有名です。巻線長さで価格が変わりますので『安いな』と思ったときは長さをご確認ください。
モールボックスです。今回は、既存の埋込コンセントの所にこの箱を取り付けて、露出配線を導き出せるようにしました。一般家庭ですと使いづらいですが、ビルの共用部でしたので容認してもらいました。
電線カバーなどとも呼ばれる『モール』です。1号というのは太さで、今回のようにVVFケーブルを収めるのであれば1号がちょうどよいです。
露出型のコンセントです。パナソニックの定番商品です。今回は露出での設置なのでコレを使いましたが、モールボックスを設置して埋込コンセントを使う方法もあります。

共用部~管理室

 いよいよ共用部から管理室へと行きます。

 先ほど設置したHUBから管理室まではLANケーブル1本、途中でつなぐことなく一気に向かいます。

 今回は、ある階の天井裏から点検口を2つ通ってMDFにたどり着き、そこから管理室のある階のMDFへ配管経由で渡り、MDFから管理室内へと入りました。

 管理室内はいくつかの弱電ボックスがありましたので、まずは1個目のジャンクションボックスへ配線、そこから2個目へと配線を通して配線完了となりました。

 このルートを、1本のワイヤで往来しました。
 LANケーブルは管理室で伸ばして置き、HUBを設置した位置から順にワイヤを通して進み、管理室でワイヤにLANケーブルをつないで、戻ってきました。

 この時点でLANケーブルの先端(端末)は処理されておらず、すなわちコネクタはついてません。

非常にコシのあるステンレスワイヤです。屈強です。管内配線作業には不可欠です。天井裏などでも活躍します。今回、HUBの電源を取るために天井裏を10mくらい、ワイヤが走行して配線を成功させました。必須アイテムです。
PoE機器に使うという事でCat6のケーブルを使用しました。端末は処理されていない100m巻のLANケーブルを2つ用意しました。管内に配線が複数入るときは2巻あるLANケーブルを上手く組み合わせて使います。

端末処理

 LANはコネクタ化されないと使えません。

 これまで管内を通した配線はすべて、端末処理されていません。
 端末処理してあると管内を通せない上、作業途中でツメが折れてしまい使い物にならなくなってしまいます。

 端末処理は専用工具と専用材料を使います。

 ケーブルには8本の線が入っており、2本ずつツイストしていますので、それをほどいて横並びにします。
 並べ方ですが通常は『B配線』を使います。
 下方の写真は中国製のカメラに附属していたケーブルですが、B配線です。家電量販店で売っているLANケーブルも、100円均一で売っている物もB配線です。

T568A配線
T568B配線

 処理方法は、LANケーブルの外装を剥き、8本の電線を顕わにします。剥きが短いと、後の整線作業が難しくなるので、10cmくらい剥くと良いです。

 ツイストされた4組8本の電線をまっすぐに整線し、上述の順番になるように並べます。

 キレイに並んだら、崩れないように指で押さえて、まずは電線の長さを調整します。ちょうど良い長さで切り落とします。
 ちょうど良い長さは、コネクタの先端部分まで芯線が届き、かつ露出する部分では芯線が見えず外装で守られる長さです。だいたい1cmくらいです。

 線を切る作業は、ニッパなどを使うと意外と難しいです。
 専用工具で切った方が間違いないです。

 専用工具で先端をカットしたら、そのまま工具を置かずにコネクタを固定する作業に入ります。
 工具のコネクタ装着部にコネクタを入れて、LANケーブルに嵌めこみます。
 そして工具を締め付けます。

 これで端末処理は完了です。

LANの端末のコネクタです。ボリュームディスカウントが大きいので何か所も作業しそうであれば100個入りを買ってしまえば失敗を恐れずに作業できます。
LAN端子(コネクタ)をかしめる工具です。これ1つですべてできるので、LAN自作には不可欠なツールです。どこのブランドが良いとかは無いので、手に入る物を使えば良いと思います。

ケーブル点検

 ケーブル自体が断線してしまっている事はほぼ考えなくて良いと思います。エラーは、端末処理に集中します。

 エラー検出のチェッカーを使用します。片端に送信器、他端に受信器を装着し、スイッチを入れると電線1本ずつに電流を流して通電を確認できます。
 送信器の1番が点灯中に受信器の1番も点灯する、という流れで8番までチェックできたら完了です。

 番号違いで表示された場合には、電線の並び順を間違えています。

 点灯しない番号があれば、端末処理に失敗しています。

LAN工事の重要アイテムです。工事しながらパソコンなどを接続してネット接続を確認する方法でも良いですが、こうしたチェッカーを使うと確実に点検できます。
かしめ工具とチェッカーのセット商品も売られています。メーカーにこだわらないのであればセット商品の方が割安です。

レコーダーHDD換装

 カメラの設置と配線が終わったので、あとはレコーダーを設置して完了です。

 今回は録画容量を大きくするためにハードディスク(HDD)を6TB(ロクテラバイト)に増量しました。

 作業は簡単です。本体カバーを外すとハードディスクが見えますので、側面のコネクタ(通信用と電源用の2本)を外し、下面の4本のネジを外せばHDDを取り外せます。
 続けて、新しいHDDを元の手順で取り付ければ換装完了です。

ウェスタンディジタルの3.5インチ・6TBのハードディスクです。価格面でBlueシリーズを選びましたが、常時録画なので確実性を高めたければ上位機種が良いと思います。

ケーブル接続

 必要なケーブル類を接続します。

 ここまでに敷設したカメラのLANケーブル、インターネット用のLANケーブル、ディスプレイ用のケーブル、マウス、本体電源ケーブル(ACアダプタ)です。

 今回、間に合わせで古い4:3ディスプレイを持ち込みましたが1万円台でもキレイな商品があるのでワイド画面(16:9)のHDMI入力ディスプレイをお勧めします。

パソコン用のディスプレイがそのまま使えます。防犯カメラは音も拾いますので、スピーカー内蔵が良いと思います。

片付け前に試運転

 外装カバーをかぶせる前に、試運転してみました。

 未フォーマットのハードディスクですが、基板からソフトウェアが立ち上がって、フォーマットできる状態になっていました。

 これで、HDD換装に問題がないことが確認されました。


フォーマット

 フォーマット(format)とは初期化を意味しますが、このハードディスクを、この防犯カメラレコーダーに合った形に初期化します。

 画面上で『システム設定』を選択し、『一般設定』タブから『HDD設定』を選択します。
 未フォーマットのハードディスクがあると思いますので、『フォマット』をクリックします。若干日本語がおかしいのはご愛嬌、無視して先に進みます。

 フォーマット後、6TBを認識できていれば完了です。


カメラ設定

 原則、不要です。
 特に何も触らなくても勝手に設定されています。

 ただし、ネット接続が確立されていないとIPアドレスの付与がどうなるのかわかりません。
 今回のネットワークは、よくある『192.168.11.**』というもので、自動的にIPアドレスが付与されていました。

 奥深い設定をしていくと、MACアドレスが関係する何かが出てきます。
 今回は触りません。


録画は始まっている

 電源を投入して起動した時点で、自動的に録画が始まっています。
 今回はHDDのフォーマットがあったので少し遅れてですが、それでも何の設定もなしに録画されています。

 今回、特に何も設定せずに、起動後放置していたら約3時間分のデータがたまっていました。


アプリで閲覧

 アプリを使って遠隔監視できるようにします。
 方法は2種類あり、パソコンか、スマホ・タブレットです。

 パソコン用はWindows用とMac用に分かれています。下記リンクから進むとGoogle Driveが開いてダウンロードできるようになっています。
 スマホやタブレットはOSごとにダウンロード先が異なります。

パソコン

IP PRO

Android (Google Play)

IP PRO

iOS (Apple Store)

IP-Pro

 アプリをダウンロードした後は、装置を見つけ出します。

 本体のIDを手入力するか、QRコードで読み込みます。

 レコーダーの『ウィザード』という機能を使うと、下図のようなQRコードが3つ出てきます。
 一番シンプルなQRコードが、レコーダーのIDです。下図は加工していあるので読めません。


 アプリでは閲覧だけでなく、録画データを取得する機能があります。

 アンドロイド携帯ですと、録画ボタンを押して得たデータは、下記のファイルパスに保存されます。

\Android\data\com.juanvision.eseecloud30\files\downloads\video


画角調整

 遠隔監視ができるようになったところで、端末を持ってカメラの所へ行きます。

 画面を見ながら、カメラの角度を調整します。

 カメラには3つのネジが付いています。プラスドライバーで調整できます。

ノートパソコンで画角を確認しカメラ固定

数週間録画

 これですべての作業が完了したので、あとは何かが起こるまで放置です。

 今回、保存記録を見てわかりましたが概ねカメラ1台あたり、1時間あたり700MB~1GBの容量を使います。

 仮に4台設置であれば1時間あたり2.8GB~4GBです。

 6TBから逆算すると1,500時間~2,143時間です。

 約60日~90日分の録画が残ります。


防犯カメラ

 今回は既築ビルに防犯カメラを設置する工事をさせて頂きました。

 工事は1人で2日間でした。

 800万画素のPoEカメラは、相当に画像がクリアで、深夜でもよく映ります。
 スマホで見ていても、駐輪された自転車のスポークが見えますので、かなり鮮明です。

 使用機器は下記の商品です。
 DIYでチャレンジされても良いと思いますが、配線を隠蔽しないと犯罪前に線を切られてしまったりしますので、守りたい物があるお宅では、プロに要請するのも賢い選択だと思います。

PoEの防犯カメラセットです。カメラ4台、レコーダー1台がセットになっています。マウスも付属します。LANケーブルは防水コネクタを付けた物が4本同封、1本15mくらいです。これまでに数台調達しましたが特に不具合などは経験していません。
5ポートありますが、PoEは4ポートです。1つは普通のLANです。今回の使い方で言えば、4つのPoEポートにカメラが接続されます。

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[Link] 既築ビル防犯カメラ新設工事(2)屋外

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ヘルスケア・医療産業への業態転換・新規参入の支援 | NES株式会社

 Withコロナ/Afterコロナを見据えた産業界では、業態転換が進む業界が少なくないと見られています。

 観光業や飲食業は大きなダメージを受け、今後も回復には時間がかかると見込まれています。

 経済産業省・中小企業庁の事業再構築補助金は典型例ですが、国も業態転換は後押しする構えです。

 そうした中で医療・ヘルスケア業界は高齢化などの背景もあり、人手不足、サービス不足が顕著であり、参入余地がある分野の1つとして注目されています。

 当社では『医工連携事業化支援』として中小モノづくり企業のサポートを手がけてきましたが、実はサービス業にも強みを持っています。

 そして『新規参入』にも多く関わってきました。

 これらを鑑みて、新社会における業態転換のお手伝いが、私たちが培った経験や知識の社会還元につながると考え、サービスを開始することといたしました。

業態転換・新規参入

参入支援

 私たちは、ヘルスケア産業・医療産業への参入支援を致します。

 私たちは、ヘルスケア・医療業界に特化したビジネスをしています。
 現場の課題解決をデバイスやサービスで実現する、そのお手伝いが私たちの仕事です。

 私たちは製造業でも販売業でもありません。
 課題を探し、翻訳するのが私たちの仕事です。その解決策を持っている企業様と共にお仕事をさせて頂き、現場の課題解決をしていくのが私たちの事業です。



ナビゲーション能力

 異業種への参入は簡単な事ではありません。

 業界を知るにしても、その調べ方を調べるところから始まると思います。

 私たちには、医療業界の経験があります。
 私たちには、医療免許があり医療機関での臨床経験があります。
 私たちには、医療界と産業界の境界領域を橋渡しした実績があります。

 経験に裏打ちされたノウハウを基に、貴社の異業種参入のナビゲート役を担います。



戦略・戦術

 戦術とは、製造技術やレシピ、ネットワーク、立地など具体的なスキルやシーズです。

 戦略とは、決断や指示など意思決定です。持ち得る戦術をどのタイミングで、どれだけ充てるのかを考え、実行に移します。

 ヘルスケア・医療産業へ異業種参入する場合、これまでに培った戦術はそのまま活かします。ゼロから積み上げていては勝負になりません。

 私たちがサポートするのは『戦略』についてです。貴社の戦術をどのように活かせば事業として円滑に進められるのかを共に考えます。



勝ち負けよりもWin-Win

 戦略や戦術など戦闘用語が並びましたが、争わない戦い方にこの業界でのビジネスのコツがあると考えています。

 十人十色、目指す健康状態は違いますし、生活様式や経済力も違います。
 ヘルスケア・医療では目指すゴールが人それぞれです。

 例えば、安眠をビジネスにする場合、優れた安眠枕を作って市場占有率を高める事がビジネスとしての成功とは限りません。
 『あの安眠枕が欲しい』というウォンツが強い場合、それが100万人居れば100万個の売上につながりますが、それ以外の人は無関心です。
 もし『安眠には枕が重要』という安眠枕の市場全体を押し広げる事ができ、その規模が1,000万個となった場合、ポテンシャルが拡大します。市場占有率が10%でも100万個売れる事になります。

 乳酸菌飲料の市場規模は年々拡大しています。ヤクルト好きの人をカルピスに転向させるのではなく、整腸や免疫に対する自己管理意識が高まった事で市場全体が拡大し、各社の売上も伸びるという構図です。

 健康は人それぞれであるため、健康に対する意識を高める事がこの業界で長期的に生き残るカギだと思います。




参考事例

ワインを飲みながら減塩食

 オフィス街にある料理教室で、減塩食レシピの講習を始めました。

 仕事帰り、ワインを飲みながら減塩食を味わう料理教室でした。

 医療側は減塩食レシピが戦術、料理教室は都会の立地と若い女性が固定客に居る事が戦術でした。
 この2つを掛け合わせた戦略を実行したのがこの料理教室です。

 減塩についてはレトルト食品もレシピ本もあります。
 それらは競合相手ですが、共創相手と捉えて減塩の普及に努めました。

 減塩の料理教室は傘下にある他の店舗でも実施され、毎回満員でした。



医療監修付きヘルスケア靴中敷き

 以前、事業化をお手伝いした靴の中敷きがあります。

 これは元々、褥瘡対策専門の看護師さんのニーズから始まった開発です。
 足の裏に胼胝(たこ)ができた患者さんがリハビリに行きたがらない、靴に中敷きを入れ、胼胝の部分を繰り抜くと歩きやすいので勧めるが、厚みのある低反発中敷きは高価なので買ってもらえないというものでした。

 偶然、ウレタン加工をしている企業さんの端材に丁度良さそうな物があったので試作したところ機能面での目標は達成できそうでした。
 価格も、端材利用であれば目標額に納められそうだということがわかりました。60m巻のロールを仕入れるリスクは負わず、他の事業で使っている材料を流用しました。

 看護師監修の靴の中敷きは病院内のコンビニで売られていましたが、SNSの時代、クチコミが広がり爆発的に売れました。
 買ってくれたのは立ち仕事の美容師さん。看護師監修、疲労しづらいなどのクチコミでした。

 異業種から参入してヘルスケア事業を拡げ、その商品はヘルスケアから異業種へと広がった事例です。



タダみたいなアイススプーン

 アイス屋さんでもコンビニでも、カップアイスなどを買ったときに使う木製のスプーンはタダで貰えると思います。
 おそらくこのスプーンにお金を出すのはお店か、あるいは卸業者やメーカーなどでしょう。少なくとも消費者自身は負担しません。

 このタダで取引される木製スプーンは価格も低い方が良いという考えが強いです。

 ところが、これを『舌圧子』(ぜつあつし)という名前に置き換えると、値段は数十倍も差が出ます。

 2つ並べると、同じ形状、同じ材質にしか見えませんが、大きな違いは包装の方法でしょう。
 実際は、薬事承認(認証)を取得しているという点で大きな差があります。

 製造ノウハウはほぼそのままで、名称や売り方を変えることで異業種への参入を果たした事例です。




業界について

業界への参入

 中小企業の事業承継のような個社の課題、COVID-19による業界全体の規模縮小など様々な背景からヘルスケア産業・医療産業への参入に関心を持つ方が多く居られます。

 医療は医師や看護師ら有資格者が、病院やクリニックといった決められた施設の中で、国民皆保険制度の中で行うのが一般的です。
 免許、認可、制度など厳格な中で行われる『規制産業』です。

 規制は恐れる物ではなく、好適に捉える事ができます。



規制産業ゆえの安定

 非常事態が起きても続くのが医療です。大災害で企業が操業停止しても医療は動き続けています。
 リーマンショックが起きても医療費は落ち込むことはありませんでした。

 医療サービス提供者である病院・クリニックがどこにあり、誰が開設者であるかも明かされています。わかりやすい業界です。

 医療行為ごとに専門分化されているので、どの職種が担うかある程度はわかります。

 ユーザーがはっきりとした業界です。



急伸のヘルスケア産業

 医療は規制の中で行われる、特殊なサービスです。主人公は患者ですが、同じくらいの比率で医療従事者や医療設備が関わります。

 ヘルスケアとは、全般的に医療の介入が少ないのが特徴です。
 食事、運動、睡眠など自己管理ができるが、他人の手も借りるような場面でビジネスが生まれています。

 スポーツジム、薬膳料理、安眠枕、これらを医学的監修を受けて根拠に基づいて事業展開することで、長期的な信頼を得ている企業が多くあります。

 団塊世代の高齢化に伴い、市場規模は拡大、COVID-19流行拡大で新たな局面を迎えています。




当社の役割

産業界、医療界、そして境界

 当社の強みは、医療界と産業界の橋渡しです。

 両社が出会うだけでは花は付けても、実になりません。
 ビジネスは結実して、収穫しなければなりません。

 当社は両業界での実務経験と強いネットワークにより、何をすべきか、どこを攻めるべきか、独自に培ったノウハウで企業様をサポートしています。

 特に医療界には独特な用語や商習慣があります。
 それを熟慮して、最適化するのが当社の強みです。



シーズをお聞かせください

 医療・ヘルスケア業界といっても幅が広いです。

 まずは貴社のシーズに付いて理解する時間を頂戴します。
 その上で、貴社に合ったビジネスは何か、候補を絞り込みながら選択して頂きます。

 貴社のシーズとは、異業種の素人に向けて説明はできますか?

 当社はコンサルタントとして理解しようと努力しますが、これからビジネスパートナーとなり得る企業群は傾聴してもらえないかもしれません。
 そのような相手であっても説明できる資料やプレゼン、作成のお手伝いも当社のサービスの一環です。



移す割合

 業態変容といっても、既存事業をどの程度まで変えるのかはそれぞれの事情により異なると思います。

 工場を閉鎖して製造業から商社に変わるという転向型もあれば、既存の製造ラインはそのままに新しい分野の売上割合を広げるという温存型もあると思います。

 現段階で、どの程度の割合で業態変容をお考えなのかを伺います。
 その上で、割合が適当であるかどうかの助言や、割合を増やした場合にはどういう未来像が描けるかなどを話し合います。



立ち位置を選ぶ

 メーカー、製造、卸、販売など流通には川上や川下と呼ばれるような立ち位置があります。

 製造業であれば部材供給をしたいのかメーカーになりたいのか、販売業であれば卸売りをしたいのか小売りをしたいのかによっても戦略が大きく異なります。

 どの立ち位置を狙っていくのか、狙うべきなのか、相談の中で重要なポイントとなります。



分野の選択肢

 医療・ヘルスケアの分野は裾野が広く、また医療に関しては細分化(専門分化)されています。

 身近なヘルスケアで見ても運動、食事、睡眠などで大別できます。
 運動でもジムでしっかり鍛える人、近所を散歩する人、家の中で軽く身体を動かす人などで購買意欲や対象商品が異なります。

 医療では医師と看護師では免許される範囲が違いますし、外科と内科、外来と病棟、急性期と慢性期などで両極端に違います。
 例えばガーゼといっても手術室では1度に10枚単位で開封し、比較的量の多い血液や体液を拭います。病室では傷口を覆うガーゼの交換であれば1枚で足りますが、この処置は1人で行いますので手術室とは段取りが違います。排泄ケアでガーゼを使う場合、同じ病室、同じ患者でも種類の異なるガーゼが必要です。

 誰を対象とし、どの分野の、どのような商品を、どこで販売するのか、企業を総合的に評価して選択していきます。



消費者を知る

 先述の分野選びと関係が深いことでですが、消費者が誰で、どのような使い方をするのかを知らなければなりません。

 多くの民生品がプロダクトアウト型でも通用するのに対し、医療やヘルスケアではマーケットイン型でなければ上手くいかない事が非常に多いです。

 例えば杖ですが、工場で働く元気な人が握りやすいとしても、身体能力の衰えた高齢者には握りにくい事があります。軽ければ良いと思っていたら、実は適度な重さが必要であったという事もあります。
 そもそも杖が欲しいのではなく、歩行を助けて貰いたいというニーズに杖が使われているので、足腰を支える衣料や、転びにくい靴、転んでもケガをしない家など消費者の求めはもっと違う所にあるかもしれません。

 医療ではさらにマーケットインが重要となります。
 国民の大半は医療行為を許されていません。ゆえに、医療機器メーカーの社員ですら医療機器を患者に用いる事はありません。
 医療行為が許されている人は僅かです。この人たちの意見を聴かずに開発する事はリスクが高くなります。

 当社では、医療従事者ら消費者との強いつながりがあります。
 当社では、マーケットイン型の医工連携を長年推進してきた実績、培ったノウハウがあります。



購買者を探る

 医療やヘルスケアでは消費者と購買者が不一致であることがあります。
 特に医療は顕著です。医療行為は免許された者に限定されること、国民皆保険制度により現物支給の医療サービスが提供されている事などが背景にあります。

 社会保険の適用を受けて診療報酬の中で行われる医療行為では、使用する物品についても指定される場合があります。
 医師が『他のを使いたい』と言っても、指定外(適用外)を使用すれば診療報酬は受けられず、全額自費負担となります。
 このときの費用負担者、間接的購買者は保険者です。大雑把に言えば国が相手です。

 寝たきりの人が着る服は、ユーザーは寝たきりの人ですが、買いに行くのは家族や介護事業者などです。そして、着替えさせるのも家族や介護事業者などです。
 このときユーザー、費用負担者、購買決定者などを見誤ると、どんなに良い製品でも売れません。
 最近の健康診査センターでは作務衣(さむえ)のような服を貸してくれますが、ひと昔前は浴衣でした。自分では絶対に買わないであろう浴衣を着せられ、職場の同僚には見られたくない服装を互いに見られてしまう、こんな苦痛があったと思います。
 洗濯しやすく、レントゲンに写るボタン等が無く、エコー検査等で脱ぎ着しやすい物であれば何でも良かったと思いますが浴衣が選ばれ、下着が透ける、足元が開いてしまう、丈が短いなどの不満が蓄積していました。

 ユーザー、費用負担者、購買決定者のミスマッチが、こうした不満を潜在させ続けますが、それもビジネスです。

 当社では、医療やヘルスケアの費用負担者や購買決定者を探り当てて事業戦略を練る、そうしたコンサルティングを実践しています。




どのような転向がある?

 企業の人生が変わる、そこで働く従業員や取引する企業にも波及する一大事ですので、ここで書き表せるほど簡単なことではありません。

 背景事情も大きく影響します。
 駅前のビジネスホテルと秘境の旅館では、同じ宿泊業とはいえ持っている資産もノウハウも異なります。

 飲食業でも個別調理と大量調理で違いますし、焼肉店のように客も調理するもの、温浴施設併設など他サービスとの相乗があるものなどでも、業態変容の視点は異なります。

 いま、分かっていることの1つに2025年には団塊世代全員が75歳以上になること、2035年には団塊ジュニア世代も高齢者の仲間入りをする人口構造の変化です。
 看護師300万人時代とも考えられていますが、費用負担者が居ない中で医療や高齢者サービスがどこまで手厚いままでいられるのかわかりません。

 医療等の社会保障が財政破綻する可能性があるならば、その前に講じられる手立ては受益者負担の増大化です。
 社会保険の自己負担割合が高くなれば、民間保険でカバーしようという考えが生まれます。
 民間保険も事業継続のために、加入者になるべく健康で居てもらおうと考えます。そのための健康増進サービスが広がり、病気にならない方が得をするという構造が定着するのではないかと考えられます。

 もし来年、64歳以下の医療費窓口負担5割、65歳以上は7割となったら、ご自身はどういう行動に出ますか?

 少しくらいの病気なら、ドラッグストアで大衆薬を買って済まそうと思うのではないでしょうか。
 ケガの恐れがあるスノーボードは、保険を掛けてから出掛けるようになるのではないでしょうか。

 このようなシミュレーションを当社では繰り返しています。

 貴社の次の人生の選択、私たちがお手伝い致します。




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BCP

高齢者施設・介護施設・福祉施設 | BCP | NES株式会社

 弊社のBCPサービスは医療・ヘルスケアに特化しています。

 現場出身者が現場志向でBCPに取組んでいるため、産業界のBCPのように『操業停止』は想定せず、非常時であっても平時の重要業務の継続を目指したBCP策定に取り組んでいます。

 医療、保健、福祉などを一緒くたにせず、それぞれの特徴を捉えたBCP・BCMを推進していることも弊社の特徴です。

 BCM(Business Continuity Management)はBCPの最適化に不可欠であり、平時の教育や備蓄の積み重ねが影響を及ぼします。弊社では講演経験豊富な人材による座学、実践力が身に付くワークショップなどを提供しています。

 BCPについては厚生労働省老健局の雛型をご利用なさる施設様が多くありますが、BCMについては弊社サービスもご参照頂ければと思います。




介護/福祉向けBCPの特徴

 医療では業務停止が許される時間が分単位という場合もありますが介護や福祉では数時間や半日といった猶予がある事が多いです。

 初動や職員参集には時間をかけることができる一方で『受援』が少ないため自力での対応や復旧が求められます。


注目が集まらない

 災害としては報道量が国民の関心度に左右します。

 死傷者数と被害の規模は一致しないはずですが『○人死亡』という見出しで新聞やニュースは報じます。死者がゼロだと報道量が著しく少なくなります。

 医療、介護、福祉の領域でよく見られるのが『救助』が必要になると支援の手が集まり、報道量も多くなります。その陰で、まったく支援を受けられない施設や事業者が多数発生します。2018年の西日本豪雨では岡山県倉敷市の一部で報道が過熱した一方で道路が寸断されるほどの土砂崩れがあった地域の存在すらほとんど知られることなく、支援も集まりませんでした。

 介護や福祉の世界では『注目が集まらない』事を前提としたBCP策定をお勧めしています。


冷静に戦略会議

 医療的ケアについては特別扱いで迅速な初動を実施するとしても、介護や福祉といったサービスはある程度ゆっくりと対処を始めても大きな問題にはなりません。

 どちらかといえば『受援無し』を想定し、今あるリソースで数日間をやり過ごすための戦略をしっかりと立てます。

 例えば『トイレが使えない』『オムツは売るほどある』という状況であれば、まずはトイレを封鎖して全員にオムツを活用してもらう戦略を立てます。ここで誤ってトイレを使われてしまうと地獄絵図のような惨状に見舞われ、清掃もできないまま何日も放置される事になります。

 食事も、避難所等で配給される物を食べられるスタッフは良いですが、施設利用者の中には食べられない人も居るので、備蓄を活用するか、配給食に手を加えるか、戦術も必要になります。

 地震であれば、まずは全員の安否確認。その後でスタッフが集まって戦略会議、とりあえずは被害状況が明らかになり他のスタッフの参集可能性が想像できる頃まで半日程度は動き、そして再び戦略会議を開く、こうしたサイクルも検討できると思います。


スタッフから食事

 賛否が分かれるところですので議論をして頂くのですが、何事もスタッフから始めるという事を検討します。

 入所者全員の食事が終わってからスタッフも食事をするというのが平時の業務フローであったとしても、非常時はスタッフに掛かる負荷が大きいため『まずはスタッフから』というフローに変更する事があります。

 しっかり休憩し、栄養も摂り、戦力として高いパフォーマンスを発揮できるようにしなければ非常事態は乗り越えられません。最悪のケースでは勤務していたスタッフだけで数日間、応援なしで働き続ける事にもなります。


重要業務・優先業務

 医療BCPでも共通しますが、業務の重要度や優先度について議論して頂いております。

 平時には重要だが非常時には必要ない業務もあります。その逆の業務もあるため、スタッフの皆さんが当事者意識を持って議論に参加して頂けるよう、事前の研修にも注力します。

 高齢者施設では請求書発行は重要業務ですが、非常時には停止させても問題ありません。

 給食は重要業務ですが、非常時には『給食』にこだわる必要はありません。空腹を満たす、栄養を摂ることが重要なので、厨房や調理師が必要な訳ではありません。

 雛型を使ったBCP策定においても、目的を見失わないようにしつつ、漏れの無い計画を策定していくために、ファシリテーター役は重要や役割を果たします。




介護/福祉向けBCM

 どんな事業にもマネジメントは欠かせませんが、非常時に動かす計画であるBCPには不可欠であると言えます。このマネジメントはBusiness Continuity Management(BCM)と呼ばれ、単にBCPを管理するという意味ではなく、実践性や実効性を高め、BCPが目指そうとしている安全確保などを推進します。

 マネジメントには目標と成果が伴いますが、BCMの最大の成果は非常事態に直面したときにしかわかりません。しかしながら非常事態は滅多に起こりませんので、平時に積みあがる小さな成果に一喜一憂しながら、起こらないかもしれない非常事態に備えます。


マネジャーは成果志向

 マネジャーは他人の仕事に責任を持つ者ではありません。BCPのワーキンググループ(WG)を形成したとき、WG自体の責任者は理事長や施設長などが負うと思いますが、WGのアウトプットについては現場のマネジャーが責任を持って取り組みます。

 結果にコミットメントするためには、現状の課題を抽出し、到達目標を設定します。既に達成した目標であっても、人員の入替や建物老朽化などで状況が変化している可能性があるので、定期的に見直しします。

 ヘルスケア領域ではヒトに依存する仕事が多く、非常時には更に依存性が高まります。すなわち、人を育てておかなければ非常時に役立つ戦力が不足します。

 非常時の食事が課題であるとすれば、非常時に居合わせたスタッフが誰であっても食事が提供できるようにすることを目標に、調理方法のトレーニングをする事もありますし、調理不要の備蓄食を増やす事もあります。実際に利用者やスタッフが試食して新たな問題の発見にも取り組みます。

 マネジャーは結果にコミットメントしなければなりませんので、平時に行われる研修等についても結果を意識します。


研修サービス:座学

 研修の定番は座学、講義です。

 弊社の筆頭講師は何十回と登壇した経験があり、経済産業省など公的機関の主催イベントでも実績がある人材です。

 全国自治体病院協議会や国立病院機構など医療・ヘルスケア分野でもBCP関連の講師を務めた実績があります。

 入門的な基礎知識の勉強はもちろん、少し踏み込んだディスカッションを生む話題提供など中級レベルの講義も実施します。ワークショップと連動した研修で上級者のスキルアップにもお役立ていただいております。


研修サービス:ワークショップ

 BCMとしてのワークショップでは、様々な方法で対応力を学んで頂きます。

 最もシンプルで多用される方法が『ロールプレイ』や『図上演習』と呼ばれる研修方法です。方法は典型的ですが、弊社オリジナルの教材もご用意しております。

 ワークショップでは参加者同士の認識違いやレベル感のズレなどが生じると上手くいかない事があるため、写真や動画を組み合わせて理解の共有に努めています。

 下図は仮想した都市『北摂市』(ほくせつし)で震度7の地震が発生し、大阪湾に浮かぶ『金平島』(こんぺいとう)から火災の様子を中継しているという架空のニュースです。この地震では『となり町』が震度7、『わが町』が震度6強という想定から色々な展開が始まるシナリオを用意しています。


ウェブサイト

 発災後にウェブサイトにアクセスが集中するという事は少ないと思いますが、通信状態が悪くなり画像の表示が邪魔になることがあります。

 弊社では『災害モード』への切り替えをお勧めしています。

 普段のウェブサイトはデザイン性の高い写真を多用した物であっても、災害時には文字中心のデータ負荷が軽いページしておきます。

 掲載内容は『入所中の皆様は無事です』『面会をお断りしています』『断水中のため飲用水の寄付を募っています』といった短文メッセージに絞ります。利用者様の家族からの問い合わせで電話が鳴り続けるとスタッフの手が止まってしまい、また行政との連絡などに回線が使えない事態にもなります。

 マネジメントとして、情報発信ツールは要確認事項です。

ダウンしてしまった市役所ウェブサイト
災害モードに切り替わったウェブサイト

掲示物

 発災後には様々な掲示物が必要になります。停電やプリンタの故障で印刷できなければ手書きしなければなりません。

 可能な限り、発災前に印刷してストックしておく事をお勧めします。特に屋外に掲示するものはラミネート加工するなど防水対策も施しておきます。

 以下に掲示物の事例をお示しします。




備蓄

停電対策

 介護施設や福祉施設での停電対策にはどの程度のものが必要かを検討するところから始めます。

 エレベーターや空調など三相電源を使っている物については、大掛かりな工事も関係するため簡単には対策が取れません。

 家電品やパソコンなど壁コンセントから簡単に電源を取るようなモノについては、延長コードを使えば素人でも簡単に配線ができます。

 いずれにしても電源となる蓄電池か発電機が必要になります。

 対象機器や持続時間によって設備は異なります。厨房の冷蔵庫を生かしたい場合は数日の持続性と、10A以上の発電容量が必要になります。レトルト食品用に電子レンジを使うとしても50人分であれば500W×2分×50回、2時間近くも電源を使い続ける事になります。

 スマホの充電や小型テレビの視聴であれば蓄電池でも対応可能です。電池ですので使い切れば終わりですが、発電機と組み合わせることで冗長性を高める事ができます。


自家発電設備スタートアップ

 介護施設や福祉施設では消防法や建築基準法に基づく発電設備はあっても、自衛のための保安用発電設備は備えていない場合が多いと思います。

 そこで、手始めに発電機を導入する際には予算は少なめで様子見をしようという相談が多いため、下図のような構成をご提案いたします。

 家庭でも使われている単相電力は汎用性が高く、1つ1つの負荷も小さめです。建物の至る所で使われているため完全にカバーするのは大変です。そこで当初は、負荷を限定して使用する事で足りない発電容量を運用で補います。

 8kVAの小出力発電設備、できれば燃料が腐らず入手も容易なプロパンガス型の発電機を設置し、どこかの階の分電盤に接続します。分電盤には照明やコンセントに分岐回路がありますが、どれを使うのかは現場で決定します。事務所と詰所と器材庫の分岐ブレーカーはオンの状態にし、レンジを使う時は冷蔵庫を止めるなど容量を計算しながら使うようにします。

 業務用で使われる動力と呼ばれる三相電力は1つ1つの負荷が大きいため、すべてをまかなうには大型の発電設備が必要です。こちらは仕事を決めてブレーカーをOn/Offするようにします。

 8kVAの小出力発電設備でエレベーターなど大型機器も動かせると思います。ほとんどの時間を空調に使い、1時間に1回くらい水道用の揚水ポンプなどに電源を供給して目的の装置を稼働させます。エレベーターやスチームコンベクションオーブンなどは大容量機器ですので使用時間を絞り、その間だけは空調なども止めてしまいます。

 弊社は知事登録の電気工事業者です。専門的な視点から停電対策を講じるお手伝いをさせて頂いております。


蓄電池

 Amazonなどのネット通販でも多種多様な蓄電池が手に入る様になり、昔よりも高容量・高出力の物が安価で売られるようになっています。

 電気自動車(EV)やプラグインハイブリッドEV(PHEV)では自動車に搭載した電池を家庭用電源としても使う事ができ、訪問介護事業も手掛ける高齢者施設等では導入が進んでいます。

 弊社では原付バイクにも入る程度の小型蓄電池を備蓄し、どこへ行ってもある程度の電源を確保できるようにしています。

 施設内に災害対策本部を設置する場合、どの部屋に本部を据えても小型蓄電池であれば持ち歩きできますので便利です。

電池容量120,000mAh(444Wh)、iPhoneを約700時間、電気毛布を約18時間、車用炊飯器を約3回利用できる容量です。正弦波AC400Wの出力です。
折り畳み式で81Wハイパワー発電。ポリエステル600Dの生地を採用

カセットコンロ・鍋・真空パック

 厨房には大型の調理器具や設備が備わっていると思いますが、それが全く使えない場合を想定した調理器具が必要です。

 弊社ではカセットコンロと、それに載る中で最大級の鍋の用意をお勧めしております。

 鍋で調理する事も考えられますが、食中毒回避も考えて当初は湯煎に使います。レトルト食品を備蓄しておき、何十個かまとめて湯煎して提供します。一度温まった湯はそのまま火にかけておけば次々と湯煎できますので効率的です。

 最後に残った湯で清拭タオルなどをつくる事をもできます。

 真空パック器があればレトルトで無い食品も湯煎できますし、市販のオシリ拭きなども湯煎できます。

100Vの電源が必要なタイプですが、しっかり封ができますので蓄電池を使ってでも動作させられると良いと思います。専用ロールは耐熱温度マイナス30℃~100℃となっているので冷凍庫で保存して沸騰した湯に入れるという事もできます。

トランシーバー

 構内で無線通信を使っている高齢者施設は多くありますが、通所型や訪問型の場合はあまり多くないと思います。

 どこかの拠点に利用者が集まり、サービス事業者が何らかのケアを行うにあたっては、連絡手段が必要になりますので、簡易的なトランシーバーを備えておく事をお勧めしています。

無線の免許が要らない特定小電力トランシーバーです。簡単に言えばコードレス電話の子機の仲間です。通信距離は100m以上、ただし建物の中で使うと障害物が多いのでそれほどの距離は望めません。



厚生労働省老健局版
自然災害発生時 BCPガイドライン

 厚生労働省の老健局が発行する自然災害向けのBCPガイドラインです。

 Wordファイルの雛型も提供されているので、ここに穴埋め式で記入すればBCPを策定することができます。




厚生労働省老健局版
COVID-19 BCPガイドライン

 厚生労働省の老健局が発行するCOVID-19向けのBCPガイドラインは遵守義務がある訳ではなく、現場が混乱しないように提供されている資料です。一度目を通しておくと良いと思います。

 このBCPガイドラインでは様式集も提供されています。用紙が縦横混在していたり、手書きで運用する場面では使いづらい物もありましたので、平時のうちにサイズや項目を調整することをお勧めします。

様式1.推進体制の構成メンバー


様式2.施設外連絡リスト


様式3.職員、入所者・利用者 体温・体調チェックリスト


様式4.感染(疑い)者・濃厚接触(疑い)者 管理リスト


様式5.(部署ごと)職員緊急連絡網


様式6.備蓄品リスト


様式7.業務分類


様式8.来所者立ち入り時体温チェックリスト




厚生労働省研修資料

厚生労働省:厚生労働省『介護施設・事業所におけるBCP作成支援に関する研修